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[ネトウヨ論] 7年以上前に書いた勉強会用のレジュメを晒してみる #3 『素人参加型運動の陰にプロあり』

前回は年表だけで終わってしまったが、今回はその年表が頭に入ったという前提で、ネットウヨク団体の背景について考察する。

(4)ネットウヨク系団体の正体
・プロと素人
 ネットウヨク問題を考える上で最も注意せねばならないのは、単純に「ネットウヨク」と一括りにするのは危ないという点だ。というのも、先にも述べたが瀬戸・西村・槇といった連中はそもそもが政治活動家(プロ)である。(当選経験こそないものの、瀬戸は新風から出馬経験があり、槇も中野区議選に頻繁に立候補している)
 また関西方面には、増木重夫という西村修平と行動を共にしていた要注意人物がいる。増木は拉致被害者を救う会の大阪支部の代表だった男で、救う会・大阪が「金の使い方が不透明すぎる」と除名された際に、救う会・全国協議会に対して「協議会は任侠右翼に支配されている!」と石を投げ付けた過去がある。このような経歴の持ち主であるから、当然のごとく公安のマーク対象とされているようで、ここ何年かで3度の逮捕歴があり、「政治ゴロ」と呼ぶより他ない存在である。この増木は私塾を経営しているのだが、その塾の講師だった青年が吹田市議選に当選するなど着実に地方行政に食い込み始めているため、ネットウヨク界隈で最も注意・警戒すべき人物だと言えよう。
 現在、良くも悪くも桜井誠や黒田大輔のような素人が目立っており、それを批判したくなる気持ちはわからないでもない。だが日本社会にとってより仇なす存在なのは、在特会のような素人集団ではなく、それを手駒として使うプロである事を忘れてはならない。

この「プロと素人」という切り分け方は非常に重要だ。これはネトウヨに限らず、例えば ”いわゆるしばき隊” に喩えてみても似たような指摘が出来る。

しばき隊の代名詞である、在特会に対する肉体言語的なカウンター活動を現場でやっていた連中は、どちらかというと素人と呼ぶべき人間が多い。
ところが、そうしたしばき隊の活動を応援していた連中の中には、学者・知識人という属性を持った人間や、その手の社会運動で食っている運動屋など、プロと呼ぶしかないヤカラが何人もいた。

そうしたプロは、素人を鉄砲玉として都合よく使い、都合が悪くなるとトカゲのしっぽとして冷酷に切り捨てる。つい先日も、元男組の男性が長年に渡って鉄砲玉として便利に使い倒された挙句、あっさりと切り捨てられ、無念のまま亡くなったばかりだ。

この手の連中を見る時は、まず誰がプロで、誰が素人なのか、そこを見定めておくといい。当然、より注意すべきはプロの言動である。

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