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『アサリ大量消費作戦』 ラーメン編

『アサリ大量消費作戦』
発動編 https://note.mu/oharan/n/ncd4c4e59fc35
ラーメン編 https://note.mu/oharan/n/n83599e5175c2
焼きそば編 https://note.mu/oharan/n/nd85c098255ca

という訳で、先日導入編で書いたように、現在我が家にはあまり見た事のないボリュームのアサリの群れがおり、そいつらが冷凍庫を圧迫している。
このままでは愛する息子に持たせる手抜き弁当の主役である冷凍食品達の居場所がなく、それは夫婦の睡眠時間の減少を意味するため、なるべく早めに処理してしまいたいところ。

という訳で、今日はまず水・日本酒でアサリスープを取り、それに手を加えてラーメンスープとして仕上げてみようと思う。

まず、適当な鍋やフライパンにアサリを好きなだけ敷き詰め(といってもすし詰めにならない程度に)、日本酒と水を合計1Lくらい入れる。
そこに適当なサイズにカットした昆布を入れ、弱火でコトコト。昆布からも出汁を取りたいので、グツグツ沸騰しないように注意しよう。

アサリの口が開いて来たら、まず目立ったアクを取り、火を止めて蓋を閉じて放置。数分もすれば、殆どのアサリが口を開いてくれる……はず。

アサリスープでけたよー。

昆布は捨ててもいいのだが、勿体ないのと、息子に色々な物を食べさせておきたいという親心から、今回はキッチンハサミで細く切って具として食べることに。

これだけでも充分に旨いんだけれども、ラーメンスープとして考えると味が弱いので、今回はウェイパー的な中華スープの素を小さじ半分ほど入れてみた。それに加えて、塩分も少し足りない気がしたので塩コショウで調整。

注意点としては、ここに醤油を入れるか否かで仕上がりがだいぶ変わってしまうので、どういう風味で食べたいのか冷静に考えるべし。

また、”おすまし” として飲むならば旨味は充分すぎるほどあるので、中華スープの類など入れず、塩加減を調整して適当な葉野菜でも入れれば完璧。水菜でも小松菜でも合うだろうし、ゆず皮なんかも美味しそう。

もしくは、そういうおすましタイプの汁物ならば、スーパーやコンビニに売っている ”茹で麺” のうどんが合う(シマダヤ的なヤツ)。
しっかりコシのある讃岐うどんタイプだと麺が勝ちすぎてしまうので、コシもヘッタクレもないヤワヤワ麺がいい。そういう ”情けない麺” の方が、口に入れた時にスープと一体化すると思うの。

[ここまでの材料]
・アサリ 今回は大量に消費したいので400gほどぶちこんだが、普通は200gもあれば充分なはず。
・水+酒 合計で約1L。割合的には7:3~8:2くらいが常識的だと思う。
・昆布 アサリのダシがメインなので、量は多くなくていい。
・中華スープの素 小さじ半分ほど。ウェイパーとか創味シャンタンとかあの手のヤツ。たまに中華系の ”貝ダシ” もあるが、何を使うかはお好みで。
・塩コショウ 適量、ただしアサリがしょっぱい可能性があるので注意。

今回はあくまでもラーメンなので、もうちょっと悪い風味が欲しい。
色々と思案した結果、キャベツ・ブナしめじ・干しエビ・ニンニクを炒めて具にすることに。これは直接麺の上に乗せるつもりなので、予め塩コショウで味を付けておく。

[ここまでの材料]
・キャベツ お好み
・ブナしめじ お好み
・干しエビ お好み(数匹分も入れれば十分風味が立つ)
・ニンニク 1~2片を刻んで油に香りを移す
・ショウガ アサリの風味と相性が良いのでオススメ

何かフレッシュな野菜のアクセントがあった方がよかろうと思い、念のため水菜もカットしておいた。

これで具とスープの準備は完了。
後は麺を茹でて、丼の中で合体させれば完成である。

麺が茹で上がったところで「さあ盛り付けだ!」とテンションが上がったのはいいのだが……。

アホな私はテンションが上がり過ぎ、「二郎?」と言いたくなるようなギュウギュウ詰めにしてしまった。
そのため、食べても食べても麺が出て来ないという、見事な ”アホの子あるある” が発動。

最後の盛り付け段階でヤラかすとは思わなかったが、味の方はお見事である。さすがオレ。頑張ったねオレ。
中華スープの素も遠慮がちにしか入れなかったので、アサリの風味と旨味が前面に出ており、とてもバランスの良い仕上がり。
息子も夢中でがっついてくれたので、父親としても大成功である。

ただ、ちょっと引っ掛かった点もある。

どうにも麺が美味しくない。スープが旨い分、麺の臭さというか、安っぽさがどうしても目立ってしまう。

という訳で、ちょっと閃いた事があったので、残ったスープで翌日の朝ごはんに再びアサリラーメン。
今回は麺を変えてみたのだが、結果これが大正解。

どんな麺に変えたかというと、実はこれ袋ラーメンのフライ麺なのだ。普通にお湯で麺を時間通りに茹で、食べ残したアサリスープをかけただけ。
これがちゃんとした中華麺を使ったバージョンよりも明らかに旨い。

おそらく、生麺でも臭みを感じない良い物を使えばもっと美味しかったのだろうが、あいにくそういう麺が手軽に手に入る環境ではなかったので、「だったら麺をよりチープにしちゃえば、嫌でもスープが立つんじゃねえか?」と思い付いたのだ。

となると、スープを作る段階で、ウェイパーなどではなく、袋麺のスープをちょっと入れちゃえばいいのか。
たぶん、その作り方が最もお手軽で経済的だと思う。


さて、まだまだアサリ料理作るでー。
パスタか鍋か、炊き込みご飯やオムレツなんてのもあるなあ。

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