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今まで行かなかった事を後悔した大衆ステーキの名店(ミスターデンジャー 立花本店/東あずま/ステーキ)

以前にも「墨田区は肉食文化の街だ」と言ったことがあったが、その根拠として「ローカルチェーンの多さとクオリティ」という点が挙げられる。
例えば、特に有名な墨田区発のステーキ店を挙げると、いきなりステーキ(ペッパーランチ)とビリーザキッドがある。いきなりステーキやペッパーランチの元になった「キッチンくに」はスカイツリーの北側、向島にあった。そしてビリーザキッドの1号店は、亀戸線の小村井駅から程近い場所に今もある。

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今回紹介するお店『ミスターデンジャー』も、ビリー本店と同様に亀戸線沿線(東あずま駅)にあるステーキ屋で、ローカルチェーンとして展開中。しかも同じ通り沿いという位置関係だ。

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プヲタならば当然知っていると思われるが、この店を切り盛りしているのは元プロレスラーの松永氏。齋藤彰俊選手と同じ誠心会館出身なのだが、松永はFMW→パイオニア戦志→W★ING→大日本と、デスマッチ路線を突き進んだ。デスマッチ系プロレスを日本に定着させたという点では、大仁田・ポーゴといった選手と名前が並んでもおかしくないレスラーである。

……と、これはステーキ屋の紹介記事なのでこの辺で切り上げるが、ひとつだけ付け加えておくと、店名の『ミスターデンジャー』は現役時代の松永氏の通り名である。

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ここは以前から気になっていたお店だったのだが、亀戸線というハードルの高さから来訪が延び延びになってしまっていた。
という訳で、積もり積もった鬱憤を晴らすべく、まずはビールと牛すじ煮込みでご機嫌を伺ってみ……ようと思ったのだが、なんとエビスの生がこのたっぷりサイズ(500ml)で300円!

やっぱプロレスは頭を打つんだな!(誉めてます)

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ビールに驚いている場合ではなく、煮込みも煮込みでクオリティ高し。さすがステーキ屋と言うべき肉の量。ホロっと柔らかく煮込まれており、これで380円というのはサイドメニューとして完璧である。

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これは1ポンドステーキ(450g)。今回はセット(2,500円)で頼んだので、スープとライスが付いて来た。スープは3種類(ポタージュ・辛口・カレー)から選べ、辛口スープはいわゆるメキスープ的な味付けだが、そこまで激辛ではない。

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お肉の感想の前に、まずこの店の特徴である調味料の多さからご紹介したい。塩・胡椒・甘口・辛口といった定番のステーキソースの他に、ホットチリ・味噌など痒い所に手が届くラインナップ。

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それをこのように小皿に取って並べて、好きなように味をつけて食べるというのがこの店のスタイル。デンジャーどころか驚くほどお人好しなシステムである。

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こちらはステーキ&ハンバーグセット(2,400円)。ステーキ250gに150gのハンバーグがつき、なおかつご飯大盛り無料というコスパ最高なメニュー。
ハンバーグは薄めだが笑えるほど肉感が強く、これは好きなひとはドハマリするタイプだと思う。


で、肝心のステーキの感想だが、夫婦2人+幼児1人で訪れて、1ポンドステーキセットとステーキ&ハンバーグセットを頼み、予想外の肉の柔らかさに息子が覚醒。ステーキハンバーグセットのステーキをほぼ1人で食い尽くすという暴挙に出てしまい、仕方なく……


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1ポンドステーキ替え玉。この450gで2,350円という値付けは素晴らし過ぎる。まさかここまで柔らかくて美味しいとは思わなかった。
同程度のボリュームと価格のお店は他にもあるだろうけど、このクオリティと量でこの価格というのは中々ないはず。
しかも味を色々と変えられるので飽きずに食べ続けられ、これから肉が食いたくなったらここに来ればいいじゃないかという結論に至った。

いやあ、もっと早く来るべきだった。
この間の『うず食堂』といい、亀戸線は侮れなさ過ぎる

[店名] ミスターデンジャー 立花本店
[住所] 東京都墨田区立花3-2-12
[TEL] 03-3614-8929
[営業時間] 17:00~23:30
[定休日] 水曜日


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