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より快適な人生のために 〜受動喫煙防止セミナー〜 (講演より)

さあ本日は、このセミナーに沢山お集まりいただきまして。あ、お忙しい中、事前の喫煙アンケート調査にもご協力、ありがとうございました。こういうことに協力していただけると、非常に助かります。

今回は、この病院で「禁煙についてのセミナーをしてくだい」という依頼を受けました。ここ、一般の企業とはちょっと異なり、医療機関でございますね。しかも、この職場の、特に専門職の皆様も参加されるというセミナーということで、いろいろ考えました。

一応、ちょっとお尋ねしたいと思います。
皆さんの中で、「タバコって健康に悪い」って、ご存じない方、いらっしゃいます?
いえ、ひょっとして、と思いまして。

「え、知らなかった! マジ!? タバコって体に悪いの!?」

って方、ちょっと手を挙げてみてください。
……いらっしゃいませんね? いえ、恥ずかしがらなくていいんです。
さすが! 医療機関にお勤めの方で、これをご存じない、って方はいらっしゃらないですよね。はい、これで「体に悪い」とか「肺ガンが」云々は、おしまいです。みなさんとっくにご存知ですから。

いや、おしまいではないですが、その手の話は、もう散々聞き飽きたでしょう。そう思います。私も喋り飽きました。今お吸いになってる方々も、それを散々聞かされて死ぬだの何だの脅されていろいろ考えた結果、それでも吸うことを選択されてるわけですから、今さらそういうお話をしても意味が無いわけですね。

なので、病気の話もちょろっと出はしますが、今日はちょっと、違った切り口をメインにしてお話してみようかな、と思います。

もちろん、その病気が関係ない、というわけではなく、病気になるっていう知識が十分に浸透してることを前提に、行ってまいります。

さて本日のテーマは、これ。

より快適な人生のために

なんでしょういきなり。大きく出ました。
実は、喫煙をとりまく状況が、近年大きく変わったんですね。
それを絡めて、といいますか、それを踏まえて、お話いたします。まだるっこしいとは思いますが、しばしお付き合いください。

さて、「快適」って、なんでしょう。
色んな意味や定義はあろうかと思いますが、今回はネットで「デジタル大辞泉」というのがありますので、それを参考にさせていただきます。
こちらを見ますと、「快適」というのは、こう書いてあります。

うんうん、妥当なところだと思います。そうですね。「不快さが無い」「気持ちがいい」「具合がいい」でしょうか。

そう、それを目指していくのに、出来る工夫はどんなことか、ということですね。それをお話していく上での前提条件をまず、確かめてみましょう。

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本日のセミナーの流れは、このようになります。

セミナーの題名は「より快適な人生のために」です。すなわち「今より」快適にしよう、ということですね。ならば「今、どうなのか」を見てみましょう。それが、先日ご協力いただきましたアンケートの数字と、世間一般との比較です。

アンケート結果から

さてこれが、みなさんが働いておられる、おそらく半分以上の方々が医療専門職であるところの、現状です。

3割の方が、習慣的に喫煙されていますね。
さらにこの中で、内訳をみますと……

こうなっています。
まあ、半分弱のかたが、やめたいな、と思っておられるわけですね。
残りの方は、いや、やめたくない、って思っておられるようです。やめたくない、というのは理由があるんでしょうかね。何か、信念のようなものを感じます。どうですか、「やめたくない」という方、ここにいらっしゃいますか?

あ、いらっしゃいましたね、お1人。大変勇気がおありの方だ。勇者といえましょう! 照れておられますね。いいんです。私、こう、「世間の風潮」とか「なんとなく、流れで」せっかくの好きなことを止めちゃうってよりは、信念をもって続けます、って人のほうが、信用できますよ。仕事するなら、そういう人と、と思ったりします。でももし私と一緒に仕事するようなことがあったときは、その時にはできれば喫煙しないでお願いしますね!

さてさっきのに戻します。

さあ、これ、3割です。
この3割って数字、一般の方々と比べて、多いと思われますか? 少ないと思われますか?

うーん、ちょっと多いな、と思われた方、手を挙げていただきますか?
あ、あまりいらっしゃらないですね。1人2人、といったところでしょうか。
じゃあ、まあ世間もこんなところだろ、って方は。
あー、これ結構いらっしゃいますね。
少ないでしょう。さすがに病院だから。世間一般より多いなんてこと、無いでしょ、って方は……?
あ、いらっしゃらないですか。なるほど。

この数字、有名かと思ったんですが、意外と広まっていないんですね。
いや、大事なことです。皆が知ってるという思い込みでどんどんお話しても、空回りしちゃいますからね。

で、最近、えーと2017年の日本のデータだと、こんな感じです。

おお、って聴こえましたね。一瞬。18%です。2割切ってます。
どうですか。「世間一般」は、もう2割切ってます。ちょっと焦ってこないですか? そうでもないですか?

さて同じ年の、医者のデータです。
どうでしょうね。医者ですから、世間一般より、少なそうですね。

おお、また少しどよめきましたか。そう、9%。1割を切っていますね。さすがですね。これで一般人口より多かったらどうしようと思いましたよ。そんなじゃ、禁煙指導なんて恥ずかしくてできないですからね。

さあ、お次なんですが、実は、「看護職員」のデータがありました。
どうだと思います?

