恩を感じれる人へ 愛知教区学生会委員長 安藤拓輝


はじめに


第59期愛知教区学生会委員長の安藤拓輝です。
私は、中学生の頃から、学生会に関わらせていただきました。7年間でたくさんのことを、感じ、学びました。

 私は、教会で四人兄弟の末っ子として生まれ育ちました。母親に言われるがまま、おつとめをさせられ、月次祭に、嫌々でていました。成長するにつれ、自分の家が教会であることがコンプレックスに感じ始めました。周りの子たちと違うことが恥ずかしく、家に友達を呼ぶことも辞めるようになり、家が教会だと言うこと、天理教であると言うことを隠して生きるようになりました。普通の家に憧れながら生活していました。
 中学三年の秋、母親が身上をいただきました。それまで母親は、大きな病気もしたことがなく、体調が悪くなったこともありませんでした。しかし、毎年行う健康診断で、末期の胃癌が見つかりました。当時の私は、そのことを伝えられても、変わらず元気な母を見て大丈夫だと、重く受け止めずにいました。しかし、闘病生活が始まり、抗がん剤治療を受けると、母親はどんどんと、痩せていき、次第に元気も体力も無くなっていきました。そんな中、母親から、春の学生おぢばがえりに行ってみないかと言われました。私は、人の好き嫌いがはっきりしている性格で、短期間で友達を作るのが苦手なので、最初は行こうか迷いました。しかし、春学に参加することで、母親が元気になってくれるなら、喜んでくれるならという思いから、参加しました。春学に参加し、3ヶ月後母親は出直しました。お道の御用をたくさんしていた母をどうして助けてくれなかったのかと、神様を恨みました。お道から離れようと思いました。しかし、直属大教会の奥様から「拓輝が春学に参加したこと、お道に繋がってくれてることを本当に喜んで話してくれたよ」と伝えていただきました。私は、亡くなった母に何も恩返しすることができませんでした。ありがとうを伝えたこともありませんでした。しかし、お道につながり続ければ、母親へ恩返しができるのではないかと思い。お道につながり続けようと心に決めました。

恩を感じれる人に

 今期委員長を通る中でたくさんの人と話をしてきました。ある日、学祭会スタッフの親御さんとお話しする機会がありました。その時、学生会を通して、息子は恩を感じれる人になってほしいと言っていました。その時に、自分の中で、恩を感じれる人はどういう人かと考え、恩返しをして、はじめて恩を感じれる人になったと言えるのではないかと考えました。今思えば、お道につながる意味も、亡くなった母親への恩返しであるなと思わせていただきました。

たくさんの恩返し

 今期委員長を通る上で、たくさんのご守護をいただきました。心から助かりを願いおつとめをしてきました。おつとめしたら大丈夫と、たくさんの人から言われていましたが、今期初めてその意味がわかった気がします。そして神様に受けた恩を私は人生を賭けて返していきたいなと思います。また、会員さん、スタッフ、学担の先生方、愛知教区につながる全てのひとたち、全国の学生会のひとたちと、たくさんの人たちに支えてもらい、ここまで来ることができました。たくさんの恩を受けてきました。私は卒業後も今年受けた恩を返し続けたいなと思います。たくさんの人たちを助けていきたいなと思います。そして、恩を感じれる人になりたいと思います。

恩返しの舞台、春学

 私が、学生会に繋がったきっかけは春学です。春学がなければ今の僕はいないなと思います。委員長をすることもなく、委員長を通して得た、お道の素晴らしさ、たくさんの人を受け入れる心の大切さを知らずに、狭い世界で生きていったと思います。人生を変えてくれた心躍った春学を、今度は私が作り上げます。そしてたくさんの人たちの助かりのきっかけにしたいとおもいます。
それが私にできる、春学での恩返しです。

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