2018ロシアW杯サッカー全試合レポート：お昼の春菊

＜主旨＞
「放送時間的にこんなに見やすい大会も今後死ぬまでにもうないだろう」と思い、２年前のW杯ロシア大会(2018)は開幕戦〜決勝戦まで全部観てみる事にしまして（人生初）、当時、携帯メモに１試合ごとにマッチレポートを書いてたので今発表してみます。なんか読み返してみたら日記を見てるみたいで可愛いかったので当時の質感そのまま出します。

ロシアW杯３週目。決勝トーナメント 6/30(土)〜決勝戦7/15(日)までです。ラストです。ここまでたどり着くなんて相当な物好きですね？嘘です。ありがとうございます。なお、いきなりこの記事から開いちゃった方は意味わかんないと思うんで先に【week1】の方をお願いします。お手数ですんません。

それでは、埃をかぶった６年前のブブゼラをタンスから出してご覧ください。

【Day15】

今日から決勝トーナメント。イエーイ。トーナメント戦が始まるここからがある種の本番とも言えるらしい。解説の人が言っていた。とはいえ、この辺で開幕から２週間。このような手記メモを残す意味と意義に迷いが生じている。どうせなら旬モノなので１試合毎とかに何かしらで発表していれば良かった、と少し後悔。あとは全日程終了後か。何の意味があるのだろう？全試合観たからといって何なのだろう？迷いを振り払い試合視聴。

…エムバペは普段どんな奴なんだろう。ナチュラルに失礼な事してくる人気者の後輩という感じな気がする。器が小さい先輩的に一番イライラする奴。悪気なく人が傷つく事をやってくるタイプ。そんな顔してる。万国共通。それは置いといて試合試合。得点シーンなど個人技が目立つ試合だった。ほとんど全部個人技。ゆえに何が起こるかわからない胸がキリキリする試合。点差以上にフランスペースの試合ではあったので順当と言えば順当。ディ・マリアのミドルは1番驚いた。劣勢なのに急に点が入った。ところで事前番組で取材してたメッシの家の玄関は『建もの探訪』で見た事がある作りの玄関だった。持ち家なのか賃貸か。建て売りなのか自分で設計に口出したのか。インタビューでは聞いてくれなかったので判明しなかった。なぜなら取材主旨が違うからだ。それはそうだ。

…スアレス＆カバーニの超ワイドワンツーパスは漫画みたいだった。『キャプテン翼』の次藤と佐野のやつ（もっと新しい例えが出来ないもんかね！）。何回も見たい。しかしカバーニ怪我してもうた。ロナウドは FKの時、ズボンを捲し上げてブリーフみたいにする。意味が不明。普段どんな奴なんだろう。サッカー以外はシックスパッドしてる姿しか見た事ないから想像つかない。先っぽ尖った靴履いて飲み会に来そうだ。

【Day16】

…TBSは解説に金田さんとか福田さんとか「選手目線解説」非戦術眼タイプの元FWを起用する傾向。金田さんは外国選手とも対等な立ち位置で話すタイプ。全員友達みたいなスタンス。唯一無二。そういう個性。セルヒオ・ラモスはズルこい。ロシアの選手を引き倒してセコした１点目。セコに神なし。今回のスペインは今までの貯金で戦っていたような雰囲気なので、案外、あと２０年ぐらい勝てない時代が続くのかもしれない。ロシアは嬉しそうだった。イニエスタちゃんは寂しそうだった。「私の長い旅が終わりました」だって。イニエスタちゃん（哀）。

デンマークは憎たらしいチーム、クロアチアはいいもんのチームみたいな印象付けを勝手にして観てみた。多分、攻めが多いクロアチアと守りに来てるデンマークというだけ。予選から見るに両方いいチームなんだと思う。序盤はあんまり印象に残らないゲームだったが、モドリッチが延長戦でPK外してからの再びのPK戦は見応えがあった。観るのは延長戦からで別に良かったな、とは思った。客席にいたGKの父・ピーターシュマイケルさんもいちいちリアクションをカメラに抜かれて大変そう。PKはかなりみんな真ん中目に蹴る感じでそれが逆に緊張感あった。「モドリッチが最後ここで決めたのは直前の失敗があったからこそ」みたいなコメントは流石にクサすぎるのでハイライト番組含め、誰もしてなかった。

