たまに

泣かせようとするタイミングーたまに、あの人の変な意思表示を感じます。(05)

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これまでのあらすじ。

全くもって霊感のない「わたし」。

夫が空へと旅立ったのに、夫は夢に立つこともなく、化けて出てくることもなく、悲しくさびしい日々過ごしていました。

が、ある時に気づいてしまいました。

あれ……

これ、あの人(夫)の意思表示!?

なんの意思表示だよ!!

という、たまに、謎の、あの人の変な意思表示を感じる時が出てきました。

おかげでちょっと前向きに生きていられる、「わたし」の備忘録です。

※このお話の時系列はあちこちに飛びます。

その変な意思表示はタイミング良すぎやしませんか?メッセージよく分かりませんが!

時に、どうしようもなく落ち込んで悲しくて寂しくて消えてしまいたい感情になる時があります。

俗にいう「ダメスパイラル」とか「負の連鎖」的に、感情がズルズルズルっと悪い方向、暗い方向へとひきずりこまれる時。

なんかね、そういう時って、ついつい

「あの人がいてくれたら…」

みたいな思いを発動しちゃうんですよ。


お互いが好きで思い合える、認め合える、心地よい気持ちの重なり具合や関係。そういう人がそばにいてくれる幸せ。


夫を通して、そういうのを経験してしまっているからかなのか、非常にね…


うわぁあああああああああああ!!(;;


ってなる時があるんですよ。いい歳した女性(おばさん)なのに。

いや、いい歳したおばさんだけに、そういった感情も醜態もみっともなくてどうしようもなくて、より、ズドーーーン!!って落ち込むとも言えるんですがね…。


私の場合、そういった時には「夜の自分の車の中」ってのがある意味1人で孤独を耐えうるのに良い空間だったりするんです。

裏を返せば涙腺崩壊しやすい空間ですね。


このときも、自分の車の中で孤独と葛藤。

「ああもう嫌だ…」「消えたい…」と思ってメソメソしてしまって、心は自分でズタボロにしてしまいながらも、どうにか涙を止めて

「こんちくしょう、もう好きな本とか、読書とか、読書してやる!」

という謎の根性を奮い立たせ、書店へと立ち寄りました。


書店に入った途端、入り口の自動ドアくぐった瞬間ですよ。


夢ならば どれほど 良かったでしょう…


ちょっ……!!なんで、タイミングよく米津玄師の「Lemon」流れる!!!


最近、この曲の歌詞の意味がようやく分かったんですよ。

亡くなった人が、生きている人を思っている歌だということ。

あなたが泣いていては、亡くなった私の世界は雨で天国(魂の行くべき元)へ帰れないんだという話。


……。


謎のタイミングで曲が届いたのは、あの人の変な意志表示なのか…

音楽好きなあの人だからなあ……


うん、きっとお褒めの意思表示だ、涙止めて「私の好きな読書で時間を、人生を使うぜ!」っていう行動を褒めてくれたんだ!


という、勝手な解釈をして、書店で本を買って帰りました。

帰り道でちょっと泣いたけどね!


※ 全文を無料公開としていますが、エッセイ小説を書くのは時間と気力が必要です。感想やサポートをいただけると励みになります。



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