子育てに関する愚痴「世界一カワイイ王座」

突然で何だが、ウチの息子は世界一カワイイ。
そんな台詞を真顔で言えるほどカワイイ。
そして ”今日の息子” が常に一番カワイイ。

言ってみれば、息子様はエブリタイム ”世界一カワイイ王座” のディフェンディングチャンピオンなのである。

ところが、女房はそんな無敗のチャンピオン様に対して「ビジュアルは生後〇か月の頃が一番かわいかった」などと心ない事を言う。

オレも女房も40代のいいオトナなので、普段は「あ~そうなんだ~」で話は終わるのだが、本音を言えば女房にそんな事を言われる度にハラワタが煮えくり返る。本気で怒鳴り散らしたい衝動に駆られる事もある。
「生後〇か月の頃がベスト」という事は、それ以外の時期を認めないという事じゃないか。

オレは両親(特に父親)に「小学生の頃までは良かったのに」とか「中学生になって落ちこぼれたのは親のせいじゃない」とか「お前は自業自得の失敗作だ」なんて言われて育ったので、親が我が子に対して少しでもネガティブな事を言うのが心の底から許せない。全肯定以外は認められない。

よって、息子は常に今が一番カワイイし、何だったら常に世界一カワイイ。

仮に息子が中学生くらいになって、親から離れてクソ生意気な事を言うようになったり、イキリ倒してアホな事をしでかすようになったり、ビジュアル的にうっすらヒゲが生えて来たり、陰毛が生え揃ったりしてキュートさが欠片も無くなったとしても、多分オレは同じことを言い続けると思う。

常に今の息子が一番カワイイ。

女房はオレがそう言う度に「愛が濃すぎw」と笑うが、オレからしたらそれは自分自身のトラウマでもあるので、全く笑えない。

そんな濃すぎる愛を息子に注いでいるオレ様だが、息子は大のお母さん好き。かた時もお母さんから離れたくないようで、夜寝かし付ける際にオレひとりだったりすると「おかーしゃんどこー!?一緒にねたいの!!」とギャン泣きする。

そんなある時、女房が「いつもお母さんお母さん言うけど、お父さんの事はどう思ってるの? もっとお父さんを大事にしないとダメでしょ」 と軽く息子に説教したところ、息子からこんな返事があったそうな。

「でもトトはボクがやさしくしなくてもボクがだいすきでそ?」
「トトはボクにこら~!って言っても本当はかわいくてだいすきなんだよ」

間違いなくオレ様の濃厚な愛は伝わっている。
確実に息子はオレ様の愛を理解している。

だ が 軽 く 見 ら れ て い る

明 ら か に ナ メ ら れ て い る

例えるなら、息子にとってオレは 「 ”もよおした時” に呼び出せばいつでもヤラせてくれる都合のいい女」もしくは「ちょっと甘い声を出せばいくらでも金を引き出せるお手軽ATM」くらいのポジションなのだ。

現に普段は「おかーしゃんおかーしゃん」うるさいのに、お菓子が食べたいとか、玩具を買って欲しい時だけ、聞いた事のない甘ったれた声で「ねえ、おと~さぁ~ん」と近付いてくる。

一度あまりに頭に来て「玩具欲しい時だけそんな事言わないでよ!もしお父さんの事を好きだったらチューくらいさせてよ!」と対等な立場で交渉を持ちかけたところ「玩具買ってくれるならちょっとだけチューしてもいいよ」と息子が目を閉じてしまい、脳内で天使のさだおが「おい、息子相手に援助交際してどうする?」と正論を吐いてくれてすんでのところで我に返った。

近頃は息子に対する距離感について、女房くらいドライに突き放した方が正しいのではないかという疑念にかられている。


◇ CM
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※参考記事 過去最もバズった記事
『息子が見ていたTV版ドラえもんのお話が的確かつ鋭利すぎて……』

https://note.mu/oharan/n/nb47a35de2bcf
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