【黒歴史・心の闇ほじくり企画】オレとイジメ #2

【黒歴史・心の闇ほじくり企画】オレとイジメ
#1  https://note.mu/oharan/n/n2c971baface2
#2 https://note.mu/oharan/n/nbf83a439d8ae
#3 https://note.mu/oharan/n/n6ab01a362581

イジメと恨み

前回に引き続き、イジメに関する記事である。
#1では 「もうイジメと呼ぶな、普通に犯罪として扱え」といった論調だったが、今回は少々語り口を変えてみようと思う。
”イジメ” というものが、被害者に対して、そして被害者のその後の人生に対して、どれだけ大きな影響を与えるかという点について、自分の実体験を元に語りたいと思う。

と、その前に、こんなニュースを参考として提示する。

53年前のいじめ加害者を同窓会で殺害した69歳の男「気持ちはわかる」「誰も救われない」の声
https://npn.co.jp/article/detail/05532770/

これはタイで起きた射殺事件で、犯人は69歳の爺さん。動機は高校生の頃に受けたイジメの復讐だったという。
また記事の後半には日本で起きた ”大量殺人未遂事件” についても書かれている。私としては拳銃が出てくるタイの話より、後半の日本で起きた話の方がありえそうな話に感じられてより怖かった。

どちらの事件も、共通しているのは「イジメられた恨みは一生消えない」という点である。
タイの事件では、イジメ加害者の方はすっかり忘れていたようだが、これもイジメあるあるだ。イジメた側はその場の感情優先の軽い気持ちでやっているため、進学したとか就職したとか状況が変われば昔のイジメの記憶など忘れ去ってしまう。
ところが、被害者の心の傷は何があろうと完全に消え去る事など無いのだ。

それがよく分かるのが後半の「イジメの復讐のために薬物を扱えるように勉強し、就職し、資格を取り、実際にヒ素入りビールを量産した」という話である。
就職して資格まで持っているならば、それなりの収入があるのだろうし、であれば平穏に生活し続ける事が可能だろう。
だが、イジメ被害者の心の闇の前にはそんな正論は通用しない。そんな「人並みに幸せな生活」なんてもんを犠牲にしてでも、復讐を優先してしまうものなのである。

後半の事件の犯人がどうしてこうまで復讐に執着したか、どういう精神状態だったのか、薄っすらとではあるが理解できてしまう自分がいる。私にも「まだ生きてたら自分の手で酷い目に遭わせたい」と思う相手が何人かいるからだ。

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