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スポーツライターのみたNOLをファンなりに解釈したり補足したりしてみた~NOL2022ファン総括その3

もやっとすることや、俺にもしゃべらせろという話は到底140文字では書ききれない。
そんな時にnoteは非常に便利だ。
いつもは親しみやすく「ですます調」で書くのだが、なんか色々忙しいので、書きなれた「である調」で書き連ねること、ご容赦いただきたい。

さて、本日の俺にももっとしゃべらせろのお題は、10/17にBASEBALL KINGに投稿された阿佐智さんのコラムだ。

阿佐さんは独立の球場に突如ふらっと訪れるスポーツライターさんだ。
ひょうひょうとした身のこなしで、我々のようなファンの近くにいて話をしていたかと思うと、突然いなくなったりする。
おそらく選手やスタッフや監督コーチの話でも聞きに行っているのであろう。
コアな独立ファンなら顔を見れば「ああこの人か」と分かる(多分)。

記事の特徴としては、事実ベースで現場を語り、エピソードの選択による主張は見え隠れするものの、自身の言葉での強い価値判断は行わない。
そんなタイプの記事を書くライターさんだ。
まあ人それぞれ好みもあろうが、私は好きなライターさんの一人だ。

さて、今回の「コラム」。そう。コラムなのだ。
コラムはその性質上、客観性を求められるニュースでもなく、主観に満ちたエッセイでもなく、その中間にあたるもの。
事実に基づきながらも、個人的な分析や多少の主観が含まれる文章。それがコラムだ。
他方、このnoteなんかはもう私の主観マシマシなのでエッセイと言ってもいい。

さて、前段はさておきこのコラムを読んで、自分も色々と言いたくなったので、書き連ねることにする。
あれ?最初の文章と同じ内容になったぞ。まあいいか。
これは自分のエッセイだ。

お題は二つ「それはリーグの話なのか?チームの話なのか?」「明るみになった公然の秘密」。
それではどうぞ。

リーグの話とチームの話

今回のコラムはNOLとBCLあるいはIPBLの対立構造を軸に書かれている。
その対立構造をチームレベルにまで落とし込んでいる事には、少し「待った」をかけたい。

具体には7/2の県営富山の試合の集客を例に、NOLが集客に苦戦している事、また現BCL所属で元西地区のチームに所属したことある選手(これ数人に絞ることができるけど、本論から逸れるので無視)の発言からリーグの実力差を語っている。
(この試合の日、私は流行り病にかかり、伏せていたので、現場にいれなかったのが残念だ。)

まずNOLの4球団が集客に苦労している事実はたしかにある。
ただ、集客の問題はおそらくNOL所属球団に限った話ではなく、BCLや他の独立Lの球団でも同様に起こっている事だと考える。
確かに、栃木のような人気入団はNOLには無いが、NOLの各球団と同等の試合当たり集客数の球団は、各中継やSNSに投稿される写真を見る限り、そこそこ存在する。
今年、8月の金曜ナイターで大分の試合を見に行ったが、チアを除くと平日デイの彦根より少なかった(3-40人)
それは大分の話でしょ?
そう、基本的に集客はリーグではなく、球団の話なのだ。

22/8/19 大分vs火の国 別大興産スタジアム

話をNOLに戻そう。
アルペンスタジアムで富山球団不在で滋賀と石川が試合をする、なんてシチュエーションは、これはチームではなく、リーグの裁量の話である。
記事内でもあったセントラル開催のホームの絡まない試合。
これは客が入らない。驚くほど入らない。
阿佐さんは「ほぼ皆無」と表現したが、現実的には10-30名の熱狂的ファンか選手の家族・友人しかいない。
この試合は選手に試合経験を積ませ、自分を含む一部の熱狂的ファン数十人の欲求をただ満たすにすぎない。

22/7/23 第1試合 富山vs滋賀 金沢市民野球場 ホームチーム不在

他方、ホームチームが絡む試合だとどの試合でも3桁にはギリ届く。それでも寂しいのは否定できない。
ただ、プレイボールが午前中だったり、第2試合の場合、試合の確実な開始時間が分からなかったりと、不安材料は観戦から足を遠のかせるには十分な理由であろう。

22/7/23 第2試合 石川vs福井 金沢市民野球場 ホームチームゲーム

セントラル開催についてはまた後日note記事にしよう。
ともあれ「セントラル開催」に起因する集客の不振は、リーグ裁量の話である。
セントラル開催の酸いも甘いも1シーズンで経験した。この経験の反省は次シーズンに活かさないといけない。
(さすがにこの方式は見直すと思う。)

他方、NOL球団として華々しい試合もあった。
富山は開幕戦で、石川も日ハム戦で2000人以上(だっけ?)を入れている。
(数に自信は無いが、少なく見積もった人数)
単発の試合とはいえ、この規模の営業力/集客力を持つ球団は独立界隈では稀有な存在と言えよう。
富山の開幕戦はゲストの力もあろうが、そのゲストを引っ張ってくるのもまた球団の実力だ。
これは必ずしもNOLの業績ではなく、富山球団と石川球団の営業努力によるところが大きいのだ。

