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“兼業”だからこそ発揮できる価値がある。週2日勤務でも、西井さんがOisix ra daichiに役員として求められる理由。

『自由な働き方』という言葉を、よく聞くようになってきました。

2018年は『副業解禁元年』と呼ばれ、大企業でも副業解禁を打ち出す会社が増えてきています。

「自分の可能性を広げたい!」
「様々なことに挑戦したい!」
「面白いことに、どんどん関わりたい!」

そんな風に、一度しかない人生をエキサイティングなものにしたいと望む人にとって、1つの会社に縛られることなく働けることは、素晴らしいことなのではないでしょうか?

Oisix ra daichi でも副業・兼業は会社で認められているのですが、少しユニークなところがあります。それは、何名かの役員も兼業をしていることです。

その兼業する役員の一人が、CMT(チーフマーケティングテクノロジスト)の肩書きをもつ西井敏恭さんです。

Oisix ra daichiにおいて西井さんは、新規のお客様向けのプロモーション、WebサイトのUI改善、様々なデータを用いたマーケティング施策、中国進出と、これまで多種多様なプロジェクトに関わってきました。

そんな西井さんが、社内に来るのは基本週2日…!

それ以外は、自身が代表を務める株式会社シンクロで、企業のデジタルマーケティング支援事業や、マーケター育成を目的とした教育事業など様々な活動をしています。2017年には書籍『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』も執筆されました。

Oisix ra daichiという上場企業の役員を勤めながら、デジタルマーケティング支援会社の代表としての仕事も同時並行で行う。まさに、メジャーリーガーの大谷翔平選手のような二刀流の働き方を実現している西井さん。

しかも趣味の旅行も充実していて、これまで100を超える国々を旅し、自身の旅の体験をまとめた書籍『世界一周 わたしの居場所はどこにある!?』も執筆。まさに自由な働き方を体現していると思いませんか?

そこで、自由かつエキサイティングに働くヒントを得たいと思い、西井さんの働き方のスタンスや、兼業をしている理由、Oisix ra daichiを兼業先として選んだ理由について話を聞いてみました!

「兼業することは力を分散するのではなく、外の世界を見ることで会社に還元できるものを増やすこと」と西井さんは、言います。その意味とは?

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マーケティングの可能性を信じて

ー 今日はよろしくお願いします!西井さんのFacebookの投稿をみていると、Oisix ra daichiとシンクロ以外にも、様々な活動をされてますよね?「いつも楽しそうだなぁ…」と思って見ています(笑)

西井さん:本当、色々やってますよね(笑)

ただ、僕の活動のコンセプトとして、「日本全体のマーケティングを底上げしたい」という想いがあるんです。

今、多くの会社が自社のマーケティングに悩みを抱えていて、「マーケティングができる人が欲しい」、「自社のマーケターを育てたい」という相談を僕も沢山いただきます。僕自身、マーケティングに大きな可能性を感じているので、この状況を何とかしたいと思っているんです。

でも、僕一人でできることは限られているので、僕がマーケターとして手を動かすだけではなく、マーケターが育っていく環境や場を整備していきたいと考えているんです。

ー なるほど。例えば、西井さんが関わっている『デジマ女子部』も、そういう想いで参加されているんですね。

西井さん:その通りです。デジマ女子部の写真をSNSにアップすると、「西井のハーレムだ!」とか言われるんですけど、そういうわけじゃないんです(笑)

デジマ女子部は完全にボランティアで参加しています。理由は僕自身が女性のマーケターって、すごく重要だと思っているからなんです。Oisix ra daichiも女性のマーケターがすごく活躍しているし、これからもっと活躍してもらいたい。

でも、これまでのデジタルマーケティングのイベントや勉強会は、男性ばかりで年齢層もやや高めのものが多かったんです。なので、女性同士で気兼ねなく、施策を共有したり、悩みを相談できる場を作れたらと思ってやっています。

ー あとは、『b→academy』というデータやテクノロジーを活用したマーケティングの勉強会も、チェアマンとして定期開催されてますよね?

西井さん:そうです。これからデータを活用したマーケティングが確実に大事になってくると思うんですが、データをきちんと扱っているマーケターって実は世の中にまだあまり多くないんです。

なので、そういった方々に登壇いただいたりして、知見や経験を共有していき、「データやテクノロジーを活用したマーケティングを当たり前にする」という状況を目指して、このイベントのお手伝いをさせていただいています。

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1つやるより、2つやる方が楽しくない?

ー 西井さんはデジタルマーケティングのプロフェッショナルとして様々な企業から仕事の相談がくると思うのですが、その中で2014年にOisixに入社を決めた理由は何なのでしょうか?

