2018ロシアW杯サッカー全試合レポート：お昼の春菊

＜主旨＞
「放送時間的にこんなに見やすい大会も今後死ぬまでにもうないだろう」と思い、２年前のW杯ロシア大会(2018)は開幕戦〜決勝戦まで全部観てみる事にしまして（人生初）、当時、携帯メモに１試合ごとにマッチレポートを書いてたので今発表してみます。なんか読み返してみたら日記を見てるみたいで可愛いかったので当時の質感そのまま出します。

ロシアW杯２週目。グループリーグ第２節C組 6/21(木)〜グループリーグ最終節6/28(木)までです。いきなりこの記事から開いちゃった方は意味わかんないと思うんで先に【week1】の方をお願いします。お手数ですんません。

それでは、顔に国旗をペイントをしてご覧ください。

【Day8】

…こちらもスウェーデン韓国戦に近い凡戦テイスト。北欧vsアジアで２回起こったという事は何か法則性みたいなものがあるんだろうか。フランス戦のオーストラリアは良かったように思ったのだが。なんか実力とは別に絶対、相性というのがあると確信。じゃんけんみたいな。上顎と下顎の噛み合わせみたいな。志村けんは「神出鬼没!タケシムケン」の時より上島竜兵さんとやるコントの方が組み合わせいいみたいな。

…どうやらフランスはマジで今大会、イイんではないか？と素人なりに思っている。カンテ素早し。１対０の試合だけどあんまり退屈はしなかった。ポグバは近年、高給取りだけどクラブでも代表でもあんまり本領見せれてないと聞いた。が、この大会で本領出せてきてるように見える。そんなポグバがインタビューで中盤でコンビを組むカンテの優秀さを例えて「肺が１５個あるようだ」と言ってた。スタミナ凄いってことを言いたいんだろうけど、スゲー例えいまいち。気持ち悪いしピンとも来ない。本領はまだかもしれない。

…出たよ、大会屈指の衝撃試合。メッシ先輩が苦しんでる。それにしても苦しみ過ぎ。なんか周囲との連携が悪い。なんか部活中にプロに行った卒業生がテレビの取材でやって来て練習に混ざった時の感じ。とりあえずメッシ先輩にボール渡して一杯蹴ってもらって気持ちよくなってもらって早めに帰ってもらおう、みたいなのを連想。メッシが持つと周りが止まるし、メッシ先輩を走らすパスも出さない感じ。スポーツ推薦多くてチームワークがない強豪私立校の感じ。皮肉にもクロアチアの連体感が浮き立ってくるような対比の試合だった。マンジュキッチ顔恐し。

【Day9】

…アルゼンチンに続き、こちらもなかなか衝撃ハラハラ試合。ブラジルお前もか、が頭を過るパターン。アルゼンチンはアイスランドにドローにされ、ブラジルはスイスにドロー。で、２試合目、同じく全く点が入らない。攻撃は面白いしシュートもキワキワのを打つけど入らない。結果だけはパっと見、２ー０じゃんかと思いきや、後半４４分まで０−０でハラハラ。でも最後の最後で結果を整えられた点はアルゼンチンと比べて自力に大きな差があるんじゃないかと思う。これから試合ごとに強くなって、結果優勝した場合、逆算で「予選はこんなにハラハラだったんですよ」というドラマチックなフリは完成したとも言えて、逆に優勝候補にこの試合で躍り出たんじゃないかという気さえする。W杯、面白い。

…初戦で大ファンになった人も多かろうアイスランド。期待の品川区選抜チームの２試合目。ところが噛み合わせの相性が発動。アルゼンチンにはあんなにグイグイだったのにナイジェリアにはあんまし歯が立たないという。ナイジェリアのムサはシュート決めた時、喜び過ぎててゴールとボールしか見てなくてアイスランドの人の頭を蹴っちゃってた。勝敗はともかくちゃんとごめんなさいした方がいいと思う。ちゃんと他人に謝れる奴だといいな、ムサ。

…好試合が多いと思うこのW杯。この試合も悪くはなかった。とは思うものの、ここに来ての欧州中位クラス同士の対戦の”そそらなさ”はちょっとある。なんか試合会場も夕闇みたいな光度で暗かった。ところで試合前も試合中も強さの指標としての「FIFAランキング」というのを紹介しているが、これのカラクリを発見。ランキングは”強い順”というよりは年間の総合評価の数値みたいなもので、F１とかテニスのツアーとかと同じシステム。年間でどの大会で何勝したかを点数化したもので、親善試合や国際試合をコツコツ勝てば上がるシステムのよう。逆に言えば、試合そんなにやらなくても強いチームはランキング低い所にもいるんだろうという事くさい。

