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お遍路スイッチ 34

バックナンバー vol.34 (2014/9/1)

8月が終わりました。四国の歴史的な豪雨。広島での土砂災害。その他にも全国各地で雨による被害。「平成26年8月豪雨」と名付けられたようですね。沢山の被災された方がいらっしゃいます。心より御見舞申し上げます。
また、広島の土砂災害では「明日、お遍路に行く予定だった」という方がお亡くなりになられたという報道がありました。ツアーで行く予定だった....と、もしかしたら御一緒した事がある方かも....。ご冥福をお祈りいたします。

お遍路も歴史的豪雨ということで、ツアーがキャンセルになったり、または高知で通行止めにより帰ることが出来ず延泊になったツアーもあったようです。
歩かれていた方も沢山おられたのではないでしょうか、夏のお遍路ですので野宿していた方も多いはずです。
これからお遍路に出かける方は、どうぞ今回の災害を教訓に、無理のないお遍路をして下さい。前に進むだけではなく、勇気ある撤退も大事だと思います。

無理のないお遍路。これは災害の時はもちろんですが、お遍路を無事結願する為には必要な事だと思います。「そんなんじゃ修行にならない」という人もいるとは思いますが....。準備が出来ている人は無理もきくのですが、準備が出来ていない人がする無理は無茶というそうです。私の経験では、「昔、マラソンやってた」「昔、登山をしていた」こういう人が、無理して歩いてリタイアしています。昔は昔、今は今ということでしょうか、準備をしている人は何日も前から、山道そしてアスファルトを練習してお遍路に臨んでいます。そして、1gでも荷物を軽くしたいといって必要なものまで、カットする人もいます。雨の日や怪我の時に必要なもの、寒さ対策や非常食などは、必ず準備しましょう。
中には時間の都合なのか、自分の決めた行程を守るべく歩き続ける人もいます。そして身体を痛めます。余裕を持つことも必要だと思います。
準備をしっかりして、余裕を持って、無理のないお遍路。これが現代のお遍路でいいのではないかと思います。

では、私の場合はどうなのかというと、準備もあまりしませんが…無理もしません。身体が痛くなったら休みます。雨がいっぱい降るようなら足踏みだって覚悟しています。そんなこんな全部含めてお遍路だと思っています。
身体が辛いときに、中学の時に見た映画を思いだしました。吉川晃司主演の「ユー ガッタ チャンス」その中で吉川晃司が言うんです「レールを外れてみないと、キレイな景色は見れないぜ」って…。選択肢はひとつでは無いはず、少し遅れたら違う場面に遭遇したり、新しい出会いも生まれたりします。人生のレールから外れるにはもう年を取りすぎましたが……お遍路の時には、私はそんな風に考えていました。私の同行二人は吉川晃司だったのかも知れません。冗談です....。
お遍路を何日で結願したとか、1日何キロ歩いたとか自慢する人も多いですが、自分のお遍路をする事に意味があると思います。

これから秋です。気候も良くなりますが、台風のシーズンでもあります。車でも歩きでも「安全第一」でお遍路して下さい。決して競争ではありませんよ!

「レールを外れてみないと、キレイな景色は見れないぜ」
やっぱり吉川晃司は格好いいですな。

合掌 (^人^)


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