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Vol.4 家族の食卓の思い出がパワーをくれた

今年6月新たに社外取締役に就任した小脇美里さんは、ライフスタイリスト、ファッションエディター、ブランディングディレクターとしても活躍しています。働く女性やママたちから絶大な支持を集める小脇さんが、オイシックス・ラ・大地でそれぞれの輝きかたを見つけて働く女性のリアルな声をインタビューしていくこの企画。

第4回目は、Purple Carrot Japanセクションでインターンをしている大学4年生の大山友理さん。多様な女性の生き方を発信する学生コミュニティを高校時代に立ち上げ、大学入学後も複数の企業や団体でインターンを経験してきた大山さんは、オイシックス・ラ・大地に来春就職予定。様々な働き方をする女性を見てきた彼女が、最終的にここで働きたいと心が動かされた理由を聞きました。

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小脇さんプロフィール用

オイシックス ・ラ・大地 社外取締役
小脇美里さん
ファッションエディター/ブランディングディレクター。令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。鯖江市顧問SDGs女性活躍推進アドバイザー。ママだからこそ実現できる取り組みを発信する新スタイルライフスタイルメディア「MOTHERS編集部」を立ち上げ、編集長を務める。1歳半娘と6歳息子の二児の母。

大山さんプロフィール

オイシックス ・ラ・大地 サービス進化室Purple carrot Japanセクション インターン
大山友理さん
津田塾大学4年生。高校3年生のときにライフステージの変化に富んだ、全国各地の女性の生き方を発信する学生コミュニティ「Women’s Innovation」を立ち上げる。その後、複数の企業でインターンを経験し、オイシックス・ラ・大地にも、志望書を書いて応募。2022年4月の就職に内定し、現在もインターン中。

大山さん大切にしている言葉

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食を通して両親を支えた医療に貢献

小脇さん:
 高校3年生で「Women’s Innovation」を立ち上げ、大学入学後もニュースメディア「Business Insider Japan」や、週末に取り入れたい理想の生活を提案するコミュニティメディア「NEXTWEEKEND」などでもインターンをされてきた大山さん。オイシックス・ラ・大地のインターンも、 直接会社に連絡して、応募したと聞きました。そして、来春からは正式に社員として働くことも内定されているのですよね。応募にはどんな強い思いがあったのでしょうか?

大山さん:
 大学1年生からいくつかの企業でインターンを経験し、この会社のインターンを始めたのは大学3年の3月からです。ずっといろいろな人達のライフステージの変化に寄り添ったサービスに従事したいと思ってきました。高3で「Women’s Innovation」を立ち上げたのもその1つでした。当初は、小脇さんのような編集者という仕事にも目が向いていたのですが、インスタグラムで将来の理想のライフスタイルをハッシュタグで追いかけ始めたら、ファッションよりライフスタイルという大きな文脈で関わりたいと気づいたのです。さらに、就職活動がターニングポイントとなって、改めて自分がどうしたいのか見直すことになりました。

実は、両親ともに稀な病気を発病し、長期間食べられない経験をしていたことも大きく、食事は健康や病気と密接に関わることを痛感しました。
ファッションや食など自分が気になる言葉を並べた時に、自分の“好き”で動くよりも、使命感で仕事をしたほうが、私の糧になるのではないかと感じて。

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そんな思いで調べていたら、もうここしかないと思ったのです。オイシックス・ラ・大地は、利益だけを追求するビジネスだけでなく、次の世代を育てる活動をしていて、社会に還元しようという思いがあることが魅力的。私は医者や看護師にはなれないですが、父や母がお世話になった医療にもなにか貢献できるのだとしたら、食は今までの感謝を表すことのできるものであり、それならばこの会社しかないと一択でした。当時、新卒採用の募集はしていなかったのですが、「“食を通じて、人々が安心できる社会を創る”という私自身の夢を実現したい」と熱い志望書を書いて、応募しました。

“家族の食卓”が改めて見直される時代に

小脇さん:
 現代の人は忙しくなっているからこそ、これまで以上においしい食事を家族で食べられたら幸せだと感じているのではないかと思います。そこを大事にしているこの会社は、ビジネスとしても伸びていくことを感じますよね。

大山さん:
  私は「サザエさん」が大好きなのです。週末だけど豪華ではない食事、日常的な食卓が描かれていますよね。いろいろなことが日々ある中で、安らぐ時間を持てる人が減っている気がするのです。そして、その安らぎの時間の1つが、食卓ではないかと改めて思います。家族像としては、サザエさん一家は昭和の家族像の一つ かもしれませんが、コロナ禍で人と集まれない時期なども経験し、食卓を囲むことはますます大事になっていく気がします。一緒にいたい人と囲む食卓で幸せな時間をつくることに関わりたいと思っています。

小脇さん:
 大山さんのご家庭でも、食事の時間は大事にされていたのですか?