それはリーグの話か、球団の話か。
選手の実力に関しても同様のことが言えそうだ。
今シーズンBCLもKALも2試合ずつしか見ていないので判断は難しいが。
確かに信濃のように実力に裏付けられた組織野球や、火の国のように選手の高い能力を見せつける野球はNOLの中には無い。
NOL王者の滋賀を両チームと対戦させたら、一発勝負なら分からないが、リーグ戦だといいところ勝率3-4割といったところだろう。
ただ、BCL南地区に滋賀を放り込んでみたら、そこそこいい勝負をすると思う。

この実力差はリーグに依るところなのだろうか。
自分の主観で3割くらいはそうかもしれないが、7割は球団のスカウト力・ブランド力そして育成力だろう。
その証左にBCL・IL・KALの入団選手のほとんどは、球団スカウトによる「特別合格」入団なのだ。
(NOLは一応全選手がトライアウト⇒ドラフトの形式をとっているが、出身地等から鑑みるにおそらく特別合格のようなものがあると推測される。)
とどのつまりは、これも球団の力量差なのである。

各球団がどのように選手を獲得しているかは、下記のnoteを参考にされたし。

このように集客や選手の実力に関しては、どこまでがリーグでどこまでが球団によるものなのか、その分別は難しい。
単純にリーグの差だけで代表させてしまうのは少々乱暴かもしれない。

ファンは冷静に、これはリーグによるものなのか、チームによるものなのか考えないといけない。

明るみになった公然の秘密

現場に足しげく通っていると、さすがに「これはSNSに書けねーわ」というチームやリーグの話題がたびたび耳に飛び込んでくる。
そして仲のいいファン同士でそういう話を共有することもある。
言わないでと言われたことは流石に言わないが、「○○さんから○○て聞いた」「あ、自分も聞いた~」みたいな会話は割と頻繁に出てくる。
ファンからするとチームとは利害関係があるし、それを公開したところで、得るものはない。
自ら渦中に飛び込むよりは、そうした話は酒の肴程度にして、目の前の選手を応援したい気持ちの方がはるかに強い。

ただそこはライターさんとの利害が異なるところである。

今回のコラムでは「滋賀ユナイテッド(以下、滋賀U)初代代表」の話と「NOLのIPBL加盟申請」の話が書かれていた。
「おお、ついに表に出たか」そんな感じだった。「え!?そんなことがあったの!!」という驚きより「表に出た」という事に驚きがある状態だ。

もっとも滋賀U初代代表の話は、昨年、NOLの黒田CEOも公開の場で話されていたし、在任時代に結構えげつない場面に遭遇したり、複数関係者()の愚痴を聞いたりしていた。
これでいて記事内では一番えげつない部分は隠されているから、これは阿佐さんの滋賀球団を長年応援してくれている親心(子心?)なのだろう。

ファンとしては知っている、けど何をどこまで人に話せるかという事を測るのは面倒なので、話の流れ上、話さないといけないシチュエーションにならないと、過ぎた話はなかなかしない。
これは、新規ファンと旧来ファン(といってもまだできて6-7年の球団)とのメンタリティに違いを生む。
その相互理解を促す意味でも、今回の記事は良かったのではないかと思う。
その象徴的なツイートを貼っておこう。

さて、NOLのIPBL加入申請の件に関して、阿佐さんはコラム内でいったん整理していただき、また独自に取材もしていただいたようだ。

NOLのIPBL入りの件に関しては、現場のファンの間では様々な憶測や真偽が定かでない情報が飛び交っている。
もちろんそれは渦中のNOLのファンにとっての主な関心ごとなのだが、独立ファンは交流が盛んなので、その情報がBCLのファンからもたらされているものもある、ということは言及しておかないといけない。
リーグを渡って事実かどうか分からない情報がファンの間で飛び交っている。
またその情報が荒唐無稽ではないこと、ある種の信憑性があることも、人の耳目を集めてしまう。
今はファンも理性的で、SNS上にそのような話は飛び出していないが、いつどこの誰が何を言い出すか分からない。
果たして、このような状況は看過できるものなのか。

おそらく阿佐さんもそうした情報を耳にして、確認された事実と状況証拠から「ライターとして発信できること」を発信したのだと思う。
このように公然の秘密が、今回のコラムを通してその一部であっても表に出ると、こちらも「お気持ち表明」がしやすくなる。

選手のためにも、ファンのためにも、必要なのは対立じゃなくて対話だ。
誰に言ってるのかって?
「両方」だよ。「両方」。


さて、尻切れトンボのように言いたいことも言ったので、お昼休みを切り上げて、お昼のお仕事がんばります。

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