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お遍路スイッチ 20

バックナンバー vol.20 (2013/7/17)

暑中お見舞い申し上げます。

皆さんご無事にお過ごしでしょうか?熱中症や熱射病などに冒されてはいませんか?
私は、「暑い!暑い!暑い!」と口癖のように不満を吐きまくり、修行の足りなさを実感する毎日です。
大好きな夏…。今年は少し嫌いになりそうな予感。あついよー!
皆さん、どうぞご自愛くださいませ。


さて、この暑さにも負けず、毎日「夏からはじめる」と題して全国各地からお遍路さんのツアーがスタートしております。猛暑の中のお参りは、年配者には少しキツイようですが、皆さん頑張ってお参りされております。
そんな中、はじめての参加の方からこんな質問をいただきました。
「春や秋より、やっぱり冬や夏の方が御利益ありますか?」
汗だくの顔で質問されると「あったりまえじゃないですか!」と言ってあげたかったのですが、そんな事言ったら、そもそもバスでお参りしていること自体が???って事に成りかねませんので、「御利益は、善行の結果によってもたらされるものなので、季節は関係ないですよ」とお話しました。病気平癒、商売繁盛、夫婦円満、縁結び、厄除け、その他色々取り揃えておりますが、ご希望は?と聞いてあげられればいいんですけどね。

私自身もお遍路を始めた頃、同じような事を考えていました。きっとお寺に行けば仏様がお願い事を聞いてくれるはず!こんな風に。
御利益とは?の答えは、宗旨宗派によっても、語る人によっても変わってくるものだと思います。
私はお坊さんではありません。先達です。お遍路さんとして答えるならば、Vol.17でも書きましたが、変われる事だと思っています。お遍路は特別な事。聖域に足を踏み入れます。そして、同行二人。お大師さまと一緒です。日常から離れることが大事だと思っています。日常の生活から離れて、感情やストレス、そんなものを一度真っ白にしてお遍路さんになります。いつもより優しく、いつもより丁寧に、いつもより笑顔、いつもより頑張る。そして、お遍路が終わったら、その気持ちを日常に持って帰る。すると、変われるという御利益を少しでも頂けるのではないかと思っています。
これは、50日かけて歩いても、日帰りのバスツアーでも同じ御利益だと思います。もちろん、春でも夏でも。

いつも、スタンプラリーでも構わないと書いていますが、ここがスタンプラリーとお遍路さんの大きな違いだと思っています。お経を読むとか読まないとか、そんな事ではありません。
お遍路さんは白衣を道中着用します。お遍路さんが行き倒れた時の死装束といわれたり、お大師さまのお弟子になった証といわれます。自分を一度真っ白にする。そんな気持ちで袖を通しています。

前回の、ドライブお遍路もかなり魅力的ですが、気持ちを入れた変われるお遍路は、更に充実したものになると思います。
夏は始まったばかり!白衣に袖を通して真っ白になって出掛けましょう!


合掌 (^人^)


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