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四国歩き遍路の記憶#005 3日目 2006.2.25 10〜11番 初 善根宿

こんにちは。
四国遍路の整理に挑戦中 とっつーです。

1日を1記事にまとめると文字数が多くなるけれど
2記事に分けるのはなんかイヤ。悩ましいです。


2006/2/25(土)の概要

 天気:晴      13.8℃/2.4℃
 札所:10.切幡寺 11.藤井寺
 移動:徒歩14km
 宿泊:鴨の湯いやしの舎(善根宿)
 起床:3時?  就寝23時頃
 支出:1060円

野宿の寒さに耐えきれず、早々に起き出します。
5:30~13:00 歩き遍路
温泉併設の善根宿に泊まります。

図1. 移動の記録 2006/2/25(へんろ道全体)*1
図2. 移動の記録 2006/2/25(部分拡大)*1


野宿の朝

もうムリ!と 3:00 に起きだし、お湯を沸かしてスープで温まります。
納経時間は7:00から。早く出発しても、次の札所で震えることになるだけなので、動いたりお茶を飲んだりしながら粘りました。
ラジオによると、今日は夕方から雨のようです。ところで、手回しラジオって充電が大変ですね。時間潰しにはなりましたけど。

女性の野宿。私はしましたが、人に薦められるかというと否です。全て自己責任の世界ですので、やろうという方は対策はしっかりされてください。

最低気温になる明け方に合わせ、5:30に歩きはじめます。歩いていると徐々に体が温まってきました。
地図も案内マークも暗くて見えず、行ったり来たりすることになりました。

歩き出した頃の空
かじかんで手ブレが凄い


ベテラン遍路は アリガタイ

この日、二人のベテラン遍路さんに出会います。

1人目は、荷車を引いた ナカヤマさん。
なんとなくですが職業遍路さんかな…と思いました。
寄り道している私をわざわざ待っていてくださって、女性でも野宿しやすい場所や善根宿を教えてくださいました。

2人目は、スクーターに乗った アライさん。
とても話好きな方で、話しても話しても話が終わらない(笑)
為になる話もあるのですが、寝る準備が進められなくて困り果てました。

雰囲気も、情報の与え方も、真逆のお二人。
今思い返すと、いろいろと考えさせられます。

潜水橋はアトラクションと知る

この日は、吉野川を渡ります。
四国三郎という異名が付くほど、暴れ川として昔から有名だった吉野川。増水時に流されにくい潜水橋(沈下橋)がかけられています。

吉野川にかかる潜水橋
橋の上からだとこんな眺め

潜水橋を歩くのは初めてですが、1mで足がすくむ高所恐怖症にとっては絶叫系アトラクションでした。
欄干がないだけでこんなに怖いとは… 荷物の重さが怖さを増幅させます。橋の真ん中を歩ければ良いのですが、車がくるのでそれもできません。

札所を打つ

図3. 2006/2/25 に歩いた「へんろみち」 *2
複数ルートがある場所ではマークしたほうを歩きました

< 10番 得度山 切幡寺 >
おとなしい犬がまとわりついてきました。
可愛いのだけど…歩きにくいのだけは困りもの。

いい子ではありました

< 11番 金剛山 藤井寺 >
名前の通り、藤の花で有名らしいです。
天使の羽をつけ、ピョンピョン跳ねるちびっこ遍路に癒やされました。

納経所の女性に、この時間から12番まで行けると思うか聞くと、ムリだろうという。ただ、3hくらいの所に小屋があるとのこと。登ろうかと思ったが、途中で雨になると嫌なので「鴨の湯」に泊まることにする。

2006/2/25 日記より

ということで、今日の遍路は13時で終わりにし、鴨の湯にある善根宿に泊まることにしたのでした。

ここから鴨の湯に向かう途中、荷物を軽くしてるんだ♪とお菓子を食べながら、日向ぼっこをしているアサイさんに遭遇します。

コンビニに行ったはずが…

地図を頼りにコンビニへ。個人商店の延長な雰囲気のお店でした。正確な位置が思い出せず、今もやっているのかは調べられませんでした。続いているといいなぁ。
店番の女性に少量の牛乳があるかと尋ねると裏に来てと店の奥へ。着いていくと居酒屋に繋がっていました。切り盛りするのは彼女のご主人。すでに常連さん達が呑んでいます。そこに混ざり、牛乳やら焼鳥やらご馳走になり、さらにはレジ袋いっぱいの菓子パンをお接待されたのでした。
(…これも背負うのか…)と思ったのは秘密です。

宿:鴨の湯いやしの舎(善根宿)

善根宿(ぜんこんやど)とは、歩きの修行者やお遍路さんに向けて、個人・地域・企業が提供してくださる無料の宿のことです。
置いてある布団はできる限り使わないように…と、野宿派 遍路に出会うと毎回忠告されました。もとよりそのつもりだからダイジョーブ(笑)

鴨の湯いやしの舎は、鴨島温泉・鴨の湯さんが駐車場の隅に開設されている善根宿で、男女に別れていて鍵もかけられるようになっていました。
畳敷にプラスチックトタンの壁と屋根。寝袋だけでも十分に温かく、鴨の湯で入浴したおかげもあってかグッスリと眠れたのでした。

この先、野宿する際には、四方を囲まれた場所を探すことが必須なようです。

ちなみに、いやしの舎は、コロナの影響で閉鎖しているという話をちらほら見かけます。
利用される際には確認を怠りなく。


★各図の出典★
図1〜図3はネットから図を借用し作成しています。
※1: 「四国遍路」 基本情報|日本遺産ポータルサイト詳細(PDF)を加工して作成
※2: 歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ | 聖地巡礼 四国遍路 | 回遊型巡礼路と独自の巡礼文化一括ダウンロード(PDF)を加工して作成

日記の原文

私的なものをフルオープンもどうかと思い、原文は有料化という鍵をかけています。

この日は、夜にかなりイライラしています(笑)

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