前々回の記事で、Awakening voice - 魂のうたで扱う10ヶ所のエネルギーポイントについて触れた。今回から少しずつ、それぞれのエネルギーポイントについて詳しく触れていきたいと思う。

まず、このヴォイスワークを行なっていく上で最初に重要になる、私たちの身体を貫き流れているエネルギーラインについて書いてみたいと思う。このエネルギーの流れを理解する際に重要な、宇宙の響き、ハートの響き、地球の響きのエネルギーポイントについても、触れていきたい。

これら宇宙の響き、ハートの響き、地球の響きは、インド発祥の考え方である「チャクラ」に対応させるとすると、それぞれクラウンチャクラ、ハートチャクラ、ルートチャクラになるのだが、実際に扱っているのははもう少し広い範囲の情報であり、より全体的なエネルギーのフローである感じている。中国の気の思想でいう「上丹田」「中丹田」「下丹田」の感覚に近いかもしれない。

それぞれのエネルギーに対応するワードを下に並べてみた。こういった対応関係は、焦点を当てる角度によっても変わってくるので、ひとつの参考として。

宇宙の響き（クラウンチャクラ）：天　超意識　魂　スピリチュアリティー　Divinity　Source

ハートの響き（ハートチャクラ）：愛　顕在意識　心　天と地の統合への本質的な理解　Being

地球の響き（ルートチャクラ）：地　潜在意識　物質　身体

これらの、身体の頭頂部に存在するクラウンチャクラから、私たちの身体の中央を貫いて、身体の尾骶骨に存在するルートチャクラ（位置については個人差がある）へとつながる縦のエネルギーラインが存在している。このエネルギーラインは、私たちの身体を超えて、宇宙の源から地球の中心へ、地球の中心から宇宙の源へ、双方向のエネルギーの流れとして、常に全体との関係性の中で変容しながら流れ続けている。そして、その流れの中心に、それらの流れを統合するポイントとして、胸の中心のハートチャクラが存在している。

これら双方向のエネルギーは、個々人に全くオリジナルなエネルギーとしてそれぞれ私たちに届けられているものだ。私たち一人一人が、人間という種が生まれてから誰一人として同じ個人が存在しないのと同じように。

また、これらのエネルギーは、私自身にとっては、意識であり、情報の流れであると感じられている。宇宙からのエネルギーは、原初の時から存在する透徹した永遠の意識そのものに感じられる。そしてそれは一瞬一瞬に変容する情報として、私たちのもとに届いている。とても神秘的で美しいものとしか言いようのないものだ。

地球からのエネルギーも、同様に地球からの意識と情報として届いている。そして、とても大事なことには、それら両方とも根底に「愛」の感覚が存在しているということ。使い古された私たち人間の「愛」という言葉には収まりきらない、神聖で神秘的なものとしてそこに存在している（それは、おそらく意識と情報を持った素粒子のようなものなのだと思う）。

そして、これら天地の両極から流れ込む情報・意識・エネルギーが統合される地点として、ハートチャクラのスペースが存在している。ともすると両極のエネルギーとして存在する宇宙と地球のエネルギーは、私たち人間の中で生に対する根源的な葛藤を生み出しうる要因にもなる。

けれども、それら両極のエネルギーが私たち個々人の生の中で、クリエイティブな形でハートの中心で統合される時、今ここに私たちが存在していることへの根源的な理解が生まれる。そしてそれは重要なことに、必ず「愛」の感覚と共に、私たちの顕在意識で起こる。

その時に初めて、私たちという個が全くそれぞれにオリジナルなものとしてデザインされていることの意味を、私たちは理解するのではないだろうか。それは、個人の身体をベースに起こる本質的なクリエイティビティとして発露し、さらに、それが「愛」から発される時、この宇宙全体に対する新たな「創造 - クリエイション」として瞬時に伝播する。大袈裟な言い方だけれども、それこそが私たちが「個」として創造されていることの本質的な意味なのだと、私自身は感じている。

次回は、改めて宇宙と地球の響きについて詳しく書いていきたいと思う。