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お遍路スイッチ 14

バックナンバー vol.14 (2013/4/11)

「春からはじめる」と題して、1番札所霊山寺に沢山のバスツアーが集結しています。真新しい白衣をまとい、慣れない手つきで線香・ロウソクをお供えする姿が初々しいです。

今回は「納め札」のお話。

八十八ヶ所のお寺は「札所」と呼ばれます。お参りに来た人が、お札に願いを託すことが出来るからだそうです。納め札には色があって、お遍路した回数によって変わります。

白札 1回~4回
青札 5回~7回
赤札 8回~24回
銀札 25回~49回
金札 50回~99回
錦札 100回以上

目指せ錦札!という訳ではないですが、このシステムが四国八十八カ所のひとつの魅力である事は間違いありません。レベルが上がっていくようで楽しいのかも知れませんね。
お遍路さんの中には、挨拶がわりに「何回目」と言われる方もいらっしゃいますが、個人的には何回お遍路したかではなく、どのような思いでお参りしたかという事が大事だと思っています。白札だから御利益が少ないという訳ではありません。
しかし、気持ちはよくわかります。私もお遍路をはじめた頃は「目指せ青札!」と思ってましたからね。

「納め札」は、お寺でお願い事を託す他にも使います。お接待していただいた時に感謝の気持ちで差し上げたり、または名刺のようにご縁のあったお遍路さんと交換したりもします。
私の場合は、錦札を差し上げる時もあります。もちろん私は錦札(100回以上)ではありません。錦札の方から「欲しい人がおられたら」とお預かりしている納め札です。錦札は御守りになるといわれています。買う事の出来ない、ご縁でしかいただく事が出来ない御守りです。困っている人や頑張っている人に差し上げる事がほとんどなのですが、一番多いのは歩いている外人さんと若者です。励みになればと思っています。
今日も車椅子で参拝していた若いカップルがおられたので、差し上げました。どうやら初めて見られたようで、とっても喜んでいただけました。私の心も豊かになった気がします。錦札のチカラ恐るべし!そして、私にお札を託していただいた錦札の方に感謝です。

いろんな使い方がある「納め札」ですが、本来はお願いを託すものです。ご本尊様やお大師様に届くお手紙だと思って、気持ちを込めて納めていただけたらと思います。

ちなみに私は、ずーーっと赤札のままです。そろそろ新しく作ろうかなぁ。


合掌 (^人^)


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