西井さん:色々あるんですけど、まずはOisix役員の堤さんが「西井さんが来てくれないと僕らは本当に困るんで、どんな条件でもいいから来てください…!」と土下座をするような勢いで、熱烈な打診をしてくれたことです(笑)

前職を辞めた時に、いろんな会社の方からお誘いをいただいたんですが、自分で会社を立ち上げようと思っていたので、基本全てお断りするつもりだったんです。でもOisixだけは熱量がすごかったので、話だけは聞きに行こうと思ったんです。

西井さん:そして、高島社長と会ってみて、「自分で会社を立ち上げてみたいんです」と話したら、「西井さん、それであれば2つともやってみたらどう?」と兼業を薦めてくれたんです。「1つやるより、2つやる方が楽しくない?」って。なるほど、その手があったか…!と(笑)

ー Oisix社内に兼業制度ができる前に、その提案がでてくるのがスゴい…。

西井さん:「まさにそれだ!」と思いましたね。自分の会社を経営者として立ち上げることと、上場企業の経営に役員メンバーとして関わることを、どっちもやるのは無理だよなぁと思っていたのですが、できたら僕は両方とも挑戦してみたかったので。

ー  今であれば兼業や副業が浸透しているので、大きな違和感はないですが、2014年にこういう打診をするって斬新ですね。

西井さん:そうですね。でも、僕はこれからはそういう時代になると思っています。つまり、企業が個人を企業の枠組みに入れるのではなく、企業と人がお互いを尊重して対等な関係を結ぶ時代になるのではないかと。

そういう意味で、Oisix ra daichiは会社としてすごくユニークな会社だと思ったし、食のサブスクリプションサービスという事業にも大きな可能性を感じたので、社員として参加することを決めました。

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個性をリスペクトし合う風土に支えられている

ー 西井さんは『Oisix ra daichiのCMT』と『シンクロの経営者』という二足の草鞋を履くなかで、Oisix ra daichiには基本週2日勤務ですよね。短い時間の中で、様々なプロジェクトにどうやって関わっているんですか?

西井さん:日々の業績管理やメンバーのマネジメントなどは、担当のマネージャーが行ってくれています。ですので、僕はその時々に起きている課題に対してマーケティングの側面から解決することに注力をしています。

ー 課題に合わせて、ピンポイントで入っていくって、難しくないですか?

西井さん:そうですね。でも、そこは周りのメンバーが、僕の決まっている時間の中で、どのMTGに参加して、どういうことを僕に期待しているのかを伝えてくれているので、すごく働きやすい環境を用意してくれています。MTGで使う資料とかは一切作らなくていいとも言ってくれたり。

普通だったら嫌だと思うんですよ。偉そうに横から来て、「あれやれ、これやれ」と言われたら(笑)

ー 確かにそうかもしれません(笑)

西井さん:おそらくそれは、それぞれのメンバーの多様性をちゃんと認めた上で、お互いがリスペクトし合えている部分が組織風土の根底にあるからなんじゃないかと思います。

Oisix ra daichiって、社員同士の仲がすごく良いと思っていて、僕も一緒に美味しいご飯を食べに行ったり、休日にメンバーと遊びにいったりしています。それこそ前述した役員の堤さんと一緒に自腹で中国に行って、現地の様々なIoTの技術を見て、「おぉ、すげぇ…!」とか言い合っている。こういう関係を結べる職場って、あんまりないと思うんですよ(笑)

《▲社内で誕生日を祝ってもらう西井さん》

ー なるほど。そういう関係性があるからこそ、兼業でパフォーマンスを発揮しやすい土台が出来上がっているのかもしれませんね。

西井さん:おそらく多様性が認められていない会社に行くと、「いつも会社にいる人が偉い」とか、「会社に長時間いる人が頑張ってる」と見なさられて、僕のような働き方はできないと思うんですね。

なので、僕の働き方に対するOisix ra daichiメンバーの理解に支えてもらっている感じです。本当に皆さんのおかげですね。

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兼業は力を分散することではない

ー そうやって社内の人たちの理解もあり、兼業で様々な活動をされている西井さんですが、兼業だからこそ会社に対して発揮できる価値って、大きいですか?