【Day17】

…ネイマール、髪型がどんどん控えめになる。日替わり。一方、ハビエルエルナンデスが急に金髪にしてきた。不安定な思春期の外見の変え方。この２２人の中学のクラス担任だったら次から次に忙しいクラスを受け持ってしまったと、さぞ頭が痛い事だろう。W杯で良かった。メキシコはマルケスを中盤の後ろに入れて前線を削るという初のシフト。守備の割合は多いがなかなか良かったとは思う。オチョアはドッジボールやらせたら強そう。至近距離超強い。中学の担任なら球技大会にさぞ自信が持てた事だろう。ブラジルは守備がいい。メキシコとブラジルは相性があってメキシコの強さが1番発揮しにくい相手。１０回やって１０回ブラジルが勝つ相性くさい。

…日本はエンターテイメントとしては成功だったと言えるんだと思う。チームの団結力最高！みたいな事前特番も面白く観れたし、監督が直前で解雇されて批判沢山＆期待少々スタートながら、セネガル戦とこの試合は本当に面白かった。協会に対してとか戦略的な側面から否定する声は依然としてあるみたいだけど、それは気楽な視聴者の立場からすると一旦関係ないので、２試合もイイ試合をしたという事実で十分楽しかった。案外、W杯本番って得体の知れない「ムード」の作用がすごく強いんじゃないかと、日本だけでなく他の負けたアルゼンチンや勝ったクロアチアとかを見てて思った。

【Day18】

…巡って生まれるこういう地味なカード。あんまりいい予感はしないけど案外面白い試合になるのかもしれない、という半信半疑で観始める。やっぱりなったよね、固い試合。感想短い。

…ハメスちゃんの怪我、悲しみ。コロンビアのアウェーユニフォームは今大会一、普段使いできそうな配色。派手だけど。イングランドはセットプレーの練習と開発にかなり時間をかけていると思う。１点目のPK取ったファウルもコーナーキック中。そういうのも含めて練習してるんじゃなかろうか。だけど相手のハンドとかであまりにハシャぐ傾向は見ててなんか嫌（さげぽよ）（最新ギャル）。相手のオウンゴールで喜ばなかった、なでしこジャパンのカッコいいボス猿の宮間キャプテンが懐かしい。決勝Tに入り、放送が深夜スタート〜朝方まで、さらに延長戦ですっかり日の出。途中、１回寝ちゃいそうになりつつも、ドラマチックな後半アディショナルタイムでのコロンビア同点まで我慢して起きれた。観れてナイス、私。PK戦も勢いある思い切ったシュートが多くて、クロアチア×デンマークのPKよりスリリングだった。

【Day19】

…カバーニが怪我で出ない。ベンチにいるカバーニは機嫌の悪いPTAのおばちゃんみたいで迫力がある。こうと思い込んだら人の意見とかは聞く耳持たない感じのPTAの人だ。迫力がある。前の試合の超ワンツーを見せられてしまったわけだからかなり残念。審判（主審）の人が話通じなそうな用務員さんみたいなルックスだ。ところでフランスのカンテはやはりヤバい。あいつ、普段どういうやつなんだろう。体力レベルが別次元。１点目のセットプレーはオシャレ。ウルグアイ17番の髪型、どうなってる。グリーズマンはフランス版の桑田真澄。

…ルカクの師匠がアンリさんでルカクはかなり現役のアンリさんっぽい動き真似してる。デブルイネは今大会NO.1選手。まだ途中だからわかんないけど多分。ベルギーは国の中でもつまんな目の人達が集まったような集団な気がする。移動の飛行機の中とかのトークつまんなそう。でもサッカー上手い、そういう集団。リードされてからのブラジルの迫力。シュート２６本。ドウグラスコスタは喧嘩1番強いやつ。フィルミーノは差し歯かな、歯並びが綺麗だ。ブラジルはここで逆転出来てたら優勝だったろうに。大会ももう１段階面白くなったことだろう。結果論。

【Day20】

…デルアリは大女優の２世の息子みたいな顔してる。美勇士の感じ。スターリングの体のバランス。走るときの手の振り方かわいい。気持ちいいくらいイングランドはヘディングばっか。開発したセットプレー。キャプ翼とかの必殺技みたい。一旦ギュッと縦に並んで集まって蹴った瞬間グルグル散らばるコーナーキック。松山のふらの中学とかがやって来そうなプレー（もっと新しい例えが出来ないもんかね！）。イングランドは「自分達は非強豪」と開き直った戦い方（決めつけ）で好感。培ったスタンスと立ち位置を１度捨てて見直した事による勝利。ある種のカッコいい大人の姿。意外とこういうのは１～２人の新しい考え方によってもたらされてたりするはず。

