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私の心のふるさと福島にある南相馬について | #訪問体験記

こんにちは!金沢から来た大学3年生です…!
春休みの内2週間を福島県で過ごし、そのうち4日間は南相馬市に滞在しました。
2024/4/3(水)〜2024/4/5(金)の3日間のプログラムに参加して、体験したことや感じたことを書きます📖

今回の目標は、
『自分だけのまちの切り取り方をする』
こと。

私だけが書ける南相馬のことを書きます。
想いがあふれて想像以上に長くなってしまいました…。
お時間よろしければぜひ読んでいってください。




1.私について-福島への思い


生まれも育ちも関西の私、
中学生の時から変わらない夢があります。

それは、
「福島に移り住むこと。」

「なんで?」ってよく聞かれます。


1.1.きっかけ-福島と私の出会い

中学2年生の時、放射線の研究をしていた学校の先生に連れられて、はじめて福島を訪れました。

その時に聞いた、生まれ育ったまちを離れなくてはならなかった人のお話、見た、黄色いハンカチが印象的でした。
福島のことが好きになったと同時に、次のような思いが芽生えました。

「住み続けられるまちを作りたい。まちづくりを学びたい。」

その思いから、今、大学で地域のことを学んでいます💡
自然や福祉、観光や産業など、地域に関わるものごとに関して浅く広く、時に深く修得しています。



1.2.でも…まちづくりって何!?

こんなことを言っているけれど…、「まちづくりって何?」の問いに引っかかることはしばしば。

今回、いろんな人に問われた時にスッと答えられなかった自分にモヤモヤもしました🌀

3日間のツアーで、南相馬の様々なところをまわりながら地域で活躍されている方のお話を聞き、その問いに対する自分なりの答えを導きました。




2.南相馬のまちづくり


「余白」という表現を多くの人から耳にしました。
その言葉の通り、まちなかには新しい建物や昔ながらの建物が並ぶ中に空き地が目立ちました。


2.1.小高-新たに色を重ねるまち

駅前にある黄色いハンカチは、中学生の私の心を動かしたものです。

◎変わり続ける小高駅
当時は、常磐線もまだ全線開通していなくて、浪江駅から小高駅の区間が運転再開したころでした。列車代行バスも走り、前線運転再開に向けまだこれからという時です。

写真:小高駅とその構内にあった路線図・ポスター(2018/2)

昨年11月に小高駅に来た時も、変わらず人の往来は穏やかで、「カーシェアが始まってる!?」とびっくりしたくらいです。

今回小高駅を訪れると…、駅に醸造場がありました。駅に醸造所がありました。(驚いたので2回言いました。)
その正体は、「JR東日本スタートアッププログラム 2022秋」の一環として2024年2月にオープンした、「haccoba 小高駅舎醸造所&PUBLIC MARKET」でした。

写真:小高駅(2024/4)
リンク:JR東日本スタートアップ株式会社
「日本初!無人駅舎を活用した醸造場を常磐線小高駅に開業」(2024/1/29)

本来なら改札を通る時、切符をかちっとするために駅員さんが飛び出してくるはずの窓口は、自由に立ち入れるショップになっていました。
つい足を踏み入れたくなる面白い場所です。




◎まちの未来製作所、「小高パイオニアヴィレッジ」。

『地域の100の課題から100のビジネスを創出する』をミッションに掲げる小高ワーカーズベースの方々は、起業も時世にあった課題に合わせて地域の自立に近づけていく努力をされていました。

小高のまちの色を作り出す拠点はここにあるのだと感じました。


◎続いて訪れたのは、小高駅から歩いてすぐのところにある「KIRA」。
KIRAのオーナー平岡さんがおっしゃるには、かつてメイン道路だった小高駅前の道が栄えること、駅前が栄えることがまず第一だとのこと。

(2018年の写真と見比べてみましたが…、間違い探しかのようで、劇的に変わった様子はありませんでした。)

これまで訪れたことのある駅を思い出してみても、賑わいを感じるのは駅前が中心だったことに気づき、その言葉に共感しました。
それと同時に、その言葉を自分に課せられた使命かのようにご自身で行動に移されている姿に感動しました。これも一つのまちづくりの在り方だと感じました。(私なら、区の開発方針の策定のほうに目が向くかも…。)

写真:KIRAとオーナーの平岡さん




2.2.原町-カラフルなまち

原町は私が住むには大きすぎるくらい発展したまちだと感じます。駅前には大好きな規模感の図書館があって、コーヒーが美味しい喫茶店や生活に必要なものが揃うスーパー、ドラッグストア、そしてチェーン店が立ち並ぶ道もあって…。