ここの病院の職員さん、半数くらいが看護職員でしょうか? だいたいそんな感じだと思います。どうでしょうね。興味深いですね。

看護師さんといいますと、凄く大変でストレスフルだと聞いています。医者よりもストレスあるんじゃないかな、と感じることもあります。そういったストレス解消のために、喫煙率も、ひょっとしたら、高いんじゃないかな、って。少なくとも医者よりは高いでしょう、と。どうでしょうね。

看護職員の喫煙率、医者より高いと思われる方、どうですか? お手を挙げてください。
……やっぱりたくさん手が挙がりましたね。うんうん、そうでしょう、あとは「どのくらい高いか」に興味がありますか。

そう、さっきの病院のデータも、半分は看護職員さんです。だから、一般よりもストレスが多いお仕事のせいで、喫煙率が高いから、一般人口よりも喫煙率も高いかな? なんて推測も成り立ちますかね?

さあ、前フリはいいとして、答えをみてみましょう。
医者は9%です。
全国の看護職員の方は、どうでしょう?

ええ!? と、どよめきましたね? 世間一般はもちろん、医者平均をも下回っています。しかもこれ、2013年のデータです。いまはもっと……増えてるはずも無いですよね。このご時世、さらに少ないはずです。

集計したのは皆さんご存知「日本看護協会」です。信頼できない! ってこと、ないですよね。

さらに次は、これ、呼吸器内科医の平均です。

おお!とまた聴こえました。同じ医者でも、さらに3分の1、さすがです。
逆に、この時代で、呼吸器内科医をされていて「吸ってる」という、この3%の医師は、いったい……という気がします。大丈夫でしょうか。まあ、いろいろ事情もおありなんでしょうけれども。

さ、またこの職場のデータにもどします。

ドン! と増えましたね。
笑い声が聴こえますね。ちょっと自嘲的になっておられますか?
いやいや、数字なんて関係ないし、という方もいらっしゃるでしょう。

さてさて、ここまでがアンケート結果に基づいた、現状の確認になります。

さてお次は

なぜ習慣を変えるべきなのか

二番目。「なぜ習慣を変えるべきなのか」と来ましたね。

「習慣」の力は強力です。とても強力です。

習慣、といいますと、なんでしょう。自分の習慣。実はパッと振られると、パッと答えられないですよね。実はそれ、当たり前なんです。習慣っていうのは、もう生活の中に「練り込まれて」しまっていて、「行動」として意識して分別しにくいので、記憶に上りにくくなってます。それが「習慣」です。意識しないとできない段階だと、まだ「習慣」といえるかどうか、微妙ですね。まあ、それでも「続けている」ということの効果は大きいわけですが。

そう、そのとても強い力、「習慣」を変えるべきなのは、なぜでしょう?

そう、これですね。
本日のお題です。

快適な人生、今よりも快適な人生にするためには、今の習慣のままでは達成できません。

今の習慣のままで得られるのは、今の人生のまま、いや、人間は時間とともに年を取って衰えていきますから、今の習慣のままでは、どんどん「劣化していく」わけです。

それを、現状維持、いやさらに、今より快適にするわけですから、これは「習慣を変える」ほか、ないわけです。

さて「習慣を変える」を、どう考えればいいでしょう?

この本、ご存知の方、いらっしゃいますか。スティーブン・R・コヴィーという方の書いた『7つの習慣』です。あ、お一人いらっしゃいましたね。いや、恥ずかしがらないで、素晴らしい方ですよ、ほんと。

さあこの本は、自己啓発といいますか、それをベースにしたビジネス書といいますか、社会的成功を目標にしたとき、どんな習慣を持っているとそれを達成できるだろう、という内容の本です。これは世界的にベストセラーになって、20年ほど前には日本でも出版されてやはりベストセラーになりました。

内容を見てみると、もちろん「これがこの世の正解」というわけではないんですが、とっても良いことが書いてありまして、参考にできる部分が沢山あります。概要は、こんな感じです。

これら7つの習慣を実践することで、社会的成功に向かってステップアップしていくと、こういう本ですね。

この、7つの習慣。ひとつひとつ見ていきますと、どれもとても素敵なことが書かれています。全部紹介したいところなんですが、今日は時間もありませんので、この中から、今回のテーマに沿った形でいくつか参考にさせていただいております。

7つのうち、「第1の習慣」ですね。「自らを変える意識を持つ」です。
これはどういうことかと申しますと……

このようなことになりますね。

世の中、色んなことがおこります。もちろん良いことばかりではありません。意識に上るのは、むしろ悪いことが多いでしょう。それをすべて、自分でコントロールすることは、できないですよね。

例えば天気。今日の天気はどうでしたかね。くもりですか。これ、雨が降ってたらイヤですよね。雨の中、私もセミナーに来なきゃいけない。イヤだなあと。そういう時に、

「雨、やまないかな。なんで雨降るんだろう。俺、なにか悪いことしたかな。早く雨やんでほしいな。ああ、嫌だなあ。雨、やまないかなあ」

と延々と考えてたら、どうでしょうね。
物事、何も進まないですよね。

雨が降るのは止められない、コントロールできないことですが、雨が降った時点でどう行動するかは、自分で決めることができます。

「傘持っていこう」

これだけですね。自分でコントロールできるのは。もちろん、

「行くのをやめよう」

でも良いでしょう。それも自分の選択です。どちらにしても、自分でコントロールできないことを延々と悩み続けるより、物事が「先に」進みます。時間が無駄になりませんね。私たちの命は有限なんですから。

そして、その選択と行動は、自分自身が行えるもの、ですから、それに集中する。ということになります。

「変えられない他者」を変えようとする、あるいは変わるのを待つ、ではなく、相対する自分自身を変える必要があるわけです。

さて一つ飛ばしまして、第3の習慣はどうでしょうか。

「重要なことを後回ししない」

ですね。これはいったい、どういうことでしょうね。

人間は、有限な時間を使って生きてます。だから、重要でないことを先にして、重要なことを後に取っておくと、それをやる前やその成果が出る前に、寿命が来て死んでしまいますよね。

