2018ロシアW杯サッカー全試合レポート：お昼の春菊

＜主旨＞
「放送時間的にこんなに見やすい大会も今後死ぬまでにもうないだろう」と思い、２年前のW杯ロシア大会(2018)は開幕戦〜決勝戦まで全部観てみる事にしまして（人生初）、当時、携帯メモに１試合ごとにマッチレポートを書いてたので今発表してみます。なんか読み返してみたら日記を眺めてるみたいで可愛いかったので当時の質感そのまま出します。

ちなみに前提として私の普段の「サッカー視聴レベル」は…

・20年前、ウイニングイレブン（PlayStationの）持ってたからルールは知っている。イメージとしての「ブラジル強い」とかは知ってる。　
・リアルプレイは高校の体育以来１度もしていない。
・事前特番とかスポーツニュースは見てるので今大会に限り、どのチームが強いやら有名選手（メッシすごい）とかの多少の知識はある。

です。ご査収ください。

なんで今!? 感は当然ありますが、あんましサッカー詳しくない方はかえって時期関係なく楽しめるのかもと。サッカー通の方は戦術解説とか鋭い考察とかは一切出てこないレポートなので「バカがはしゃいでるのな」くらいに許してください。

大会は3週間で64試合もあって長いので、１週間ごと時系列順に３本に分けて載せます。ぜひ飽きた時点で読み止めるのを推奨します。読んでも別にサッカーの魅力に気づくとか世界のサッカーに詳しくなったりとかしないです。自信を持って言えます。

では、Suchmosをかけながらご覧ください。

【Day1】

…W杯が始まった。開幕セレモニーと一緒にこの日、１試合だけ行われた試合。何気なく全試合のTV放送スケジュールを眺めているとロシアとの時差的に（約６時間）、今大会は”深夜族”に非常に見やすい大会である事に気付く。なんなら日本開催より断然見易い。この試合を観ながら「全試合視聴」に挑戦してみようとなんとなく思う。事前情報を全く入れてない状態でなんとなく観出したので開幕にしては地味なカードと思ったが、逆にガチのくじ引きなんだなと１人納得。ところでこういう国際もののセレモニーではシルクドゥソレイユみたいな雰囲気が多いけど（衣装とか）何でなんだろう？プーチンの話、ロシア人あんま聞いてなかったから意外と本当に支持者は多くないのかも。FIFA会長も話長かった。あるある万国共通。

【Day2】

…どうやら１日３試合が予選期間中、毎日続くらしい。試合開始は日本時間２１時・２４時・２７時からと「明日なんて来なければいい」派にとっては最高。しかも民放・NHKで全６４試合地上波放送があるので最高。WOWOWとかわざわざ入らないし。深夜放送帯だからこそ可能なんだろう。ロシア開催は日本で観る分には何かと都合がいい。現地の気候も暑そう過ぎず寒そう過ぎず、いい感じ。試合はエジプトの”注目した方がいいらしい選手” サラーが欠場。媒体によって散らかってるけどファーストネームは結局「モハメド」なのか「ムハンマド」なのか。W杯になると全放送局で呼び名が自然に統一される場合が多い。スアレス性欲強そう。

…中継はNHKが観やすいのかもしれない。フジテレビの中継は一日の長感はあり上手だけど、事前番組みたいなのの企画とキャスティングと尺がクドい気がする。JOYと小柳ルミ子と六平直政で１時間はレア。司会の宮司アナのホステス＆サクセス感（ホステシーサクセシー）に付き合うのはやや面倒な気分になる。夜のダイジェストみたいにジョンカビラさんだけでいいのにと思った。試合は地味なカードと思いきや、妙に噛み合っててこれまでで1番（まだ３試合だけど）の好試合の感じ。カウンターの打ち合いみたいな展開でスリリング。0-0の試合終了目前オウンゴール決着だったのも意外で良かった。入れちゃった5番には気にすんな、と遠い日本からだけど言ってあげたい。なんだ偉そうに。

…今大会初の世間的にも注目なワイドショー映えする１戦。個人的にはこの日の1番は前のイラン×モロッコ戦だったが、レベル的にはこちらの方が明らかにハイレベル感。PKありFKありボレーありミスあり盛り上がってた。神戸にこのイニエスタちゃんが来ると思うとかわいい。イニエスタちゃん。

【Day3】

…大会３日目。フランスはW杯でいつも前評判ほど良くない事が多いらしいが（ニュース番組情報）、今回はなんというかムードが良さ目。オーストラリアが引いて守って耐え凌ぐ戦術を取っていて、良い展開の試合。弱者が耐え凌ぐ戦法は時に感動を生むのでスペイン×ポルトガルみたいな試合もいいけど、こういう試合も観ていて楽しい。自然とオーストラリア応援の気持ちに。私は性根が弱者なのかもしれないと思った。人生を振り返って少し凹んだ。しばらく同点で持ちこたえたが最後にフランスにやられてしまった。フランスがよかった。