【Day10】

…ベルギーはサッカー通の間では優勝候補らしい。確かにルカクはレスラーみたいだ。ちなみにヴィツェルが今大会No.１アフロ綺麗（ぎれい）だ。フェライニのは汚らしい。印象としてベルギーの守備は対個人には強いが意外と欧州的なテクニカルな戦術攻撃には振られてしまって弱いかもしれない。「通」気取りで偉そうに語ってしまった。素人は９日もすれば付け上がるという良い証明。チュニジアが先攻していたら案外、全く違う展開になっていたかもしれない、と試合は思った。

…メキシコのカウンターは観てて面白い。しかしラジュンはめちゃシュート外す。ロサノはいい頃の仲村トオルみたいな目つきをしている。木の実ナナさんに引き会わせたい。エルナンデスは国家をめちゃ元気に歌ってて可愛い。ソラノは青空テント師匠に似ている。孫興民選手は、やればそんなに出来るの？！というシュートを決めた。競り勝ってカンクン、泣き濡れて京城（雰囲気のみ）（意味なし）。

…ドイツのロイスの髪型はリーゼントだろうか？一世風靡ドイツ支部セピア。ジャーマン銀蠅。ハマのソーセージ番長。ところで解説をする人によっては戦術の分析とか芯を喰った話をするタイプの人もいれば、その辺は非常にふわっとしか話さない人もいる。「選手目線」の解説をする人と「監督目線」で語る人と地上波テレビ解説の立場を重視してマス向けの「一般視聴者目線」で話す人。基本、元選手の解説者に「選手目線」タイプの人が多い傾向なのは、監督タイプの人は実際に監督をしてるし、視聴者目線の人はテレビタレントとしての目線があるからテレビ出るので、そのどちらでもない人が人数も多いしブッキングしやすく、その中で個性を出すには選手目線しか選択肢が残ってない、とも言えるからだ、とサッカーちゃんとやった事ない人目線で分析。

【Day11】

…「あ！パナマ！何処よ！」というバイきんぐのツッコミを観ながら思い出し、あのコント面白かったな、とフレーズを今さら妙に口遊む夜の過ごし方。イングランドがたくさん点を入れた。パナマが圧倒的に弱いのかというと、これも相性みたいな事が作用したんだと思う。チュニジアにはまあまあ苦戦してたんだし、パナマも噛み合えば強豪に勝ったりするのかもしれない。イングランドがスルスル本当に勝ち上がるのか？グループ勝ち抜けは決まったのでとりあえず対ビッグネームまでイングランドの真の評価は据え置き。

…日本の立場で見るとコロンビア戦はラッキー、１０回に１回のハッピーだったと思う。この試合は噛み合ったゲーム。引き分けだったが１戦目より格段に観てて楽しかった。試合中に決めたオフサイドトラップは爽快だった。小賢しい仕込みを色々手練手管で駆使するのは日本らしくて好き。それもこれもそういうのを喰らい慣れてなさそうなセネガルの無邪気さあればこそ。強かったし噛み合わせの相性が良かった。今大会はもうこのお土産で十分な気もする。ありがとうジャパン。

…ほら、やっぱしコロンビア強いんじゃん、という。グアルダードという選手がエグ目だ。FIFAランクはポーランドが上なのに。ランキングはアテにならないという良い例。かといって次、日本はランキング通り、ガリガリにポーランドにやられちゃう気もする。この試合は堅く正当な実力差という感じ。観てる側にとって噛み合ってて良い試合に出会う確率はそんなには高くないのかもしれない。

【Day12】

…この日から予選第３節。３節はポイント調整とかを防ぐために２試合同時刻スタートという事みたい。録画して両方観ようかとも思ったけど、どうせ観てたらもう片方の結果もアナウンサーが言っちゃうのでどちらか面白そうな方だけ観るようにしようかと。オンタイム視聴ならザッピングで楽しむ感じが良さそう。この日はウルグアイ×ロシアを選択。結果的にダイジェストを見る限りはもう一方の試合、サウジ×エジプトの方が面白そうだった。失敗。敗退が決まってるチームの試合が面白いという事も往々にしてあるみたい。教訓。