ここにあること、如何ですか?
重要なポイントは、えー、「自分で、意識して、行動する」です。
これらを意識しておく必要があるわけです。
特にこのフレーズ、注目してください。

「重要だが緊急でない活動を意識して行う」

と書いてあります。これだけだとよく分かりませんね。

これは、この『7つの習慣』で説明に使われる「時間管理のマトリックス」というものです。

①から④までの枠があります。このなかに、「緊急なもの」「緊急でないもの」という軸と、「重要なもの」「重要でないもの」という軸の、2つの軸でもって、私たちの日々の活動を分類していますね。実はちょっと、今回のセミナーの主旨により当てはまるように、改変してあります。

①の枠を見てみましょうか。これ、「緊急で重要」です。緊急で重要ですから、避けられないですよね。これは、今すぐやらざるをえない。最優先で処理しなければならない。「本当に」緊急で、「本当に」重要なら、ですが。締め切りがあったり、会議でも重要な会議、目の前の事故対応、なんかですね。「必須」と呼ばれます。

②の枠が、これ先程マーキングした「重要だが緊急でない活動」ですね。
ここ、今回のテーマの根底もつながる「心身の健康の維持増進」というのも、加えました。ここにあるものは、今やっても、今すぐ効果や結果が出るものじゃありません。けれども、今から始めて続けていれば、必ず大きな力となって返ってくる、大切なものです。これを「投資」と呼びます。

③の枠は、まあ、「緊急」ですが「重要でない」ですね。重要でないなら緊急ってのも変ですが、今すぐ行動するけど、よく考えると気が進まないな〜とか、意味ね〜な〜とか。そういうふうに不満が出るようなものです。
先程の「緊急で重要」では、そんなこと考える暇もありません。けどこっちは、正直、やってもやらなくても、大した問題にならないわけです。けどみんな、なぜかやってしまう。「会議」先程の「重要な会議」じゃない会議です。なんだか定期的に開いてるけど、内容も同じことをえんえんと、開いたからって何かが進展したり解決したりしない、まるで「おしゃべり会」みたいな会議ですね。こころあたり、ありますでしょ? ありませんか。そうですか。それは素晴らしい。ここは、「ついやってるから必要と思い込んでるけど実は必要じゃない」ので、「錯覚」と呼びます。

そして④の枠は「無駄」これは読んで字のごとく、ですね。暇つぶし。待機、無意味な活動。そうしてる間にも、限られる寿命がどんどん消費されていってしまうわけです。気づいたらその分だけ、年を取ってしまっているわけですね。

この中で、一番大事なの、何でしょうね。意識してやるべきなのは。

どうでしょう。まあ、先程出てきちゃいましたが、どうですか、納得できますか? え、一番っていったら①じゃないの、とか。いや、暇つぶしもいいもんだよ、とか。ありますか。

じゃあ、これ、どうでしょう。

普通、1日って24時間しかありませんよね。
それである日から急に、1日が25時間になったんです。
1時間余裕ができました。自由に使うことができます。誰にも邪魔されません。
その1時間では何を「すべき」だと思いますか?

いいですか? 何を「やりたい」ではなく、何を「すべき」です。
自分のために、です。

余った1時間。例えば①ですか? でも、そんな緊急事態の対処、「余った時間」じゃなく、もうとっくにやってますよね。「時間が余ったら」なんてのは、緊急でもなんでもないわけです。

④はどうですか? 「暇つぶし」で、ゲームとかやりますか? スマホのゲームとか、ご存知ですか。えーと、パズドラとか聞いたこと……あ、ありますよね。そうです。電車の中でやってる方もいらっしゃるでしょう。あれ、「自由に使える余分の1時間」で、存分にやりますかね? というか「やるべき」ですか?

どうでしょう。③なんかはどうでしょうね。せっかく自由に使える1時間。そこで「無駄な会議」とか「無意味な付き合い」とか、「雑用」とか、ありえないです。

②、でしょ? 「すべき」といと。ここでしょう。異論はあるかもしれませんが、如何ですかね。

貯金と同じです。不思議と毎日、余分な500円が出る。これ、貯金は禁止で何かに使わなきゃならないとしたら、毎日ゲームで使ったり、無意味な付き合いで使ったり、します? もったいないでしょ。なら、500円分、食事を健康的な食材にしませんか? あるいは、毎日一冊の本を買って、読みませんか? 一年で365冊ですよ。読書家ですよ。すべて身につきます。

一日たった500円でも、毎日続けることで、どれだけの効果が出るでしょう。いかがですか。

なので、優先して使う「べき」なのは、この②に相当する「投資」じゃないかと、言ってるわけです。コヴィーさんが、ですね。私は紹介してるだけですよ。

確かにそのとおりで、この「投資」に書かれた事は、一回やって消費して終わり、じゃないことです。やり続けると、どんどん蓄積して、どんどん増えていくものです。しかも、増えた分の上に、その後の活動がすべて載ってくるわけです。土台です。その土台でやったことがまた、この②に返ってくるわけです。
資格取得すれば出来ることの幅が広がり、また高度になり、チャンスが増え、より効率的なり、より時間を作ることができていく。この循環です。この効果は絶大です。投資でいうところの、複利効果、っていうのに近いでしょう。
ご存知ですか? 人類最大の発明の一つは、複利だと、アインシュタインも言ってるわけです。継続することで、それほど絶大な力が期待できるわけです。

そしてそれを、いつやるか。

そう。「重要なことを後回ししない」ですね。「今でしょ!」でしょう。古いですか?