そのくらい街中のことしか知らなかったのですが…、今回畑や海に連れて行ってもらい、新たなる原町の魅力に気づきました。

取り上げたところ以外にも、「福島ロボットテストフィールド」など最先端を見せていただきました。


◎MYSH畑へ。
お世話になった、畑の師匠こと平山さんは鍬ですいすい畝を作っていきます。私たちは、へっぴり腰でえっちらおっちらと土を掻き出しました。

写真:畝と格闘する大学生たち

その後、平山さんご夫婦の畑にもお邪魔しました。
まるでブロッコリーバイキングかのように片っ端から収穫し、両手に抱えきれないほどのお野菜を分けていただきました。



◎海!!北泉海岸!
大好きな海!1日目の〆に連れて行ってもらいました◎
なんといっても、砂浜のきめの細かさに驚きました。波が砂をなでると、さらっと足跡が元通りになるんです👣
曇り空にもかかわらず、砂浜に姿が反射する風景にもうっとりしました。
とはいえ、遠目にみると穏やかなのに高さのある波には圧倒されました。

写真:北泉海岸にて

(私は日本海側から来たので、いつか朝日が海からが昇る姿を見てみたいです…。)




2.3.鹿島-変わらぬ色を掘り起こすまち

◎まずは、訪れた日にオープン日を迎えた「cokuriya」へ。
開店祝いの花が立ち並ぶお忙しい中お伺いし、コーヒーと焼き菓子をテイクアウトしました!すごくおしゃれな外観と内観に加えて、味も春を感じる柔らかな美味しさでした。

写真:cokuriya店内
リンク:cokuriyaのInstagram





◎鹿島の駅周りをまちあるき 。

やっぱりお腹と心を満たしてくれるのは甘いもの♡
「しお」の天然物のたい焼きをいただきました。

私は、あんドーナツのために途中下車したこともあるほど、地元で愛されている甘いものが好きなんですが、ここも格別ですね…。優しい甘さに心もときほぐされます。頭からか尻尾からかなんて気にせず気づいたらお腹の中におさまってました^^


続いて、陽キャのサーファーがいると聞いて訪れたのは、「BROTHER SURF」。

残念ながらその方はご不在でしたが、お母様がお出迎えしてくださいました。「ふらっと立ち寄ってくれる場所になったらいいな」 とお話ししながらコーヒーを出してくださり、温かいひと時を過ごせました。

滞在中、震度4の地震を体感。正月のあの揺れを思い出す気持ちの悪い感じでしたが、何事もなかったかのように時が進んでいます。その齟齬に、少し不気味さを感じました…。



◎混ざり合うところ、「セデッテかしま」。
一般道を通ってセデッテかしまを訪れました。常磐自動車道のサービスエリアも兼ねていて、地元の人とよその人が交流する拠点になることが目指されています。

Uターンをし、セデッテかしまで働く小川さんのお話を聞きました。鹿島の今を見つめるために鹿島に戻り、見つめてきた小川さんだからこその覚悟の決まった今後の展望に胸が打たれました。

私も、「地域とよそを繋ぐ入り口になりたい」という思いがかねてからあって、その交流の拠点として機能しているセデッテかしまは理想の場所に近いように思いました。

写真:セデッテかしま(甲冑をイメージした建築だそう)




体験したことはまだまだいっぱいあります。
お会いした方のお話から受けた刺激は言い表せないほどです。


食べたご飯、全部ぜんぶ美味しかったです。全部、美味しかったものリストに登録しました📍
ちょっとだけお手伝いした手作りのご飯も、私にはできない発想の調味でほっぺたが落ちるほど幸せの味がしました。



さらに、乗馬体験は最終日締めくくりにもってこいでした。馬が振動を通してのんびりと生きる楽しみを伝えてくれて、野馬追への期待が高まるばかりでした。
素敵な時間をありがとうございました🐎

写真:乗馬体験の最後尾





3.私なりの答え


「油絵になぞらえて南相馬やまちづくりをとらえられるんじゃないかな。」

3日目の朝、小高のまちを散歩しながらそんなことを思いました。


立ち入ることができなくなって多くの建物が取り壊されたまちの様は、白い絵の具で一面まっさらに塗りつぶされたキャンバスのようで。

新たなデザインで建物を建て事業を始めたり、過去の建物を再興したりすることは、新たな色を重ねたり白色の下の色を掘り起こしたりすることに重ね合わせられるなあと思ったんです。



小高で朝に見た、変わらず色づく桜はまちに彩りを与えていて、白い絵の具さえも貫通するたくましさを感じるとともに、まちの人の、今も昔もかわらないまちを愛する気持ちまで表しているようでした。  

写真:朝の散歩。小高の桜。





むすびに

MYSH、よりみちのみなさまをはじめとする、今回の南相馬訪問にあたってお世話になったみなさま、本当にありがとうございました。

今回の滞在が素晴らしく充実したものになったのは関わってくださったみなさまのおかげです。

またお会いできるよう、そのうち帰ります。

そして、朝から晩まで一緒にまちづくりや好きなまちを語り合った参加メンバーにも特大のありがとうを。いつか福島で。(そして神奈川で。)



これからも南相馬市をはじめ、福島県には通い続けます。(多分そのうち住みます。)
この記事を読んでくださったみなさまとも、いつかお会いできることがあればその際はぜひに。    


最後まで読んでくださってありがとうございました。

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