【製油で稼ぐ?】石油コンビナートはどのように収益を最大化させているのか
石油業界と聞いて、探鉱・開発などの上流部門をイメージしましたか?
ですが、採掘しただけでは、原油のままです。
だからこそ、下流部門にあたる製油所・石油コンビナートも、
石油業界にとって欠かせない役割を担っています。
この記事では、製油所において「どのように収益を最大化させる構造ができているのか」を簡単にご紹介できればと思います。
ほかの製造業には、石油業界だからこそできる工夫も多いので、
ぜひ興味本位にでも読んでいってください。
製油所における収益の最大化のナゾ
「製油所がどのように利益を生み出しているのか」を考えみてましょう。
売り上げの元になるのは、ガソリンやプロパンガスなどの燃料、潤滑剤や化学素材などの石油製品になります。
そして、最大のコスト要因は、原油そのものになります。
つまり、製油所が利益を生み出すためには、
「原油からできる限り高価値な石油製品を生み出す」ことが鍵です。
実際、これは石油業界に限った話ではありませんね。
ただ、石油業界の特殊な点として、
「どれだけそれぞれの石油製品を生み出すのか、調整することができる」ということです。
なので、たとえば、同じ原油を同じだけ扱っている製油所でも、一つひとつの製品の製造量が異なってくるのです。
石油コンビナートの収益性は柔軟性がカギに
では、「どれだけ何を製造するべきなのか」はどのように決まるのでしょうか?
答えはシンプルに「需要と供給」です。
「時代や市場に合わせて、いま求められているものを製造していく」ことが鍵になるのです。
つまり、より求められているものを製造することで、収益をより上げることができるのです。
ですが、原油にもさまざまな石油の分量がもともと決まっています。
なので、より求められている石油商品を製造できる「製油所の柔軟性」が重要になってきます。
たとえば、Aに比べてBの方が高く売れるとなった場合、
Bの製造をさらに上げられるのか
Aの製造をどこまで下げれるのか
Bを貯蔵するだけの施設はあるのか
などなど、複合的な石油コンビナートそれぞれの柔軟性が試されます。
【まとめ】より高価値な石油を製造できるように
このように、石油コンビナート・製油所では、「原油の最大価値化」が収益に大きな影響を与えます。
そして、その価値を影響するのが、市場や時代における需給になります。
刻一刻と変わっていく需給に対して、柔軟に製造をコントロールできるのか、これこそが最大の課題になってきます。
とはいえ、もちろん日々行われる施設の効率化や営業努力、ブランド力の強化などなど、収益に影響を与える要素は多くあります。
なので、石油業界のユニークな点として、今回は「最大価値化」と「柔軟性」について、お話ししました。
何かの学びになったのなら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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