特に先程の「投資」は、一回やるだけではないので、「今から」ですね。正確には。早く始めるほど、長く続けるほど、効果は大きくなるわけですから。

さてそれが、どう「快適」に結びつくのでしょう?
それは「不快」を考えるとわかります。

人間が不快になるのは、結局「問題があるから」でしょうね。
解決しなければならない問題、解決できない問題、厄介な問題、です。

とすると、「不快」を減らすには、どうすれば良いでしょうか。

ですよね。解決する。そうすることで、不快が減って、快適が増えるわけです。自分の周りの問題を解決していくこと、解決し続けることが、「快適」になっていく秘訣なわけです。

それをより促進するためには、自分を成長させると良いわけです。
自分の能力が高まれば、それだけ自分の周りの問題が、沢山解決できます。

また、周りの人の成長をサポートすれば、その人の周りの問題が沢山解決されます。

周りの人ということは、おおむね、似たような目標のために動いている仲間ですから、その問題が解決されて快適になるということは、自分の周りの問題解決にも繋がり、それが自分の快適さにもつながっていくわけです。

そして、そのために最低限必要なことは、これです。
先程のお話と全く裏返しになります。

私たちは「より快適になる」ことを目指していますから、そのために必要なのは「自分の成長を害することをしない」が大事なのが解ると思います。それは、自分の未来を捨ててしまわないことに繋がります。

そして同時に、自分の「周りの人」たちの成長を害しない、ということも大事です。自分の周りの人が不快になってしまう、周りの人の可能性を奪ってしまうようでは、その「場」の快適さの向上は決して望めないでしょう。

私たちは、一人ではなく、周りの人たちをも含んだ社会によって「生かされて」います。
自分がより快適になるためには、その社会が快適であるかにもかかっているわけですね。

けれども、自分がコントロールできるのは、自分の行動だけですよね。
自分の行動で、自分が快適であるためには、社会全体が快適になるような行動を、自分自身が取る必要もあるわけです。

そう。オレンジの部分ですね。つまり「自分の行動」ですね。自分自身がどんな行動を選択するかによって、より「快適な人生」になるかどうかが、かかっています。

だから、そう。「受動喫煙対策」が必要なんです。
ようやくここまで来ましたね!
やっとですか! って感じです。
ホッとしました? もう飽きちゃいました?

すみません。長かったですね。

でも、とっても大切なことですよ、これ。
受動喫煙対策っていうと、どうしても「臭いが迷惑」とか、その時のことばかり、感覚にばかり注目してしまって、それがどうでも良ければ無視、みたいになりがちなんですね。

でも、社会や集団の中で、自分がどんな行動を選択するかが、自分自身の快適な人生にも関わってる、ということ、そしてそれは、いっときの事ではなくて、積み重なって複利的に、これ、プラスでもマイナスでもですよ。雪だるま式に、どんどん増大する。それをコントロールする鍵を、自分自身も持ってるんだ、ということを意識してほしいわけです。

だから、習慣を変えるべき、なのです。

さて、お次です。

共通認識のための情報

今回、皆さんお忙しい中、アンケートさせていただいて、その中で、自由記述の部分ですね。要望とかのところです。そこに、いろいろ書かれていたこともありました。
うんうん、わかります、わかります。という内容も大変に多かったです。
また、中には、今の時代で、この認識は、ちょっとどうだろう? というものもありました。

やはりここは、すでに判明しているような、「タバコ」そのものについての情報を、共有しておきたいと、考えています。

タバコ、について、知っておきましょう。
もちろん、完全な正解、というものでもないかもしれません。
あくまで、現在わかっているところ、という感じですが、その情報っていうのもあまり目にしないことも多いわけです。
特に、喫煙されてる方、喫煙されてる方って、「禁煙情報」とかって、どうせ肺ガンになるとか病気が怖いとかヤメナサイとかそういうことばっかりだろ、と思って……おられませんか?
やっぱ、避けてしまうでしょう。中身、想像つきますでしょ。
それに、病気云々は、さんざん脅されても、もう慣れっこでしょうね。
なので、タバコについての情報も、また別の切り口を中心にいきましょう。

さあ、喫煙の習慣をどうするか、ということを考えたとき、「喫煙習慣のメリット」と「喫煙習慣のデメリット」を比較して、それで喫煙を続けることを選んだりそうでなかったり、ということになると思います。

しかしこれ、「メリット」と「デメリット」の比較ですが、これ、実際正しいことに基づいていなければ、「比較」も間違っていて、そのせいで判断を誤ってしまっている、そんな可能性もあるわけです。

なので、できるだけ新しい、正しいと思える情報をもとに考えていく材料を、一部お伝えしていきましょう。

すなわち

私たちの人生をより良くするための判断に役立つ材料、ですね。これを共有するわけです。これを、Q&Aのような形でご紹介します。

さて、これどうでしょうね。

わははは、という感じです。これ、いかがでしょう。いつでもどこでも好き勝手するのは、いかんと。そう思うわけです。

これは、私個人の考えかたですね。どうも申し訳ありません。

さてお次は。

そうそう。タバコ吸うと、ほっと一服、ひとやすみ。イライラ減らしてリラックス、そう感じますよね。私もそうでした。

まあ、こういうことです。
ほっとする、リラックスする、というのは、イライラしてたりリラックスしてなかったりする状態からの、相対的なものです。「前の状態からの変化」をそう感じてるわけです。

