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家族全員餃子スキーな我が家のためにあるようなお店(和合餃子 秋葉原1号店/岩本町/中華)

どんな理由だったかは忘れたが、ある日我々一家は車で外出したものの夕飯を食べそびれてしまい、空腹で息子はギャンギャン騒ぎ、その声を聞いてオレも不機嫌になり、一家離散の大ピンチ。

これはどこでもいいから早く何かお腹に入れようと、近場に適当な店がないか調べ回ったところ、帰り道である岩本町に 「餃子自慢の中華屋」を発見。
餃子ならば我々夫婦も息子も大好物なので、もうそこでいいやそこにしようと急行した。

場所は昭和通りから程近く、岩本町駅からなら徒歩2分、秋葉原からでも数分歩けば着くような立地。
後から知ったのだが、どうやらこの店はそれなりに有名な中華屋だったらしい。が、この時の我々は気が立っていたのでそんな事には全く気付かず。
早く餃子を出せ、飯を食わせろと、完全なるヤカラ状態であった。

しかしテーブルについてメニューを見るなりちょっと冷静になる。
一品料理はまあ普通として、餃子メニューの方から明らかに「ヤレる子オーラ」が漂っていたのだ。

「ここは当たりかも」と感じ取った私は、とりあえず心を落ち着かせるためにホッピーと羊串で瞑想状態に入る。

続いて酢豚がやって来たのだが、この店の酢豚は独特だった。今となっては黒酢系の酢豚は珍しい物ではなくなったが、ここんちのは早い話がチャーシューなのである。
それをおそらく揚げ焼きにしているのだと思うが、外側がパリっとしていて、そこに黒酢のソースがかかっている。

ほら、割ってみるとお肉の繊維部分と、それが飴状の何かでコーティングされているのがハッキリ分かるでしょう。口に入れると最初はパリっとした感触が伝わってくるんだけど、すぐに肉の繊維がホロっとほどけるの。

いやこれは面白い物を食べた。
というか質量が酷い……。
ハーフサイズが欲しいんですが……。

で、こちらが餃子推しの和合餃子さんご自慢の手作り餃子。まずは上の水餃子の方の皮を見て欲しいのだが、なんだよこのセクシーな色ツヤは。なんだかもう美味しそうというより卑猥である。
食べてみると当たり前のようにモチっとしてツルっとして、それでいて中の餡とのバランスもヨシ。

焼き餃子の方は大きな羽が付いており、水餃子と比べるとスナック的な印象。これどっちを頼むか悩むぞ。

悩むと言えば、この店は餃子メニューの豊富さが自慢のようで、期間限定メニューも含めたら常に6~70種類くらい用意されている。
それも定番っぽい物からサザエ・アサリ・牡蠣・青唐辛子・ゴーヤ……といった痒い所に手が届くラインナップ。さらに私の大好きな酸菜(中華や台湾料理に使われる超酸っぱいお漬物)の餃子まである。
しかも、それぞれが ”焼き” と ”水” を選べるのだ。

いやヤバイだろ、この店はヤバイやつだろ。

あれこれ悩んだ末に、本日のラスト餃子は酸菜の水餃子に決定。ドギツイ味かと思いきや、お肉とのバランスが良く、とても食べやすい。

ちなみに〆メニューには刀削麺もある。炒飯や普通のラーメン系のメニュー、それに焼きそばなんかもあったのだが、餃子を食べ過ぎてヤラかし気味だったため、夫婦で1杯の刀削麺をシェアするだけで勘弁してやった。

完全食の呼び声も高い餃子を散々喰い散らかしたというのに、最後に麺類。アホなのだろうかボクら。

あまりに良いお店だったので、帰りがけに看板に「また来ます」と別れの挨拶をするオレ様であった。
家じゃ絶対に作れない餃子を出してくれるお店って最高だ。


[店名] 和合餃子 秋葉原1号店
[住所] 東京都千代田区岩本町3-1-10
[TEL] 03-3863-5441
[営業時間] 11:00~23:00(15:00~17:00は中休み)
[定休日] 無休
[備考] 秋葉原や門前仲町など複数店舗あり


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皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。