…同じ事を再度になるけど「予選4チームで勝ち点3 or 1 or 0で2チーム勝ち抜け」のシステム、ほんと絶妙。３節はさらに秒毎にスリリング。これ考えて提案した人が作ったボードゲームとかがあるなら一晩中遊べそう。勝ち点でいうとこの段階でスペインとポルトガルが４、イランが１、モロッコはもう関係なし。イランは勝った場合のみ勝ち上がりで、他２チームは引き分けで勝ち上がり。そんでイランが勝ってモロッコも勝つと得失点差でスペイン落ちる可能性も。Aより状況が複雑で４者４様４視点ありシステムを1番楽しめる展開。スペインモロッコの試合はモロッコが頑張ってて面白い試合だった。噛み合う試合だったので３節じゃないタイミングで当たればもっと良かったのにと悔やまれる。

【Day13】

…なるほど逆のパターンもあるのね、というシステムがつまんない方に作用した日。昨日と正反対。フランスは既に決定、デンマークは引き分け以上、一方、オーストラリアはデンマークが負けて自分たちが勝てば逆転という。昨日に続いてこれはさぞ面白そう！？と思って、デンマーク×フランスをオンタイムで観つつNHKもザッピングしようパターンを選択。結果、大外れ。途中から「ま、引き分けとしときましょうや」感を丸出しで力抜いたデンマークフランスがそのまま勝ち上がり。マジ騙された。そしてオーストラリアも負けるという。ただ、”敗退決まったチーム強い理論”はここでも。ペルー良かった。最初からペルー観とけばよかった。

…ここまでクロアチアはポイント６、ナイジェリア３、アルゼンチンとアイスランド１。状況ややこしい＝つまり面白い。今日は逆にすでに２勝のクロアチアが部外者で、他３チームは自分と他の試合の結果によって全然わからないという展開。オンタイムでザッピング視聴。全チーム頑張ってた。マラドーナは雰囲気もうおばちゃん。会場にいる感じがスターウォーズでポッドレース主催するジャバ・ザ・ハットと同じ。おばちゃん感。勝ち越しゴールの瞬間、ナイジェリアの人に両手で中指立ててた。国際カメラ映像はすぐスイッチングしてた。動きの速いスイッチャーさん。MVP。ワールドクラスのスイッチング。優勝。

【Day13】

…なぜか開始時間はF組が先でE組が後。なんでだろう。まあいいんだけど。F組、星取り勘定は中継のアナウンサーさんが説明してくれるけど、それでも少しややこしい。敗退決定の韓国は部外者で他３チームにチャンス。メキシコが２勝してて既に勝ち抜けと思いきや、結果ドイツが自滅したから良かったものの２勝してたメキシコも逆転で予選落ちの可能性があったとか。そんなケースもあるのか。にしてもあの２試合とも良かったメキシコが全然スウェーデンに歯が立たないという。そのスウェーデンには勝つドイツも韓国に負けるという。１試合ごとに強さと印象が全然違う４チーム。例の相性が際立つ面白いやつ。昨日のD組と今日のF組はハラハラして連日楽しい日だった。

…勝つも負けるもブラジルにやっぱり注目しちゃう！のグループ。セルビアがブラジルに勝てばセルビアが上がり、初戦でブラジルと引き分けたスイスはもっと有利で引き分けで上がりという。結果、ブラジルは盤石で勝ち。日に日に強くなってる感じがある。シウバとカゼミーロは肝っ玉母さんみたいな顔してる。スイスは引き分け狙いって事なのかちゃんと引き分け。引き分けでいいやと思うとちゃんと引き分けになるのか。スイス選手の口に出して言いたい名前、グラニッドジャカ、リヒトシュタイナー、ツーバー、もう1回、グラニッドジャカ。

【Day14】

…勝ち点と対戦成績と得失点が全部同じだとイエローカード数でグループ突破が決まるらしい。レアケース。セネガルのシセ監督はナイスガイ。シセ監督の写真で一言がTwitterで流行ってるのなんなんだろう。何年前かの感じ。コロンビアのハメスちゃんは心配。いるといないとで全然違うことを証明した、そんなグループ予選。ハメスちゃん＆ロドリゲスちゃん。言いたいだけ。怪我、悪くないといい。バンテリンでよければ自腹で送りたい。

…グループ予選最終日最終試合のここに来て、もう２チーム突破が決まっているパターンという。急に親善試合感。まあここまで楽しかったし中休憩として楽しむ。観るのはどっちでもいいかと思ってイングランドベルギーを観てしまったがチュニジアパナマを見れば良かったと結果的には思った。でも試合自体は思ったより悪くなかった。ある意味１位２位を選べた両チーム、決勝トーナメントの対戦相手を考えると日本はチョロそうだが、その先を考えるとハメスロドリゲスのいないコロンビアと戦う２位通過の方も良さそうな気がするが…。どういう判断だろう。しかしそれで後悔するパターンもまたドラマ。あとアザールには弟がいた。

week3/week4 決勝トーナメントに続く