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5万人のフォロワーを持つ GOODEARTH代表 藤原ひろのぶさん

「社会問題って何だ?」と26歳で起業され、様々な地域で様々な経験を通してあらゆる問題と向き合い、エネルギッシュに挑戦し発信し続けていらっしゃる「藤原ひろのぶさん」にお話を伺いました。

藤原宏宣さんプロフィール
出身地:大阪市
活動地域:大阪を拠点に全国各地
経歴:1980年 大阪府生まれ。大学卒業後、某通信会社に就職するが3年後に独立。社会のさまざまな問題に目を向ける中、“貧困”というテーマにたどりつく。ギニア、ネパール、バングラデシュで現地雇用を創出するための事業を展開。四児の父。
現在の職業及び活動:特定非営利活動法人NGO「 GOODEARTH」代表。「病気を治そう!」「健康のすすめ」で健康情報や社会問題などを毎日わかりやすく発信。全国各地で積極的な講演活動を展開。
2018年9月書籍「買い物は投票なんだ」を出版。
座右の銘:楽しもう!楽にいこう
(そんなたいしたことやないで!大丈夫!)

記者:本日は、5万人のフォロワーを持つFacebookページ「病気を治そう!」月間200万PVを誇るサイト「健康のすすめ」を運営されているその魅力の秘密に迫ってみたいと思います。よろしくお願いします。

藤原さん:(以下、藤原) こちらこそ、よろしくお願いします。

■ 本当の問題って何だ?

記者: FaceBookページ「病気を治そう!」や、ブログ「健康のすすめ」で健康情報や社会問題などを毎日わかりやすく発信し、全国から講演依頼殺到の藤原さんですが、どんな心の在り方や認識の変化が今の活動に繋がっていますか?

藤原:そもそも「社会問題って何だ?」がスタートです。
通信会社の営業職で3年半働いてみて、結果も出し給料はいいけれど自分が提供しているものに価値を感じられず、もっと社会の役にたちたい!という気持ちだけで26歳の時に起業したんです。
当時、農業の担い手不足、自給率の低さなどが問題になっていて、この農業問題を解決しよう!と米屋をはじめました。農家から直接米を仕入れて売る新しいしくみを作ろう、と3年頑張りましたが様々なことがあり失敗。
今、自分がしていることを肯定するために問題を作ってるって、人間よくやると思うんですけど、無理矢理 これが問題だ と思いこんでいた自分がいました。
そこで、本当の問題が何なのか? 農業をもっと現場で深く勉強しよう。と
北海道へ行ったんです。

記者:北海道!お一人で?
藤原:新規就農支援を利用して紹介された比布町へ、家族(妻と子供3人)で行きました。
しかし、現地では本や情報で得た自分の知識や想像と農家の実態、国の政策とのズレを感じました。つまり、狭い土地、貧乏で困っているから担い手がないと思っていたのですが、実際は機械化が進み裕福で、農業従事者を増やしたいとは思ってなかったのですね。この結果、1ヶ月で辞めることになりましたが、別会社と契約をし農業事業のノウハウを学んでいた時、友人から中国での新しい農業事業を手伝ってくれないかと相談があり、中国人6人と有機農産物宅配サービスの会社をたちあげました。

■ 僕自身が自分に言った言葉にしばられていた

記者:まったく日本とは勝手が違うと思うのですが、中国ではどんな気づきがあったのでしょうか?

藤原:100キロのスピードで20分走っても延々と続くビニールハウス畑の景色や、急に仕事を辞める人など、日本では味わえない感覚の中で、交渉の仕方や海外の人の考え方など、ものすごく勉強になりました。
起業してから、考えて考えて続けてきたこと殆どを失敗してきたのですが、中国ではダメだったらすぐ次!と人生の時間を無駄に使わないんです。もっと粘って頑張れよ!という見方もできますが、僕は共感できたんです。
そして、僕自身が自分に言った言葉「農業の問題を解決したい!」にしばられていたことにきづきました。
米屋で起業したのにその分野(農業)から手をひいたと思われるのがすごく嫌だった。農業に固執していたんです。過剰に周りを意識しすぎていた。
もっと自由に考えていいんだ!と思いました。

それと、良いもの(有機農産物)がお金の引力にひっぱられて、本来食べて欲しい人に届かない。企業は利益優先だからお金持ち市場で仕事をする。そこに矛盾を感じるようになりました。
そんなことから問題の軸が農業からじわじわと他のことへ移っていった感じです。1つの分野だけではなく、もっと違う何かにひっぱられているなぁと感じだしました。

■ 正解なんてない!正解にするパワーの方が必要

中国と北海道を行き来していたその頃、旭川でアパレルのデザイナーとして働いていたギニア人の男性と友達になりました。
彼が一旦帰国した際に、ギニアで何か足りていないものや困っていることがあったら調べて来てくれ。と頼んだんです。
そしたら1ヶ月後にリストいっぱいに書かれた紙を持って帰ってきました。

何もない!