そして、その「前の状態」ってのは、ニコチンの欠乏から来ている。ぶっちゃけ「タバコを吸ってるから来ている」わけですね。まあ、全部ではないでしょうけど。

けど、そんなに急にイライラしてきたり一服するだけでリラックスしたりできるってのは、つまりそういうことでしょうね。他のことが原因のイライラは、タバコ吸ったからって、消えたりしませんよね。

さあこれはどうですか。

これですね。
先程はタバコでリラックス、だってですが、逆にこう感じることもあるんですね。不思議です。
確かに、ちょっと呆っとしたり、眠気が出たときに一服すると、なんだかシャキっとする気がするんですね。
わかります、知ってます。自分もそうだったですから。経験者ですよ、私。

ただこれも、先ほどのリラックスと同じようなもんなんですね。

図の青っぽいところ、これがニコチンの様子に連動した集中力ですね。ニコチンが減ってくると低下していき、吸うと戻り、こんなノコギリ状になります。

重なっている緑色の部分は、吸わない人のイメージです。青っぽいノコギリ部分と重なっちゃっていますが、その部分にも「集中力」があるわけです。

喫煙が習慣化することで、脳の神経伝達が、外からのニコチン供給に依存した状態に改変されてしまうわけなんです。
それで、タバコを吸ってから時間が経って、ニコチンが体から抜けてくると……そう、ニコチンで保たれていた脳の働きが、鈍ってしまうわけですね。で、吸えば、ニコチンが供給されて、「元に戻る」と。

「元に戻る」んです。
プラスになったんじゃないんです。

だから「タバコで上がった集中力」ってのは、タバコ吸ってない人なら、「ずっとその集中力が続いている」んですよ。ニコチン必要ないですから。

この図でいうと、この緑色との差の部分だけ、パフォーマンスとして損している、ということです。

この後半で、ちょろっとピンクが頭を出しているの、これはサービスですね。人間、ずーっと集中していたら、少しずつパフォーマンスが落ちていきます。一方、タバコ休憩されている方は、細かく休んでますから、ちょっと回復してるわけですね。その分ってことです。まあ、緑色の面積とは比べようもないわけです。

さてこれは、どうでしょう。

これ、よくおっしゃいますね。
喫煙者は、吸わない人より税金いっぱい払ってんだぞ!
むしろ感謝してほしいよ!
って。

いや、私もそう思ってましたよ。
これ一発で、黙らせる。どーだ! 納税者様だぞ! 頭が高ーい! って感じで。
いや、若気の至りって奴ですか。
調べてみますと……

これは、色んな算出方法や解釈があって、細かい数字は幅があったりしますが、いくつかの資料を元に再構成すると、おおむねこんな感じのようです。

税金で払った分は、ほぼ、喫煙で発生する病気の治療費などで相殺されちゃってたんですね。

それに加えて、これは、まあ解釈いろいろある部分かと思うんですが、先ほどの、パフォーマンスの不安定さや病気での休職、退職、タバコ休憩での効率低下、あとは死亡などですね。それが4兆円近くある、とのことです。

これ、総合すると、3兆円くらいの社会的損失があるってことです。

3兆円っていいますと、まあこんな金額です。
国立大学無料、義務教育求職無料、NHK無料、東日本の高速道路完全無料。
これ、ぜーんぶやっても1兆円以上おつりが来ます。

労働力の損失なんてのは、なくなっても直接こういうことに使えるってわけじゃないんですが、そもそもタバコが無ければ使われなかった、必要なかった出費ですから、それがなくなれば、回り回ってコレくらいの規模の経済効果がある、ってことなんですね。

ちょっと苦しいですか? 私もちょっとそう思います。すみません。ここは反論されてもうまく説明できませんが、まあ少なくとも「税金納めてっぞ! エヘン!」って言葉は、心の中に納めておいたほうがよさそうです。

さてお次です。

最近問題になってるのは、これですね。
だって、煙、直接吸ってる人のほうが、何十倍も濃い煙なわけだし、受動喫煙なんて、ちょっとケムいくらいで、大した影響ないんじゃないの? って思われますか。

まあ、たしかにそうで、直接吸ってる喫煙者本人と同じ危険がある、とかいうことは無いわけです。

でも、タバコをお吸いになる方は、さんざん言われて見せられて耳にタコが出来るようなイヤ〜な理屈をしっかりと認識しつつも、自らの意志で、好きで、タバコをお吸いになることを選んでいるわけです。あ、依存症という側面もあるにはありますが。それでも、禁煙外来などもあって、一昔前と比べれば圧倒的にやめやすいこの昨今、この期におよんで、ですよ。吸っておられる方は「本気でやめたい、とまでは……」とか、「やめるつもりは毛頭ない」「これは信念である」という人が、まあ半分以上は、いらっしゃるでしょうか。

先ほどのアンケートでも、ありました。
この職場でおタバコをお吸いになられてる方の、半分ほどは「やめるつもりがない」と。これはもう信念ですね。いいんです。信念を強く持っておられる方は、信頼できます。実は好きなんです、そういう方のことが。

で、受動喫煙のほうですが、これ、受動喫煙してる人って「信念」ありますかね。「好きで」吸ってると思われるかた、いらっしゃいます?