大山さん:
 まさに我が家は、家族の時間が第一という家庭でした。母が、家族みんなで食事を囲みたい人で、5歳まで私が行き来していた宮城の祖母の家庭も同じでした。「家族みんなで毎日の喜怒哀楽を分かち合える場所が、食卓」だと教えられました。そうした祖母の精神が母に引き継がれ、私にも引き継がれています。

大山さん 話し合い中

働き続ける自分の姿を描けるか

小脇さん:
 そんなお祖母様も大山さんのロールモデルなのかもしれないですね。私もよくロールモデルを聞かれます。憧れの人と言われたら、大好きなのは安室奈美恵さんなのですが、ロールモデルと聞かれるとずっとうまく答えられませんでした。専業主婦の母に育てられて、すごく幸せな親子関係だったので、子どものことを第一優先でやってくれている母のことも本当に素敵だと思います。
  一方、祖母はブティックを経営し、祖父がオートクチュールで服を作っていました。夫婦で切り盛りしつつも、祖母は子育てと家事もしていたので、いまでいうスーパーウーマンだったのかもしれないですね。私はすごくおばあちゃん子で、いつもそのお店のお手伝いに行っていたりもしたので、専業主婦の母と、バリバリ働く祖母を見てきたからこそ、今の私がある気もしています。

 私は幼稚園の先生になりたくて大学で保育科に進んだくらい子どもが大好きだったので、子どもを産んで、母親になるというイメージは明確にあったんですが、仕事のキャリアということに関して言うと実は考えてなかったんです。どちらかというと、専業主婦になるのではないかと思っていたタイプで。なので仕事に関しては目の前のことをとにかく一生懸命やっていたらキャリアを積ませていただいた…という感じで。頼まれると断れなくて、頼りにされたら嬉しくて、どんな仕事も全力でやってきました。振り返ってみると、とにかく無我夢中でしたね。でもやはり働きながら、子育てをすると言うのは想像以上に大変で、家事がおろそかになってしまったり、時には親に頼る時もあって正直ずっと罪悪感があったのですが、あるとき母に言われました。
「お母さんは、働いているあなたを誇りに思っているよ」と。母が、私が働くことが良いと思っていてくれることに、母からそう言ってもらえてずっと抱えていた罪悪感から解放された気がしました。女性は、価値観が変わる体験がある時に、ハードルを一つ乗り越えられるのかもしれませんね。

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大山さん:
 「Women’s Innovation」を立ち上げたのは、出産、子育て、介護など、ライフステージの変化が多い女性の人生を、そうした変化の中でどう生きていけばいいのかなと思ったことからです。高校や大学時代には、なかなか実際にそうした女性の先輩たちに出会う機会がありません。そういう変化とともに生きている人生の先輩である女性たちに聞いてみることで、将来の可能性を広げていけたらいいなと思って始めました。
母は専業主婦で、母のあり方にも憧れてきましたが、一方で働くのが簡単なことではないのも知り、自分がどちらに行くべきか見つけたいと思ったのです。インターンでも、多くのワーキングマザーにお会いしました。とても忙しい現場では、お子さんの小学校進学など子ども自身の心や体の変化がある中で、仕事との両立の大変さも肌身で感じました。職場によっては、子育てと仕事の自分の塩梅を見つけている女性たちも見ました。バリキャリのスーパーウーマンは自分が目指せるのか不安な一方、塩梅を見つけている女性だと私でも可能かと思えることもあります。

ロールモデルはツギハギで作っていけばいい

大山さん:
 それでも、自分のロールモデルがまだ見つからないのも真実。ある時「ロールモデルはツギハギで、誰か一人を目指そうとするより、パッチワークのように色んな人のいいところを集めて自分のモデルを作ったほうが、いまの若い世代には合うのではないかな」とインターンをしたBusiness Insiderの元編集長、浜田敬子さんに言われました。たしかに、一人をめざすというより、いろんな方に出会え、それぞれの方が気づきを与えてもらう存在になりました。インターンで実際の現場で働くリアルな経験をして、現場の女性たちに会えたのは、とてもいい機会になりました。

小脇さん:
 大山さんには、きちんと行動に移したり、自分の思いを客観的に分析したりできる強みを感じます。今の若い世代には、こうしたしっかりした分析力や客観的視点を持っている人も多いのを感じます。いまやSNSやネットの進化によって、いろんなロールモデルを見ることができるし、自分自身がそうしたロールモデルやファッションアイコンになることもできるようになった。ただ、同時に今の若者は“何者か”になりたい人が多くて、ちょっと焦りすぎなように感じる時もあります。やはりまずは経験も大事なので、壮大な何者かを目指すよりは、日々のことをじっくり丁寧にやると言うのも大事なんじゃないかなって個人的には思います。今後の働き方やライフスタイルのイメージはありますか?

大山さん:
 何歳までに結婚や子どもを産みたいというのは決めていません。でも、一般的な平均として30〜33歳で結婚や出産が多いことを参考にすると、あと10年くらいしか自分のために自由な時間はないのかと思ってしまうのです。オイシックス・ラ・大地には、仕事をコツコツこなしながらも、とても輝いている先輩たちがたくさんいます。そうした女性たちのやり方を学びたいですね。私は計画を持つのが苦手なので、まずはいただける仕事に丁寧に向き合っていけば、その後自分がどうやって仕事を進めたいのか見えてくるかなと思っています。卒業して実際に働き始めるのを、とても楽しみにしています。

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