…モドリッチをベンアルファという選手がネット記事で褒めてた。「直感と即興とフェイントが盛り沢山の今あまり見当たらない希少な選手」との事。テレビで観る限り、そこまでよくわかんないけど確かに目立ってる選手なのは判る。あと解説の人曰く「決勝トーナメントは負けたくない１発勝負だから固い試合が増える」そう。しかし２本ずつゴールを決めて白熱してPKまでのいい試合。ポストに当たるみたいな惜しいのもあったし。基本、クロアチアの方がテク上手い目。劣勢のロシアのゴールは迫力が良かった。驚きを与えるという意味でも開催国として鼻が高いだろうな。しかしPK２試合連続ってのも疲れるだろうてな。

【Day21】

…ブラジルが負けていなくなったし、もう片方の優勝予想してたフランスと、そのブラジルをいい感じに倒したベルギー。ベルギーが強そうとは巷で言われていたけど本当に強い。前線の３人がマジでいい選手。相性とか度外視して優秀。ということで観始めたが何だろう？この２チーム、噛み合わせという意味ではあんまりよくないのかもしれない。結構個人レベルでの突破が多い印象。準決勝まで来ると突出した個人、エースがとにかくボールを持つ展開が増えるみたい。CKで１点取った後は特に膠着。徹底ディフェンスのフランスにようやく全員攻撃体制もベルギー間に合わずといった印象。ベルギーのクルトワが試合後「フランス守りすぎだろ！」とキレてた。

【Day22】

…欧州同士の戦いだけど、割と組み合わせとして新鮮でどうなるんだろう？という対決。セットプレーだけ超強いチームっていうのにドンドン味が出て来た感じ。結果、展開的にもFKでイングランド先制して、そのあとクロアチア同点・延長逆転みたいなドラマ性がある勝ち方で、クロアチアはノッてる感じはある。が、ここまで死力って感じだと決勝力尽きて全然疲れてボロボロみたいな事になってしまい、案外、ここまで来といてあっさり負けてしまうのかもしれない。みんな包帯（テーピング）して戦ってるみたいな感じ。ペリシッチは足の裏みたいな顔してて恐い。マンジュキッチ顔恐い。

【Day23】

…順番的には決勝前の日程だけど、録画にして1番最後に観た試合。解説の松木さんが「３位決定戦は緊張から解き放たれて攻撃的な刺激的な試合になることが多い」的な事を言っていて、どうなんかなと思ったら割と手堅い、というかベルギーが普通にやって普通に格上感があった。イングランドは「セットプレーだけ超強いチーム」っていうのに味があって、最終戦ではその味に飽きてしまった感じ。でも続いたからちょっと飽きただけで、また食べたくなると思うので味は変えないで欲しい。例えるならスギちゃんがワイルドでブレイクして、ワイルドを求められることで逆になんだか制限が出てエピソードトーク喋りにくくなってしまってる感じ。久しぶりにフラットにワイルドネタを見ると実は面白かったりするので、またネタ番組とかに出てくれたらいいのにな、イングランド。

【Day24】

…エムバペはなんか笑顔を作るように心がけているんだろうなと思う。試合中ヘラヘラしてる。チームドクターによるメンタルメソッド的な事なんかな？と思うが、１９でそれやってると思うと憎たらしくも見える。しかし重圧と戦うにはなんかメソッド的なのが必要なのかもとも思うし、案外、単にヘラヘラしてる奴なのかもしれない。ともかくスターになったな、ムバッペ。急に違う言い方してみた。

クロアチアはお休みがもう何日かあったらと思うが、今さら何日か休んでも体痛いの変わらないし…みたいな事なのかも。日程の事は言いっこなしなのかな。２週間ぐらい休まないと疲れ取れなそうだし。

ペリシッチは足の裏みたいだから既視感があるのかと思ったが、１点目のゴールといい、全試合通していい活躍を続けた選手。左サイドには今大会イイ選手が多いけど、アザールの次にペリシッチ。好みとしてはペリシッチ。あとはやっぱしVARでハンドでPKなった時に喜ぶなってフランスよ、と思う。相手の過失は粛々と、というやつ。なでしこジャパンの宮間さんは相手のオウンゴールでハシゃぐな的な事を言ってて素敵に思ったのを思い出す。

優勝トロフィー授与の時、それまで全然降ってなかったのに急に雨が土砂降りになってた。プーチンもズブ濡れ。KGB野戦時代を思い出しただろうか。クロアチアの女性首相は「雨なんて当然気にしないわ」感が上手だった。演技がナチュラルだった。フランスのマクロンもまあまあ上手だった。プーチンはちょっとガチで嫌がってた感じ出てた。最終的に部下に傘、差さしてた。逆にぽくていいと思う。

ちなみに最後に大会ベストイレブンを色々な国の媒体が選んでたりするので自分でも選んでみようかと思いましたが、大変そうだからパス。スルーパス。ラストパス。ロシアより愛を込めて。ありがとう。スパシーバ。

【2022大会に続く】