いかがですか。

受動喫煙が問題になるのは、自らリスクを負う覚悟をして信念で吸っておられる喫煙者の方々とは違って、吸うつもりも無いし吸いたくもない、これで病気になるなんて。好きで吸ってる人の巻き添えなんかゴメンだ! ってとこなんですね。

なので、「吸ってる本人より薄い煙」だったり「リスクが低い」だったりしても、そりゃ問題なわけです。吸ってる本人は、いつ吸っていつ吸い終えるか、どこで吸い始めるか、どう移動するか、自由に選べます。吸う気分じゃなければ吸わないし、吸いたくなったら吸う、自由自在です。あ、禁煙ゾーンじゃ無理ですけどね。

でも、受動喫煙になっちゃう人は、そうじゃないですよね。

これ、凄く問題なのは、一般のといいますか、うろうろしてる非喫煙者に煙が、ということじゃないんですね。ベンチに座ってて隣で吸われたら、まあイヤですが離れりゃリスクは回避できます。

これができない立場の人がいます。

喫煙可能な喫茶店なんかの店員さんや、タクシー運転手さんなんかですね。
吸う方、お客さんです。「ちょっとやめてくれ」とは言いにくいですよね。
特に不思議なもので、お店にしても、タクシーにしても、椅子に座って落ち着いたとたん、一本、火をつけますでしょ? わかります。私もそうでしたから。

そういう人が、次々といらっしゃるわけですね。
特にタクシーなんか、乗せるたびに吸いますよね。換気したりもしますが、それでも追いつかないです。

前に乗った人のタバコのにおい、凄く残ってますよね。

現在はほとんどのタクシーが禁煙車ですが、ちょっと前までは喫煙可能なタクシーに乗ってしまうと、まあ、アレです。キツかったですね。
運転手さんは、これが、仕事中ずっと、何日も続けて、何年も、下手したら何十年も、続くわけです。大変でしたね、ほんと。

なので、こういうことになったわけです。

まあ、科学的には決着ついてるわけです。
大して被害が無い、って、思ってたら、最近、受動喫煙の肺がんリスクが「確実」だと判明したわけです。アメリカで報告が出てから40年以上。ようやく、という感じです。
あいまいな時代は終わった」わけですね。

さあお次。

そう。ストレス解消。大事ですね。
ストレスの蓄積は、心身の健康を蝕みます。
解消しなければ、ならないですね。
そこでタバコで解消。

どうでしょう。

これも先ほどの「リラックス」「集中」と、ほぼ同じです。ストレスと感じ、そして喫煙で解消される部分は、もうこれ、喫煙の習慣自体が作り出しているストレスと言ってもいいでしょう。

ニコチンが減って「ストレスが底上げ」されてきて、吸って、その「底上げ」がなくなる。それで、一瞬だけ、楽になるわけですね。ストレスが「解消された」と思って。

でも、その他の元々のストレスの原因は何も解決していないわけです。

これ、タバコをお吸いになられる看護師さんと、吸わない看護師さん、どういうふうにストレス解消しているのか、問題を解決しているのか、という比較です。大変おもしろいですね。

ピンクの喫煙者と、灰色の非喫煙者で、差が出ているところは、当然にして「酒・タバコ」でストレス解消、のところです。

タバコを吸わない人は、どうやってストレスを解消しているかといいますと、差があるのは「上司・同僚友人に相談」ですね。あとは「異動・休みを増やす」などでしょうか。

これ、ピンとこないかもしれないですが、非常に重要な違いです。

ストレス蓄積の原因の多くは、社会的軋轢、問題、です。その解決が滞っているからストレスが蓄積していくわけで、それを解決するためには、社会的に解決する必要があるわけです。

だから、職場のことであれば、上司や同僚に相談、という形になるわけです。そうすることで、問題がちゃんと有効に解決していく可能性が高まります。

「異動」「休む」もそうですね。ストレスフルな環境から離れる、というのは、ストレスの蓄積を解決する手段として有効です。

ところが「酒・タバコ」ではどうでしょう。こちらは、お酒を飲めば感覚が麻痺して、一瞬楽になります。タバコでも、先ほどありましたように、一瞬楽になったように感じます。

でも、ストレス蓄積の元となった問題はそのままですよね。問題は、解決されずに残ったまま、先送りされただけで、酔いが覚めれば、また直面してしまいます。同じことの繰り返しで、ストレスは減りません。

虫歯だって、痛み止めだけ飲んでたらいつまで経っても治りません。表面的なストレス先送りではなくて、原因をより根本的に解決していったほうが、長い人生、お得ですよ。

さてお次

そうです。喫煙所。みんな、あったかくて、そこで一本吸いながら喫煙者同士で話をして、そこで互いにもう一本、火をつけてあげたりもらったり。さしつさされつ、という感じです。

やっぱこれだよ。コミュニケーション、大事だもんな。そうですよね。
コミュニケーションは、大事ですよ。

なら、喫煙所以外でコミュニケーションしたほうが良さそうです。

タバコを吸わない人も含め、喫煙所にいない人のほうが圧倒的に多いです。
お茶でも飲みながら、あらゆる人と楽しくコミュニケーションしましょう。


さてここて話がまた、変わります。
PM2.5、ご存知ですか。
空気中に含まれる、とても細かい粒子で、大気を汚染して肺に入り、健康被害を出す物質ですね。

最近はあまり話題になりませんけれども。ちょっと前に、中国の大気汚染が、ということで大変話題になりました。その後慌てて中国も対策をしまして、まあ、まだ多いにしろ、減ってきているようです。

大気汚染だ、中国から流れてくるぞ、大変だ!
だったんですが、その「大変だ」な大気汚染物質のPM2.5って、いろんなところから来るわけです。

そう、みなさまお察しのとおり、タバコの煙にも含まれるわけですね。

ちなみに、PM2.5にまつわる各種の数値、こんなふうになっています。
東京だとだいたい30くらいでしょうかね。これが中国だと、とか、インドだと、など話題になったりしていました。普通の家庭内だと、20弱くらいなんですね。

タバコをお吸いになる方がいるご家庭ですと、だいたい50弱くらいあるわけです。これ、環境基準、超えちゃってますね。ちょっと心配です。

ずっとそこで生活するわけですから。

ところがこの数字、状況によって大きく変わります。

最近は喫茶店でもタバコが吸えるところは少なくなってきました。
私は吸わないので良いんですが、吸える喫茶店はタバコをお吸いになる方には貴重でしょうね。

私も学生時代は、喫煙自由の小さな喫茶店で常連客として何時間も居座りながらタバコを吸ってたわけなんですけど、そこでは大半の人が吸ってたような気がします。喫茶店のマスター含めて、ですね。さてそういうところでは、どうなんでしょう。

なんでしょう。どこかで見たような感じですね。わかりますか?
そう、唐沢なをきですね。え? 違う?

