メロンタ・タウタ

軽気球スカイラーク号上にて、二八四八年四月一日
やれやれ、いつになったら、人間の頭にひらめきが訪れるのか。

同じく四月三日
演繹と帰納だけが真理に至る道ではない。
ケプラーは彼の三大法則を偶然思いついたと自分で認めている。彼は想像したのである。
想像という最短の道。

同じく三日、同じくエドガー・ポーの短編「メロンタ・タウタ」からだが、もし我々の先祖たちが肩越しに振り返って見ることができれば――とあり。
先祖たちは振り返るのか?
そうかもしれないな、彼らは我々に先行してると考えるなら、彼らが我々を見るとすれば振り返ることになるのだろう。
だが、と聞いてみる。
我々の先祖は過去の人ではないか。過去は我々のうしろにある。とすれば、我々の先祖はうしろから我々を見守っているのではないか。あるいは、笑ってるのかもしれないが。

原題の Mellonta Tauta は、ギリシャ語 μέλλοντα ταύτα のローマ字表記という。
意味は「これから先」、「以後」など。

詩にするつもりだったが、なりそうもない。
歌って終わるくらいのところか。
いや、これも詩だろう。むしろ、これが。

タウタ・メロンタ メロンタ・タウタ
タウタ・メロンタ メロンタ・タウタ

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