ガス灯

共通言語を使うこと

こんにちは。
今日は「ことば」の話を書きます。

言語といっても、「日本語を使う」とか「方言を使う」とか、そういうことではなく「特定のコミュニティでしか通じない言葉」について。
この記事ではこれを「コミュニティ語」と呼称することにします。

現代はコミュニティが乱立している

わたしたちは普段、さまざまなコミュニティ(=人の集まり)に所属することで生活しています。
家族、学校、会社、趣味のサークル、自治会、同級同窓の仲間、特定のお店の常連どうし、あるアイドルのファンどうしなどなど。人が集まっていればそれは「コミュニティ」です。

そして、現実空間でなくてもコミュニティがあります。
Twitter、Facebook、Instagramでの仲間もコミュニティになります。
例えば「おいでよ上田を知っている」という人の集まりはコミュニティです。他にも「上田市に関心がある」「同じゲームを楽しんでいる」「サブカル文化に理解がある」「インターネット経験が長い」「サービス業で働いている」「ITに関心がある」など、何か同じ興味関心をきっかけとした人のあつまりはすべてコミュニティとわたしは考えています。

物理的に距離があってこれまで交流できなかった人どうしが、インターネットによって距離を取りさらわれました。そのため、どんなに離れていても「同じ興味関心を持った人」どうしが容易につながることができ、大小様々なコミュニティが生まれています。
わたしも仮想空間に存在するいくつものコミュニティに所属しているという自覚があります。
例えば「Twitter」「おいでよアカウント」「上田の文化」「インターネット文化」「サブカル文化」「IT関係」「ビジネス・啓発書」などです。

各コミュニティには共通言語があります。
例えば、上田市に関する話題は「上田市に関心がある」コミュニティにとって共通の話題であり、知っていることが前提となるもの。それが「コミュニティ語」になります。
「土屋市長は前の人と比べると○○だよね」という話題は、「現上田市長の土屋さんと前上田市長の母袋さんの人柄や仕事ぶり」を知っていなければ会話が成立しません。これがコミュニティ語の考え方です。

自分が持つ定規はどこまで通用するのか

SNSは誰とでも繋がれるようでいて、自分が見たいものしか見えていない世界です。
見たくないものを見ようとすれば見えますが、それを普段からタイムラインに流しているような人は少数派でしょう。そのために、どのSNSでもブロックやミュートのような機能があります。

自分が見たいものだけ見ていると「自分がいる世界の共通言語はだれもが知っている」と思い込みがちです。
言葉にすると「そんな事あるわけない」と思うでしょうが、これに気づいて自覚しながらSNSを使っている人は非常に少ないと思います。

最近はニュースでもあまり取り上げられなくなりましたが「バカッター」と呼ばれる不適切動画の投稿もこれが原因です。
「バイト先の仲間内」という世界ではとても面白おかしく感じる動画なので、他の知り合いにも見せてあげよう。しかし、見せたいのは(自分がフォローしているタイムラインで見えている)仲間だけだったのに、その外側の(自分には見えていなかったが地続きの)世界に情報が出ていった時、「面白いこと」ではなく「不適切なこと」になってしまった。

彼らにとって世界とは「SNSで見えている範囲」であり、それが全てだと思っていた。世界はもっと広く、厳しいということが見えていなかったが故に起こってしまった間違いが「バカッター」です。

コミュニティの中には価値観という定規があります。
この定規は、コミュニティの中でだけ通用する定規なのか、それとももっと大きな世界で通用する定規なのかの見定めが出来ていなかったために起きてしまった、というのがわたしの考え方です。

ここまで極端な話ではありませんが、普段からの会話も同じことが言えます。

共通言語を使っているかを考える

例えば、その業界の人しかわからない専門用語を使っていないか。
流行っているアニメやドラマを皆が見ているという前提で話をしていないか。
特定の人やモノを知っている前提で話をしていないか。
特定のコミュニティにしか通用しない言い回しをしていないか。

おいでよ上田のツイートを例に上げてみると、以下のような感じです。

例えばこのツイートは「黙れ小童!の室賀正武さんの肌艶がいい」というのはコミュニティ語です。この話題は大河ドラマ「真田丸」を視聴していなければわかりません。

「真田丸」で興味を持っておいでよ上田をフォローした人には問題なく伝わりますが、そうでない人にはイマイチ伝わりづらいツイートです。

なるべくインターネットスラングや業界用語を使わないようにしたり、特に伝えたいことは「1つのツイートとアカウント名とプロフィールを見れば何を言っているかわかる」という状態にしようと心がけています。
しかしすべての発言からそれを取り払ってしまうと「中の人がいる感」がなくなってしまうので、雑談など流れていってしまってもいい話題などでは使うこともあります。

特に、告知を行うアカウントや広くたくさんの人に見てもらいたいと考えている発信は、「コミュニティ語」が含まれていないかを一度確認して損はないと思います。

「コミュニティ語」を使わないために注意すること

1,アカウント名・発言内容を初対面の人に見せたとき、追加の説明がなくても大まかに伝わる内容になっているか?

2,スラングや専門用語は使っていないか?

3,その「面白さ」はどの範囲まで「面白い」と思ってもらえるか?

ただし、見てもらいたいと思っている相手がコミュニティ語が通じる人だけであれば、この限りではないことも付記しておきます。
おいでよ上田は現状、上田市に住んでいる方、上田市に興味関心がある方に見てもらいたいという前提があるため、上田市とはどこにあるどういった場所かなど、上田市に興味がある方が既に知っていると考えられる前提の説明は、ある程度省いていることも多いです。

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