さてこの、眼のとこについた装置で空気中のPM2.5濃度が判るんですね。便利です。もちろん実際にはこういうので測定するわけじゃありません。

一気に150ですね。「たったの150」とか言ってますが、それはこの人……でしょうか。が、すごく強いからですね。150ってのは、環境基準の4倍、喫煙家庭の3倍です。

まあそれでも、北京あたりとあまり変わらないんじゃないでしょうかね。
でも北京は最近どんどんキレイになってまして、150もいかなくなってきたようです。
数年前の北京では、外出制限とか車の制限とかマスク着用とか、やってましたね。

こういう状態の中で、何時間もコーヒーでねばってたんですね。
勉強したり漫画読んだりしてたわけです。
マスターは開店から閉店までずっと、だったわけですから大変です。

喫茶店でそうなら、じゃあ居酒屋とかどうでしょうね。
居酒屋の全面禁煙はさすがにまだ少数派です。完全分煙もおぼつかない。単にエリアを区切ったたけで、空気は自由に行き来できる状態、が大半ですね。

不思議ですね。居酒屋だと、どうしてそうなんでしょう。お酒とタバコってのは相性が良いんでしょうね。コーヒーよりも。

さて、居酒屋での不完全分煙。この「禁煙エリア」の空気を、この装置で測ってみますと……

400です。驚いてますね。この数字だと、その「一時期の北京」並みですね。環境基準の10倍以上になります。自由喫煙の喫茶店と比べても濃度が高いのは、よっぽどですね。

一応これでも、禁煙エリアですよ。
タバコを吸わない、って人が選んで入っているエリアです。
それでもこの数値。喫煙エリアではよっぽどのPM2.5が発生しているんでしょう。

さあ最近では、どの会社でも喫煙室の撤去が始まってますね。
この病院では、さすがに医療機関ですから、喫煙室はありません。みなさん、屋外喫煙所でお吸いになっておられますね。
ただ、今後、社会的にも医療機関や公共施設は敷地内禁煙の流れですから、ちょっと吸いにくくなっていってしまいます。

その、前時代の遺物ともいうべき、喫煙室はどうだったでしょうか。

600ですね。居酒屋の禁煙エリアよりちょい高い。喫煙可能な喫茶店の4倍です。

そりゃそうですね。この部屋には、「タバコを吸うために」入ってきます。
吸い終わったら出ていきますよね。狭い空間に、「タバコを吸うために」来てるわけですから。

新幹線のホームなんか、すごいです。透明なガラスで仕切られた狭い喫煙室内に、ギッシリです。中は、モウモウです。丸見えです。何年か前までは、私もあの中に居たんですね。懐かしいですねえ。

そして大半の喫煙室では、空気清浄機や換気扇が動いてますよね。
それが無かったら、もうモクモクすぎて、どうしようもありません。
みなさんが「快適にタバコを吸えるように」工夫されているわけです。

それでこの数値ですよ。

まあ、この人……じゃないかもしれないですが、おっしゃるように、一時中いるわけじゃないですね。その代わり、1日に5回使うとすれば、だいたい合計30分ですかね。

この濃度で30分居るってのは、北京で外出禁止の中をフラフラと散歩に行ってるみたいな感じですね。

さあどうでしょう。お次は「車の中」です。
車って、シガーライター、ついてますよね。
っていうか、そういう言い方してるの、昔の人だけですか。
丸いソケットですね。12Vの電圧が来てて、今だとそこにUSB充電器なんかを挿してるかもしれないですね。え、今どきはUSBの口も別に? そうですか。あまり乗らないもので。

シガーライターと灰皿、これは以前は車の標準装備だったわけですね。それほどまで、みんな車の中でタバコを吸ってたわけです。で、たまにタバコを吸わない人の車に乗って「禁煙車だから吸うな」とか言われると、なんだこいつ、狭いヤツ! とか思ってたものです。いや、懐かしい。

さて現在では、タクシーでも禁煙車が多いです。
先ほど申し上げましたように、タクシー車内は、大変です。
ほぼ密閉です。狭いです。

そこのPM2.5濃度は、いかほどか……

1人が吸うと、車内はこれです。
窓開けりゃいい、っていう方もいらっしゃいますが、実は窓を開けても、あまり変わらないとも言われてるんですね。不思議ですね。1000が700になる程度、じゃないかと思います。その落差で「きれいになった」って感じるだけかもしれません。

だって、どんなに換気しても、タバコを吸った人が降りたあとにすぐに乗ると、凄くタバコくさいでしょ。吸ってる本人は、あまり感じないです。これは麻痺しちゃうので、仕方がないわけですね。

乗客ならしばらくすれば降りて新鮮な空気をたっぷり吸えますが、運転手さんは一日中。先ほどの喫茶店のマスターみたいなもんです。よりきついですね。大変です。

さてそんなPM2.5、測りだしたらキリもないですが、これはどうでしょう。

なんだか禍々しいキャラクターが出てきました。
とっても丁寧な言葉で、なにやら恐ろしいことを言ってますね。
ニヤニヤした表情が、それを際立たせます。怖いですね。体が凍りつきます。

