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ドビュッシーのピアノ曲、弾くならこれ!中級者向け② 

今回は中級者向けのドビュッシーのピアノ曲を紹介します。技術的に難しい部分が少なく、親しみやすい曲を集めました。私の主観ですが、難易度によって★をつけてみます。
ドビュッシーのピアノ曲を弾いてみたい方は、よければ参考にしてください。

「ベルガマスク組曲」より「プレリュード」★★★

ドビュッシーの初期のピアノ作品です。ピアノ曲集「ベルガマスク組曲」の第1曲目がこのプレリュードで、第3曲目は有名な「月の光」です。
プレリュードとは前奏曲のことです。
印象的な和音で力強く始まり、繊細なメロディも出てきます。音楽的に奇抜な展開はなく、安定感がある曲です。終盤は徐々に盛り上がり、華やかに終わります。
ドビュッシーらしい響きや、優美な雰囲気を味わえる魅力的な1曲です。


「沈める寺」★★★★


ドビュッシーが晩年に残した前奏曲集第1巻の中で、最も有名な1曲です。海に沈んだ聖堂が徐々に海面に姿を見せ、そして再び沈んでいく様子を表しています。何度も鐘の音が響き、神秘的で壮大な雰囲気にあふれています。
技術的に特別難しい部分はないのですが、音域が広いので譜読みに戸惑うかもしれません。荘厳な響き、海のきらめきなど表情豊かな曲です。壮大な曲を演奏したい方におすすめします。
(上の動画では、1分20秒くらいから曲が始まります)


「ヒースの茂る荒れ地」★★★


前奏曲集第2巻の中の1曲です。右手だけで始まり、メロディが行ったり来たりするように動くので「亜麻色の髪の乙女」に少し似ています。
ベルガマスク組曲のプレリュードにも似た雰囲気を持っています。
純粋でシンプルで、美しい小品です。

「パックの踊り」★★★★


パックというのは妖精のことで、気まぐれに踊る様子を表しています。こちらも前奏曲集第1巻の1曲です。かわいらしさもありますが、いたずらっぽい印象も受けます。
冒頭の付点のリズムのメロディが何度も繰り返され、妖精があっちへ行ったり、こっちへ行ったりしてユニークです。
最後は消えるように、あっけなく終わります。

「月の光がふりそそぐテラス」★★★★


前奏曲集第2巻の中の1曲です。ゆったりとしたテンポなので、静かで神秘的で、不思議な雰囲気が漂う曲です。
前奏曲集はドビュッシー晩年の作品で傑作揃いなので、音楽的表現が必要とされる曲が多くあります。



参考文献
全音楽譜出版社「ドビュッシー ベルガマスク組曲」
日本放送出版協会「NHKスーパーピアノレッスン フランス音楽の光彩」


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