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AI先生の受け持ち授業

ようやく夏休みも終わり、学校がはじまった。コロナ禍で休校を余儀なくされた学生、生徒。web授業で補った学校や、インフラが伴わなかったところなど濃淡がみられた。そんななか、AIを活用したタブレット端末用の教材が注目されている。

間違いを指摘し、AIが用意した補習問題をやりながら次にすすむ。自習プログラムとしてはよくできていると思うのだが、このやり方では限界があると新井紀子氏が指摘する。

彼女は「東ロボくん(ロボットは東大に入れるか)」プロジェクトを推進するなかで、AIは、問題文が読めない、文脈を理解できないという課題を認識した。つまり問題文の意味がわからないまま、ビッグデータを学習して計算力と暗記力によって統計的にそれらしい回答を導き出しているだけだと。

そんなAIを先生にして学習するとどうなるのだろうか。AIは答えを間違えたところをみつけ、それと似たような類題を与えることはできるから、暗記ものなどの積み上げ式の科目にはよい。

しかし、AIは、何がいけなくて間違えたかという分析的なことができないから、読解力がベースになる国語や、数学の難しい文章題などには無理だという。

AIの進歩はすばらしいものがある。人がかなわない分野が多く出てきた。でも、なぜ間違えたかを分析できるのは人しかできないこと。AI先生に子供の授業をすべてまかせることはできない。