西井さん:それは、めちゃくちゃ大きいです。違う会社のデジタルマーケティングに触れることで、Oisix ra daichiに戻せることがすごく多いんですよ。そして、Oisix ra daichiの経営メンバーからも僕にそういうことを期待されていて、それが僕のポジションだと思っています。

ー 確かに、兼業ならではの強みですね。

西井さん:兼業っていうと、力を分散するみたいなイメージがあるかもしれませんが、そういうことではないと思っているんです。例えば、一つの会社で100の時間を使っていたのを、兼業で60と40の時間に分けたとします。でも、会社に提供できる価値は、それまで100だったものを、兼業することで120に高める。兼業することで、会社へ貢献できる価値をどう高めるかを考えていくことが大事だと僕は思います。

ー なるほど。

西井さん:でも、そのためには、自分が本当に面白いと思える仕事をするというのも大切です。好きであれば、時間をいくら使っても疲れないし、遊びからも学ぶことができるようになり、仕事と遊びの境界線が消えていきます。そうすると、色んなものから吸収できるようになってくるんですよね。

ー 西井さんのSNS投稿を見ると、社外だけでなくて、意識的に若い人にも積極的に会いに行ってますよね。それも、この「外から学ぶ」という意識からでしょうか?

西井さん:その通りで、20代の若い人たちは優秀な人が多いですよ。

そういう人たちの話を聞いていると勉強になることばかりなんです。どうしても自分の目線だけだと、わからないことが広がっていくので。あとは、上から目線で話を聞くのではなく、学ばせてもらうという姿勢で話を聞くのを意識するようにしてますね。

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トラブルがあったほうが楽しいと思えるか

ー 最後に、西井さんを見ていると、目の前の物事を面白がれる才能だったり、ハマっていけるバイタリティがすごいと感じるのですが、昔からそうだったんですか?

西井さん:う〜ん、なんでだろう…。でも、もしかしたら、バックパッカーで世界を旅した経験が大きいかもしれません。

ー バックパッカー経験ですか…!? 西井さんは2年半かけて世界一周をしたりと旅のイメージが強いのですが、それが仕事にも活きているんでしょうか?

西井さん:海外を旅行をしている時に、現地のご飯に文句つけたりして、「早く日本に帰りたい」とか言っている人を見て、「なんかダサいなぁ…」と思ったんですよ。

だって、自分の人生において、自分で「その国に行きたい」と選ばない限り、そこには行かないわけじゃないですか。それなのに自分で自分の選択に文句を言っている。せっかく来たのだから、もっと楽しめばいいのにと。

《▲旅先での一枚。写真右が西井さん》

《▲オレンジで塗った国々が、西井さんが過去に訪問した国》

西井さん:これは仕事においてもそうで、自分でその会社を選んで、そこで働いているのだから、どうやったら面白くなるかを考えた方が楽しいと思うんですよね。

ー なるほど!そういう意味だと、バックパッカーの人とかって、あえて辛い旅路を選んだりと、トラブルを楽しめる力がすごいですよね。

西井さん:そうですね。僕とかだと、トラブルがない旅なんて、つまらないとさえ思ってますから(笑)

僕が世界一周をした時に一番想い出に残っているのが、アフリカのある村に行くのに、56時間連続で列車に乗っていたことなんです。暑いし、臭いし、お腹も空くし、しかもスマホもない時代なので、自分がどこにいるのかもわからないし…。でも、そうまでして訪れた村のことは、ほとんど覚えていないのに、この列車に乗っていたことはすごく覚えていて、今でもこうやって人に面白おかしく語っちゃうんですよね。

ー あぁ、なんか、わかる気がします。

西井さん:やっぱりこういうことがあるから旅は楽しくて、それは仕事も一緒だと思います。簡単にお金が稼げちゃうような仕事なんて面白くなくて、やっぱりハードルがあったほうが楽しいんです。

そういう感覚で目の前のことを見ていれば、色んなことが面白いと思えるようになるのではないかと思います。

ー なるほど、確かにその視点はすごく大事ですね。今日はありがとうございました!


以上、Oisix ra daichiのCMTと、デジタルマーケティング支援会社の代表を兼業する西井さんのインタビューをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?

「兼業することは力を分散するのではなく、外の世界を見ることで会社に還元できるものを増やすこと」という西井さんの言葉に、兼業だからこそ発揮できる価値を感じることができました。

また、西井さんはしきりに社内のメンバーへの感謝をインタビュー中に話していました。一人ひとりの個性や働き方を尊重した組織風土があるからこそ、西井さんのような働き方がOisix ra daichiでは可能になるのだと思います。

これから優秀な人材に加わって欲しいと願う企業であれば、こういった多様性を受け入れる懐の広さが大切になってくるのではないでしょうか。

たった一度しかない人生において、仕事をエキサイティングなものにするためにも、こういう風土を持つ企業が増えていって欲しいと思います。

Text & Photo:井手桂司

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