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北欧cuisine から学ぶ①超ロングコースを提供するレストランSPIS

北欧へ行って学びたいことといったら、料理研究家という職業柄これでしょう!

どん!
cuisine キュイジーーーーヌ。
訳すると料理、ですが
foodやmeal との違いは、
(その地域の)という意味合いが込められているこの(cuisine 料理)

ガイドブックに載っているお店で
観光客を意識したメニューを
これまた観光客を意識した値段設定でいただくより、
自ら調べて、マイアンテナにひっかかったお店に行こう!

と4件のレストランを予約して旅にのぞみました。

今記事では1件目のSPISさん(http://spis.fi)での食体験について語ります!

Pure Nordicが味わえる SPIS

ヘルシンキの銀座通り、エスプラナーデ公園から歩いて5分の場所にある客席数20席の小さなレストランです。

ここに惹かれた理由は、
HPにある(pure nordic)の文字..
文字通り、純粋な北欧の味を求めて伺いました。


メニュー表記はなし、
ショートコースとロングコースのみ。

20席しかない店内は
なんとコーススタート時間はみんな同じ。
予約フォームには、
17時半〜18時の1部と、20時半の2部のみと。
そしてなんとこのコース3時間も続くのです。

ついた初日が一番テンション高いだろうと踏んだ私は、
到着初日の夜、日本時間でいう深夜2時からこのロングコースに挑みました!

SPIS ロングコースは12皿!?

HPには、6cources 70〜77ユーロとあり、どんな塩梅で6品出てくるのか?とワクワクしておりました。

まず、

1品目:snacks

カリカリのごぼうチップス
スピナッチマヨネーズ

2品目:finger food 


・ズッキーニ 甘酸っぱいソース
・きのことディルマヨネーズ
・さつまいもチップス ニンニクマヨネーズ

この2品は突き出しのようなポジションのようで、この2品が終わって、
ショートかロングか、そしてドリンクはどうするか?アレルギーはあるか?と聞かれました。

ドリンクはノンアルおまかせで、と頼むと
ベリーのレモネードはどうでっか?と。


そして、、
3品目:soup
蕪ときのこのスープ


チーズのようなコクとクリーミーさ。
黄色い甘いジャムがアクセント。
なめらかさとコクはすごい

と。ここで気がつく。

それはわたしの英語力の低さ..苦笑

英語で早口で説明するため、全く理解できない。そして店内が満席で忙しそうであり、食材のスペルさえ聞くタイミンがない..
そこで、英語力が低くヒアリングができないから英語で書いたメニューをもらえないか?と尋ねたら
それは無理だったらしく(yes とも noとも言わず..)、
担当のウェイターさんが代わり、めっちゃゆっくりな英語とスペルで食材も教えてくれるようになった!
やっぱりフィンランド人は優しい..♡

では気を取り直して。


パン:
もちもちした食感のハードパンと
黒パン
そして
てんこ盛りの手作りのフレッシュバター!
ほんと北欧ピーポーはミルクすきです。これはまた語ります!

4品目:salada


ラディッシュ、ポテト、カリフラワー、揚げた葉物、豆
に甘みとコクのカリフラワーのソースが。
野菜の酸味や甘みと揚げた葉のカリカリ感とぬったりとしたペーストを
お口に入れるとそれぞれにシンプルな味わいがぐっと複雑身を帯びる深いサラダでした。

5品目:vegi grill


燻製された人参が炙られていて
ふわふわな塩味のホイップ(ソルトクリームと呼ばれていた)、タラゴンオイル、ピックルドキャロットを。

苦味と酸味のタラゴンのオイルとの合わせ方が高度すぎた苦笑
ので、自分でカスタムして食べてみた。
甘い人参のグリルと酸っぱいピクルスとパンの付け合わせのフレッシュバターを塗りたくって合わせて食べたらめっちゃおいしかったのー!

6品目:one dish


ロメインレタスのサラダと
もはや何肉かわからないロースト。
肉とベリーの組み合わせが北欧っぽい。

7品目:poisson


生のホタテ、ホタテの出汁のふわふわ
きゅうり、酸っぱいパプリカ

ついに日本語でホタテと教えてくれた笑

こりゃ反則!というくらい
日本人向きの味でした。
ヘルシンキでは生魚も一般的に食べられるので安心した味です。

8.sorbet

medowflower(ヨーロッパの花)のソルベ。薬の味がした苦笑
ここではこのお花が書かれた本を持ってきてくれた優しさ〜

9.entree



ステーキとクビ肉の煮込み
アーティチョークの煮込みが甘くてトロトロで美味〜


10.デザート1

ビルベリーとミルク
なんのために出てきたのか分からず..
味は酸っぱいいちごみるく。
これもデザートへ切り替えるためのソルベ的な?ものなのかな、、

(眠くて写真撮り忘れ)

11品 デザート2


いちごのスープ、カリカリ のクランブル、フレッシュベリ〜
あまくて可愛くて美味しい!!

でももう眠気が限界!笑
(ただいま日本時間6時..)


12.締めのチョコ菓子


チョコ、生キャラメル、ベリーのグミ
コーヒー エイオピアブレンド
浅煎り

ここでなぜLEGO!?
前衛的であることのアピールでしょうか、、


6皿の表記に対して、出てきたお皿が12皿..
アミューズメントパークみたいな北欧フルコースでした!

異次元の高度な味わいに途中頭がパニックになりそうでしたが、
コースの品数から時間から、そして味わいからも想像していたフレンチコースとは一線を画すもの、、な気がする!笑

SPISのお洒落な空間とまさかのトイレ


ぎゅうぎゅうな客席とこじんまりとしたキッチン。
2人のシェフが料理を作りながら代わる代わるお料理を持ってきてくれて、
メーテルドテル的なウェイターさんが一人マルチにドリンクを提供したり、
お皿を下げたり。

コースの内容の割にはとってもミニマムでした。

店内のお客さんは
現地のフィンランド人がほとんどで、
アジア人ひとりとっても浮いてましたが、ウェイターさんが優しくて
ときおり話しかけてくれました。

spis の2階には
ムーミンの作家さんトーべヤンソンが住んでいたと教えてくれました。

ちょうどムーミンのタオルを持っていたので、
日本の女の子はムーミン大好きよ!とアピール。

そしてトイレに立ってびつくり。
手拭きが全てマリメッコ♡

思わず写真とる♡


長いフライトを経ての3時間コースはハードでしたが、
旅の幕開けにはぴったりのレストランでした。


次の日の夜も店の前を通ったら、やっぱり満席!
大繁盛店でした。

ぜひおすすめしたいお店。
そしてまたいつか必ず行こう。


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