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初めての中間テストを並走

中一の娘の初めての中間テストが終わった。

この中間テスト、私はかつての自分の定期テストより頑張ったんではないかと思う。

きっかけは、ピアノの先生のアドバイスだった。

「最初は、お母さんも一緒に計画立てたり、どうやって勉強すればいいか教えてあげたりした方がいいですよ。

そのうち、自分で走れるようになると思うけど、最初は分からないからね。」

ピアノの先生の勉強アドバイスには説得力がある。
なぜなら、先生は、お子さんを地域ダントツ一位の超進学校の中学に、塾なしで合格させているから…!
しかも、その後立派な国立大学へ進学されたお子さんは、いま就活生なら喉から手が出るような数々の大企業からスカウトマンがやってくる…的な優秀学生なのだ。

ちなみに、先生は全く教育ママ的な感じはなく、いつもニコニコ優しく、子供たちのピアノのレッスンでも、怒るなんてもちろんないし、全てを受け止めてくれる。練習してなくったってニコニコ。でも、ピアノはどんどん上達する…!

いま大学生のお子さんの子育ても、やっぱりそう。中学受験といえば、小さい頃から塾漬けで、ストレス満載のイメージだけど、ゲームも漫画も一切制限なし。6年生の秋からスタートさせて、見事合格して、学校に入っても決して落ちこぼれたりしなかった、というのだから、もう魔法の領域だ。

長くなったけど、そんな先生が「お母さんも並走した方がいいですよ。」とおっしゃるのだから、それはもう、絶対並走しなければならないだろう。

とはいえ、過去の自分の定期テストを振り返ると、「一夜漬け」という言葉しか思い当たらない。

テストの前日、少し早めに帰って、まずは休憩。そして、テスト範囲を確認。真っ白のワークを答え見ながら写しつつ必死で頭に入れていく。明け方就寝。

そんなところだろうか。

一応、テスト10日前くらいから、YouTubeで「勉強のやり方」を勉強し始めた私。

とりあえず、私がやっていた勉強法はことごとく「だめなやり方」として、あらゆる方が異口同音に否定していて、半笑いになった。

徹夜で一夜漬け。
書いて覚える。
いきなりまとめノートを作って覚えようとする。

などなど。
「これ、28年前に知ってたら…!」とショックだったけど、逆にあのやり方でも大学まで進学し、就職もできた私って、実はすごいんじゃね?!
とパァァッとなった。(前向き)

そして、定期テストの勉強法というのは、ある程度「型」があることに気付く。
1.まずは教科書をざっと読んで全体を把握。
2.どの教科も音読大事。(特に英語と国語は繰り返し音読して覚える)
3.数学は、学校のワークで間違えたところを解きなおして、自分のものにしていく。
4.国語は、ワークやプリント、ノートから出題される。
5.親は「勉強しろ」とか子どもの機嫌が悪くなるようなことを言うな。(余計勉強しなくなる。子供は勉強しなきゃいけないことは分かってるし、イライラしてたら勉強しても頭に入らなくなる)

合計すると10時間以上YouTubeで勉強法を勉強し、本もあれこれ読んだけど、ほぼ例外なく上記のことが言われている。

ふむふむ。戦法は分かった。
では、いざ出陣じゃー!
と、テスト1週間前に娘に合流。

「まずは、ワークで間違えた問題をチェック★」
と思ってワークを開いたら…。

真っ白だった。

えっ?!
やってないの?!
なんで?!

ワークって、宿題とかで都度やってこいって言われるよね?!