…こちらも弱者が耐え凌ぐ試合。個人的に大会ベスト試合を塗り替えた試合（まだ３日目だけど）。中継の解説で教えてもらった情報、アイスランドの人口は約３５万との事。調べたら東京都北区とか品川区とほぼ同じ人口。それで欧州予選を突破したのは単純にすごいと思う。ところで北区と品川区ではチーム作った場合のなんか質は違う気はする。集まる支援金の額とか。とにかくアイスランドの守備に頑張る姿は興奮した。全員が相手の倍くらい走ってる印象。完全メッシが敵役。こういう試合もあるから根が弱者で良かったと思う。バイキングクラップという応援がカッコいい。

…完全に前の試合の興奮で疲れ、虚ろに観た試合。１日３試合観る過酷さを感じ、今後の録画の活用を誓わされた試合。この試合はフジテレビの中継で青嶋アナ・風間さん解説のコンビが聞けて良かった。昔、「セリエAダイジェスト」は好きで観てた。相変わらず事前番組のアヴァンとかはゴテゴテしい。大会最終日までに慣れれるだろうか。試練なんだろうか。あとフジテレビの中継の試合の場合、自宅のテレビ画面の画角（画面モード）を変えるとテロップを外せて観易くなる事を発見。局ごとの放送の特徴みたいのも掴む必要あり。

…この日だけ４試合ある日みたいで追いきれない。オンタイムで観ていて流石に途中でウトウトして寝てしまう。ほぼ寝。というか完寝。後日、ハイライトで新鮮に観た試合。ナイジェリアのジャージが高速道路のICのアイス自販機で売ってるバニラに薄いパリパリのチョコが稲妻みたいな感じに入ってる美味しいヤツみたいなのを思わせる。明日コンビニで探す。クロアチアユニフォームかわいい。市松模様。日本もこういうのがいい。

【Day4】

…フジテレビは意地でも事前番組１時間を展開する心算らしい。JOY小柳ルミ子六平直政+現役Jリーガー数人でひな壇トーク。これはもう視聴者との根比べ。リトバルスキーさんもいた。迷子の外国の人の顔してた。肝心の試合だが前半の序盤で裏の『ブラックペアン』を観てしまった。ちょっと退屈してしまってつい、のやつ。フリーキック１発で決まったそうだ。渡会先生は相変わらず凄かった。来週も楽しみだ。試合はダイジェストで改めてちゃんと観ようと思う。すまん、コスタリカ。

…４日目でまたしてもベスト試合更新。またしても弱者の戦術ゲーム。そしてこの試合は弱者が打ち負かすという痛快さ。弱者というほどメキシコは弱者じゃないのかもだが、とにかく引いてカウンターの戦術は観るに面白さが溢れていた。エルナンデスは試合終わった瞬間、涙を流していた。涙を流しながら地面に唾も吐いていた。とにかく”鮮やか”という言葉が似合う勝利。ドイツも途中で対策練ってかなり逆襲してたおかげで名試合になった。やはり特徴の違う同士が噛み合うと面白い展開になるみたいだ。

…出たよ、これまた強豪VS弱者の戦術。２試合続けてなんて、いいじゃない。しかもこちらも成功例。スイスが弱者か？は置いておいてブラジルに攻められっぱなしの展開で、しかも先制されて追いついての感じもまた見応えがあった。引き分けで良いスイスと嫌なブラジル。ブラジルの追いつかれてからの猛攻は逆に見応えがあった。意外と序盤に苦しまされた分、優勝するのはブラジルだったりするのかもしれない（占）。

【Day5】

…前の日はナイスゲーム続きだったが、さあ！今夜は！？という流れを寸断する凡戦（個人的印象）（玄人の人からすると面白い試合なのかもしれない）。モロッコ×イランが面白かったように必ずしも有名な強豪が出なくても好試合がある事がわかっているが、噛み合わないと信じられない凡戦にもなるという事を視聴者として学んだ試合。お互い何をやってもなんか歯ごたえが生まれないという、アボガドマグロ丼みたいな感触。これは神を呪うしかない。スタジアムはとても綺麗かった。

…強豪が苦しんでいる！という話題とムードが漂う中、優勝候補＆欧州の注目チーム・ベルギーの登場。ある種、期待を裏切る盤石のスタート。ルカクはイカれたデカさ。ベルギーの試合を今まで１度も観た事なかったが文句なく強かった。グループ予選でベルギーが苦しむ展開はこの後あるのか？この試合はそれへのフリなのか？ソチといえば冬季五輪の場所。久しぶりに聞く名前。口に出して言いたい２文字、ソチ。ソチ、避暑地！（韻）

…イングランドがなかなか良くない？という。前の試合のベルギーやブラジルに勝つほどかと言うと難しい所だが、チームがまとまっていて観ていて楽しい。イングランドというとベッカムとかの時代の派手なイメージだったが、かなり地味めの若手の人たちを起用していてプライドを捨ててBランクの国のチームの作り方をしてきた印象（Dランクの視聴者が偉そうに）。平均年齢もかなり若く思い切った挑戦で好印象。日本もこんなチームを参考にできたらいいのにな〜と思った。派手な印象は与えてこない試合だったがチュニジアもかなり強いチームのはず。両チームの対ベルギーの戦いにひっそり注目。この２チームによる、意外！が起こるかもしれない。

