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実はかの ”加賀屋グループ” を生み出した歴史的に超重要なお店(喜多八/板橋/もつ焼き)

板橋というと安酒場というイメージがあるかもしれないが、実は思ったほどレトロな酒場は残っていない。特にもつ焼き・ホルモン系に関しては、老舗と呼べるような店がそもそも少なかったりもする。

だが、そんな中にあって唯一孤高の存在であるのが、今回ご紹介するJR板橋駅前の喜多八だ。

空いてそうな時間を見計らって、思い切って息子を連れて行ってみた!(バカ親)

で、この店の何が特別なのかというと、実はこの店の先代(今は西日暮里店にいるオヤジさん)が、故郷から友人を東京に呼び寄せ、レシピを教えるなどの援助をして、板橋駅近くに店を出させた。
その店はあれよあれよと人気店に成長し、数多くの暖簾分け店を生み出し、今では都内だけでも数十店舗あるという、かの 「加賀屋グループ」 になったのだ。

ようは、この喜多八こそが、加賀屋グループの祖であると言っても、まったく大袈裟ではないのである。

例えば、加賀屋系の煮込みは大ファンが多いけれども、あの煮込みはそもそも喜多八の先代が生み出したもの。ついでに言うと、加賀屋名物の大串も、そもそもは喜多八の看板メニューなのである。

で、喜多八といえば寿司屋みたいなこのカウンターが雰囲気いいんだけど、人気席なのであっという間に埋まってしまう。
今は先代の息子さんが板橋店を任されているんだけど、接客の良さが素晴らしくてねえ……。客商売に向く人ってのはこういう人の事なんだろうなと行く度に思う。

だいぶピンボケしてますが、それはだいぶ前に撮影した写真である事と、酔っ払っててピンなんか合わせられる状況じゃなかったという、2つの理由が考えられます。
で、この店に来たからには串焼きは一通り食べて欲しいところなのだが、塩もタレも美味しいから困る。
個人的には、シロのタレ焼きと、ハツの塩焼きが鉄板かなあ。カシラはタレにすべきか塩にすべきか未だに答えが出ていない。
ちなみに、この店のタレは創業以来継ぎ足し系なので、どのみち一度は食べなければならん。

またまたボケ気味ですが、私の大好きなお団子ちゃん。いわゆるつくね。
オレがこれほど好きなんだから息子も好きだろうと食わせてみたら、1人で頼んだ2本を全部食っちまいやがった。

おい! オレはバイスサワーをごきゅごきゅ飲みながらここのつくねをあぐあぐ食べるのが大好きなのに! こうなったらお団子替え玉だ!

あ、そうそう、ドリンクメニューにバイスサワーを置いてあるってのも、実は加賀屋系との共通点だよね。
今は色々な流派が生まれてしまったので一概にそうとは言えないけど、一昔前は「バイスがあったら加賀屋系」ってのが当たり前だった。

ちなみにバイスサワーってのはアレだ、梅仁丹味のサワーだ(乱暴な説明)

この店の串の中で、最大の看板メニューがこのホルモン焼き。これはいわゆるハラミ焼きで、特製のシャリアピンソースのような、細かくすりおろした(?)玉ねぎのタレがかかっている。
喜多八に来たら、とりあえずコイツは食べておかないといけない。なんというか、これこそ庶民のステーキである。

今回は大昔にブログにアップしたコンディションの悪い写真を再利用したのだが、何故かというと一番最初に使った入り口の写真の他には、この1枚しか撮影していなかったからである!
なんかもう久々に喜多八でバイス呑んだら気持ちよくなってしまって、写真撮る事をすっかり忘れておった……。

で、ちょっと味が濃いかなと不安だったのですが、息子様は見事にホルモン串の虜になったようです。
旨いよねえ、このホルモン串ともつ煮の味はよく覚えておくんだよぉ。お前が大きくなって自分のお金で飲み歩く事になった時に、この味がいかにレベル高いか思い知るから。

[店名] 喜多八
[住所] 東京都板橋区板橋1-19-8
[TEL] 03-3964-3481
[営業時間] 17:00~23:00
[定休日] 日祝

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