いきなり、予想外の問題にぶち当たる。
テスト範囲ほぼごっそりやってない。
けっこうな量がある…。

娘も勉強計画表を立てていたので見てみたら、なんとテスト前日にやっとワークがひととおり終わるスケジュールだった…。

聞けば、私の時代は宿題で出ていたワークだけど、娘の学校では宿題としては出ないらしい。テストの日までに提出すればいいんだとか…。
それでか…。

いきなり私の目論見は外れたけど、やってないものは仕方ないし、そもそも合流するのが遅すぎたのは私のせいなので、今更騒いでも仕方ない。

せめて、テスト2日前にひととおり終わらせるスケジュールに修正。

理科とか社会の暗記系は、既に自分で頑張り始めていたので、放置。
一夜漬けの私から見れば、1週間前に暗記系をやってるなんて、立派なもんだ。

娘にも、簡単にまとめた勉強法を伝えて、一緒にがんばろう、と伝えた。
私の動揺が伝わったためか、せっかく考えていた勉強スケジュールを修正されたのが嫌だったためか、ムスッとしてしまった。

なかなか思春期って大変…。
以前の私なら「そんな計画甘するんだよ!」と説教的なことをたれていたと思うけど、そこはぐっと飲み込む。

そう。
保護者がいまやるべきことは「機嫌よくいられる状態を保つ」ことなのだ。

正論ぶちまけても、こっちがなんかスッキリしたような気になるだけで、子供の勉強効率は下がる。
もしかしたら、30分後から、1時間集中して勉強できていたかもしれないのに、親にヤイヤイ言われてイラつきながら全く集中できずに机に向かっても、意味がない。

そんなわけで、そこからの1週間、夕方娘が帰ってきてからは、並走する毎日だった。
昼間は、YouTubeで勉強法や親のサポートの仕方を聞きながら家事を済ませ、娘の勉強タイムには、マルつけなどを手伝う。

不安やイライラにはあたたかく寄り添う。

テスト前日に、娘がやる気をなくし、夕方から夜にかけてYouTube見始めたりしたときも、何も言わなかった。

繰り返すけど、こっちの不安をぶつけてイライラさせても仕方ない。
まぁ、塾とか行ってがっつりやってる人と比べると少ないと思うけど、彼女なりにこの1週間頑張っていたのだ。
だから、「大丈夫、大丈夫。」とだけ言った。

そしたら、夜の9時になって復活して、そこから1時間、最後の復習を一緒にやった。
10時に娘が寝たあと、間違えた問題や、不安なところを見開きでノートにまとめて、テスト前にざっと見返せるようにした。

テスト当日は、緊張しながらも、笑顔で「行ってきます!」と出陣していった娘。
こんなに「わたし、頑張った…」という気持ちで迎える定期テストなんて初めてだ。

自分のときにこれ知ってれば…(無限ループ)

不安から、子供がテスト前に漫画読んだり、YouTube見たりしてると、つい小言を言ってしまいたくなるけど、子供なりに気分を落ち着かせようとしたり、気分転換したりしているんだ、ということに改めて気づかされた。

自分だって、色々詰んできたときこそ、寝っ転がってSNS見たり、散歩したりすると、歯車が動き出したりするもんね。

ピアノの先生に「結果よりも、娘ちゃん自身が、納得して終われることを目標に」と言われていたけど、娘は反省点はありつつ、スッキリした表情でテストを振り返っていたから、ここはクリアできたと言っていいだろう。

結果は、数学は平均点と同じくらい。あとは平均点を10~20点くらい上回っていた。理科は、なんと100点!

数学はがっつり並走したけど、理科なんて私はほとんどなにもやってない。
中学以降のテスト。頑張れば、90点以上取ることはできるかもしれないけど、100点なんて、なかなか取れないよ!と大絶賛した。

娘も、他はともかく、この100点はとっても嬉しかったようで、ニコニコだった。

そして、この100点のおかげで、彼女にスイッチが入った気がする。
テストが終わって間もなく、いまは期末テストに向けて、ワークを進め始めたのだ。

テストのあとなんて、「勉強やったら損」くらいに思っていた昔の私に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいような姿だ。

たかが中間テスト、されど中間テスト。
勉強方法はもちろんだけど、親としての在り方にも大いなる気づきがあったし、成長させてもらった。

まずは定期テストなんだけど、今度は長い目で見て、高校受験からの逆算も考えていかねば。

ちょっと楽しい母なのであった。



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