これは何とかしなければ!と2ヶ月後にギニアへ飛びました。
とにかく暑い!そして停電が多いために冷蔵庫が使えない。食料が腐る。
なので氷を買うために長蛇の列が出来ていたのです。
氷がなくて困っている人を助けたい!
ギニアで氷を作るって面白いじゃないですか(笑)そこで製氷工場を作り、氷販売事業を始めました。

記者:失敗するという想いはなかったですか?
藤原:それよりもどうやったらうまくいくか。そこはギニアで学びました。
日本って答えを探す人がすごく多い気がします。みんな答えがあると思っているから正解を探す時間を費やしすぎて人生の時間をどんどん潰している。
正解なんてない!自分がやることを正解にするパワーの方が必要やと思います。うまくいかそうではなくて、自分がやった方法を正解にする

そしてギニアでは格差(貧困問題)を目の当たりにしました。物乞いをしている人達のすぐ隣に楽園がある。貧困が可哀想ということではなく、何が問題なんだろう?と真剣に考えていたら自分に返ってきました。
「これを産み出してるのは俺や」と。
自分は搾取する側にいる。搾取されているこの人たちに平等に提供できることは何か?ボランティアではなく、どうやったら事業という形で採算がとれるか。そして、現地の女性がヤクルトレディの様に働ける施設「ひまわり」を立ち上げました。人はたくさん集まりましたが、読み書き、計算が出来ない。そこで1年間勉強した後に一緒に働こう!と学校を作りましたが、これがなかなかうまくいきませんでした。
その最中に、父が倒れ、父の会社と自分の事業をあわせる形で「健康のすすめ」での発信がスタートしたのです。

■ 半径5mの問題

ギニアでの事業中に貧困問題についてFacebook で発信していました。6年間で4030いいね!になりましたが、これは「同情いいね!」です。無理矢理のいいねではなく、どうしたら人が耳を傾けるのか?
人は貧困問題より、もっと「身近な問題」を気にしている ことに気づきました。
僕はこれを「半径5mの問題」と呼んでいます。
気になっていないことはないけれど、みんな自分のことに必死すぎて人に対して無関心。気になっているのは地球の裏側の子供のパンより、今日の家族の晩ご飯なんです。

本当の問題はもっと遠くにあるんだけど、人はそれがなかなかわからない。
遠くにあることから全部がつながって、今ココの問題があるのですが…
どうやったら人は耳を傾けるんだろうと考え、自分が訴えたいことより、まずみんなの関心のあることを語るようになりました。もっと身近な問題、砂糖や食品添加物の記事を毎日3記事配信し続けることで、どんどん読者が増えていき「ひろのぶ」という存在を認知してもらうようになりました。
フォロワーが増えて、ギニアのことも発信し始めました。そこで身近な問題と遠い問題がつながって、理解者、応援者が増えて講演会依頼も増えてきたのです。

■「無関心をやめよう!」それが今、訴えていること

記者:本当の問題にきづかれたのですね? 
藤原:はい。貧困はおきている現象で、本当の問題は「無関心」だった。 
日々の生活に追われて、遠くの問題から目をそむけている。それが結果的には問題を大きくして次の世代の未来を作っていくのではないかと感じています。

記者:なぜ人間は無関心になってしまうのでしょうか?
藤原:いろいろ理由はあると思うのですが、1つに「やさしさ」が足りないからだと思います。「やさしさ」と「ちょっとした勇気」が足りない。それは教育にもつながると思っています。
人を思いやる心。学校の教育ではなく大人が道徳、倫理観をもって行動すること。それを子供がみて人の痛みにきづく、わかる人に成長する。自分だったらどうだろう。と少し考えることだと思います。

記者:AIが活躍する時代に必要とされるニーズとは何だと思いますか?

藤原:AIが完璧な世界を作るとは思っていません。AIで便利になってもまた必ず問題は出てくる。目の前の問題に関心をもって、どう勇気をもってむきあえるのか。そこから内なる人間の闘志が生まれ、活き活きする命の状態になる。解決するワクワク感や楽しさは人間だからできることだと思います。

  
記者:これからどんな美しい時代を創っていきたいですか?

藤原:どんな人でも幸せになる権利がある。それを生まれながらに奪う環境を正したい。問題を否定的にとらえてストレスに感じるのではなく、自分の精神性、能力を高めることができる1つの栄養だと思って、「よっしゃ!解決したろ!」みたいに楽しく向きあえる人が増えたら美しく面白い。
幸せになりたいなら、もっと問題に目を向けた方がいい!
問題にむきあう楽しさを伝えていきたいと思っています。

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【藤原ひろのぶさん】に関する情報はこちら
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■Facebookページ「病気を治そう!!」https://www.facebook.com/byoukinaosou/
■Blog「健康のすすめ」https://kenkonosusume.com/
■Instagram https://www.instagram.com/fujiwarahironobu/
■特定非営利活動法人NGO「GOODEARTH」http://kaigaikigyou.com/

【編集後記】
インタビューの記事を担当した山本と塩見です。

本当に納得出来る問題の本質が何なのかを体当たりで追求し模索してこられた藤原さんのお話を伺いながら、自分の限界に気付いたら潔く受け入れ変化する力、一歩踏み出してトライしてみることの大切さを感じました。
問題を否定的に捉えるのではなく、もっと幸せになれるチャンスとして捉えられる人が溢れれば、とても前向きで力強い社会になると思いました。
一人一人が自信感とバイタリティーを持って楽しく生きられる美しい時代をつくっていきたいと思います。本日は貴重なお話を有難うございました。

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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。


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