この人……でしょうかね。タバコを吸ったあとに吐く息のPM2.5濃度は、10000μg/㎥だそうです。

こんな数字、見たことがありません。
この濃度で、断続的に吐き出されてくるわけですから、近くにいたら大変です。沢山いたら、室内も大変ですね。
直接吹き付けるのは言語道断ですが、そうでなくても大変ですよ、これ。

さ、元の基準値に戻ってみます

もう、桁が違いますね。ほっと一安心。空気が美味しい、と感じます。
喫煙家庭ですら、空気がキレイな気すらしてしまいます。

これ、アメリカ環境保護庁の分類ですね。こちらの表を見てみますと、400とかいうのが、いかに危険な値かというのがおわかりかと思います。

こういったことから研究が進みました。
タバコはマナーを守って吸いましょう、といわれてましたね。
でももはや、そういう段階は終わってしまったんです。

マナー云々の問題じゃなくなりました。
「マナーや啓発でコントロールしていこう」ということで大丈夫、それで十分と思われていたのが、実際にはそうじゃなかった。これだけマナーを浸透させても、分煙しても、実際の害があることが明らかになってしまったわけです。

もう、マナーでどうこう、そういう時代は終わってしまったので、仕方ないわけです。これに文句を言っても、しかたがありません。判明しちゃったわけですから。

こういうことになります。

マナーではなく、実際に規制しないと、進まない状態になっていました。それで実際に規制したら、様々なメリットが出ました。経済的なデメリットもあったようですが、全体的にみると思ったより影響は少ない。許容範囲だったということが判ってきたわけですね。

今や喫煙率は2割を切ってますから、そりゃ多くの店では8割のお客さん向けに商売したほうが、良いってわけです。ただ先ほどの例のように、居酒屋さんなんかでは、なかなか難しいでしょうね。アルコールとタバコの関係とか、あるいはアルコールでストレス発散するタイプの人のタバコ指向性ってのも関係あるんじゃないかと思います。

そしてそれまでの「分煙でOK」は、実はOKじゃなかったことも、判明していますね。

さ、ここで雰囲気を変えましょう。

おかね、についてです。

お金、大事ですよね。
タバコ、だいぶ高くなってますね。一箱500円くらいでしょうか。

この病院にお勤めの方々のお給料、存じ上げませんけど、どのくらいでしょう。看護師さんあたりだと、手取り、30万くらいですか? え? そんなに無い? ニヤニヤされてますね。どうでしょう。

そうですね。タバコ1箱500円です。1日1箱で、15000円。
まあ、手取りが減ってるわけです。

給料、手取りで15000円って、上がるの何年くらいかかりました?
勤続何年分でしょうね、この15000円は。年齢層にもよるとは思うんですが。
その分、もったいなくないですか?

最近は健康食ブームですね。食費の上昇の一部は、健康的な食材を選ぶ、ということからも来ていると聞いたこともあります。

でも、お金がないと健康的な食材、選べないよ! と仰られるかたもいます。それはそれで、大変です。

もし、食費の予算が毎日500円増えたら、どうでしょうね。
私は自分では作らないので。モノの相場ってよくわからないです。

夕食の予算って、どのくらいですか?
毎日、予算が500円増えたら、どのくらい改善できますか?

旅行なんかもそうですね。海外旅行なんて、お金も無いし……と。
これ、もし18万円あったら、どこに行きますかね。

毎年、このお金を使えるわけですね。
旅行に使うか、タバコに使うか。という感じです。

人生はお金じゃない、たしかにそうですね。
なので、そのお金を、「お金」としてじゃなく、「より良い食生活」や「勉強」や「経験」に投資するわけです。

毎日のことですよ。
毎月のことですよ。
毎年のことですよ。

これを繰り返すことで、どういう人生を送っていけるのかは選べるというわけです。

もちろん、どういう人生がベストで、どういう人生を送るかは誰でも自由ですよね。その選択のための材料の一部を、提示させていただいているわけです。

まとめ

さて、まとめです。
ここまで、大変お疲れ様です。
みなさん、そろそろ一服したいですか?
もう少々、お待ち下さいね!

このセミナーの題名「より快適な人生のために」できること、ポイントのおさらいです。

これ、大事ですね。「自分の選択と行動」が、それを変えていくのです。より快適に生きるために、自分と周りの成長をサポートする必要があります。

解決されないままの問題に振り回され続けることのない人生、です。そのためには、自分の成長を害することを、自ら選ばない、ということが大事です。

そして加えて、周りの未来を奪わない、ということも同じくらい大事なことです。

「7つの習慣」の「時間管理のマトリックス」、この②、「投資」ですね。思い出していただきましたか?

ともすれば意識に上がりにくいことです。これを常に意識して、優先的に選ぶことが重要なわけです。これは、自分自身のことでもありますが、「周囲の人の」これをサポートする、というのも大事なわけです。

それによって、自分自身も、より快適な人生になっていくわけです。

今より良い」状態にしたいわけです。

そう、なので、自分を変化させることで、成長することが大事です。

そうすると、より快適になっていくわけですね。

そう。ここで題名です。
ここにつながるわけですね。

というより、自分自身で
「より快適な人生にする
ということになりますね。

長い時間、お付き合いいただきありがとうございました。
さあ、ここを出た瞬間から、より快適な人生のために、一歩を踏み出していただけるとたいへんにありがたいと思います。

世界のみんなのために

お疲れ様でした!


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