「親の笑顔」 寳谷分教会  原田 親悟


◎家族で住み込み


はじめまして。私は29歳の大教会青年です。しっかり者の妻と生後10ヶ月のかわい過ぎる娘と共に、親子三人で住み込み中です。毎日、御用と育児に追われてあっという間に日が暮れます。

今回はご指名をいただきましたので、自分を振り返る機会にしたいと思います。

◎本部勤務のおかげ


子どもの頃の夢はバンドマンでした。実際、19歳でドラマーとして加入したロックバンドでは、インディーズ事務所からCDを全国発売しました。しかし見事に売れませんでした。そのため23歳の頃、教会長である父にバンドを辞めるように説得され、天理教教会本部で勤務させていただくことになりました。

勤務先は学生担当委員会のHappist編集部。部署の先輩は、いつも読者の気持ちを大切に考えておられました。編集者がやりたいことより「いかに学生さんが喜ぶか」という基準で御用を勤めておられました。自分のやりたいことを最優先にしていた私。そんな先輩のおかげで心の向きが、自分から周囲に向き始めたように思います。

◎親の笑顔


本部勤務を退職した年の暮れ、家族とこたつでテレビを見ていた時のこと。普段クールな父が、珍しくお笑い番組を見てケラケラ笑うのです。(ちなみに見ていたのは、M-1グランプリ決勝の錦鯉さん)

そんな笑う父を隣で見ていた私は「うれしい」と思ったのです。しかし、うれしい理由が分かりません。それでも、大笑いする父の横顔をチラ見しては、なぜかうれしかったのです。その頃からか、親の笑顔が特別うれしく感じるようになりました。

それからは、親々を「どうやって喜ばそうか」と考えるようになりました。そしていつか、私をお道につなぎとめてくれた父を、泣くほど喜ばせたいと決めています。

そしてもう一つ。瞬く間に過ぎる毎日ですが、一児の親としてできるだけ笑顔でいたいと思うのです。

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