【Day6】

…大人なのでそういう日もあるというのは当然なのだが、全国民注目の試合に限って全然オンタイムで観れなかったという。逆に仕事で渋谷に居たのでDJポリス騒ぎは生で見れた。結果は耳に入ってしまってる上で、じっくり分析気分の録画視聴。ある種、1番驚くまさかの日本勝利。大迫は世界レベルだと思う。しかしここまで全試合通して観ている御意見番から言わせてもらいますと（うるせー）、試合としては結構凡戦。序盤で相手が退場したのはラッキー中のラッキー、ハッピーGOラッキー。１０人対１１人だった故になんとか凌げた感じ。勝利に盛り上がり過ぎて、結果的にこの幸運が次の試合以降の不運、極端な盛り下がりに繋がらなければいい、と心配。余計なお世話か。

…日本のいるグループの２チームなので自ずから事前特番やワイドショー情報なども入り、下調べしなくても詳しく知っている状態の２チーム。特にセネガルは「アフリカ特有の身体能力と…」みたいなことと「アフリカのチームは守備の連携に難があるので…」みたいな型通りの分析も聞いていたが、果たしてどうして実際観てみると、セネガル超強くない？という試合だった。大会ここまでの結果だけ見て、アフリカ勢が苦戦！と言われる中でもセネガルは抜けて強い気がする。見てて面白いチーム。

…この日から第２節に突入。１９３０年からやってる大会に対して今更だが、この「勝ち点３or１or０で４カ国で３試合、上位２チーム勝ち抜け」という予選システム、よく考えられてて最高だな！と発見。各チームの２戦目となるこの第２節から予選突破条件がチラつき始めて、星取り勘定を計算に入れつつ「ここは引き分け狙いなのか？勝ちに行くのか？」みたいな戦略が出てくる事で、また新たなドラマを生まれるという。本当によくできていると思う。全チームの試合を既に見ている事で選手やチームに愛着も湧くし、あそことあそこが戦うとどうなるんだろ？！というワクワクも種類が変化して、またより楽しめるという。１～３節で味付けが変わる感じ、楽しい。ロシアは組み合わせ的に優遇されている部分はあれどノッている感じ。片やエジプトは大会６日目にして早くも敗退決定。まじアラブの冬。

【Day7】

…こちらは第２節だからこそ楽しみな対戦。前の試合引き分けで損したと思ってるポルトガル（もしかしたらスペインに勝てたのに）とモロッコ（イランには勝っときたかった）両チーム。前の試合、カウンター合戦で楽しかったモロッコが、じゃあ今度はポルトガルにどうなのか？当然、引いて守ってカウンターだな！と思いきや、開始すぐ（５分）でポルトガル先制。思ってたのと違う。が、それが好効果でハードな展開に。モロッコもやられながらもできるだけ攻め＆攻めの感じで結構ポルトガルを脅かす。頼もしい。点数こそ1-0だが何度も声出るドキドキ試合だった。２敗して雑魚扱いされてしまいそうなモロッコだが、２試合とも良い試合でいいチーム。３試合目はスペイン戦。意味なしだけど頑張って猛烈な邪魔を繰り広げて欲しい。クリスティアーノロナウド性欲強そう。

…スアレス性欲強そう。ところで試合とは関係ないが、なんか今大会のどのチームの選手も全員、キャプテンマークを付けづらそうにしている。全員バリッと剥がすマジックテープで止めるタイプのをしているが、何か大会指定とかがあるのだろうか。あと試合会場の看板には中国企業のスポンサーが多い。マジ爆買い。ウルグアイが２勝目でこれで勝ち抜け。ウルグアイは何気にディフェンスが超強いんじゃないだろうか。サウジが弱かったからじゃね？という論にやや疑問を持っている。ウルグアイが超強い恐れがある。逆にサウジは敗退決まる。サウジのユニフォームはオシャレ。

…この試合は録画視聴。解説の北澤さんが冒頭から妙にスペイン目線で喋っててそこばっか気になった。相手イランだから経験則で話せる分、イランに偏るならまだわかるけど、あからさま強者に肩入れするなんて…でも好き好きだしな、いや、でも仕事なんだから！という謎。例えば親族にスペインの方がいるとかなのかな？と思って気になってちょっと調べたら、北澤さんは普段WOWOWでスペインリーグ中継の解説をレギュラーでやっているのだそう。なるほど、だからか、そっかそっか、それはスペインに愛着を持つよなー、まあなー、いやいや駄目でしょ、仕事なんだから、そこ別に知らないから！という。まあ他人に言えない諸事情もあるんだろうという事で。こちらは最後の方はイラン頑張れ！みたいに自然と。負けても国王、ムチで叩かないで！みたいな。ドーハの悲劇の時から更新されてない知識。

【week2】に続く