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Book!buk!LiBook!#27振り返り(手塚治虫文化賞)

5月28日(金)にSpoonにて放送したLive番組"Book!buk!LiBook!#27"の振り返りです。

手塚治虫文化賞 とは?

朝日新聞社が1997年からはじめた、優れたマンガを表彰する企画で、マンガ大賞、新生賞、短編賞、特別賞の4つの賞があります。
昨年は「チ。―地球の運動について―」がマンガ大賞に選ばれましたが、果たして第27回の結果はいかに。
※なお、この記事を書く上でhttps://www.asahi.com/corporate/award/tezuka/14889135を引用・参考にしている箇所があります。

第27回 手塚治虫文化賞

マンガ大賞…ゆりあ先生の赤い糸 入江喜和 講談社

2022年9月に完結の最終巻が発刊。
まだ読んでいないが、50歳のゆりあ先生が周囲や自分の恋に悩み迷う、勇気と元気をもらえそうな一作だ。

選評も読みつつ、内容も読んでみたい。

講談社のBE・LOVEはいろいろと思い出深くて、男子なのに、女性向けのマンガ誌の掲載作にはまる、ということがあった。

例えば、「ゼイチョー」。税の考え方や取り立ての様子を内部から描く野心作。主人公がカッコいい。

「ちはやふる」や「人は見た目が100パーセント」など有名ドラマ・映画などを生み出す媒体でもある。
また、最近だと「海自とおかん」。お母さんが子供と同じ世代の自衛官に恋をする物語。キュンキュン。などなどハマっていまして、電子書籍ほか、講談社のマンガアプリ「コミックDAYS」でよく読んでおります。

新生賞…ガンプ 断腸亭にちじょう 小学館

”ガン闘病を巧みな筆致で詩情的に表現した独自性に対して”ということで受賞したこちらの作品は、もうその通り、がん患者当事者の悲哀と、その周囲とのギャップとがえげつないほどグリグリとお腹を突き刺してくる。生々しいが、ガンプさんの表情は、事実や現状をより正確に正面から伝えることに躍起になってくれているような、そんな作品だ。

40手前で憂き目にあった日常は目を逸らしたくなりつつ、読み進めてしまう不思議さはあるのでこれは一読されたい。
書籍も出ているし、マンガアプリ「サンデーうぇぶり」でも公開中。

短編賞…やまじえびね 女の子がいる場所は KADOKAWA

この本と出会ったのは、私の好きなラジオ番組。
平日夜18時~21時にて放送中の、TBSラジオ「ライムスター宇多丸のAfter6Junction」で、毎週火曜日パーソナリティの宇垣美里さんが猛プッシュ(というか後から見たら帯書いてるし)していて、購入した。

女性・女の子を取り巻く今を、性別を問わずとも生きていける社会だからこそ伝える・伝わる、サウジアラビア、モロッコ、インド、日本、アフガニスタン5か国の女の子のストーリーだ。
民主主義国ですら乗り越えられない「女性蔑視」「男性優位」の考え方を、宗教国ではもっと乗り越えられていない場合が多いのだろうが、それを軽々と超えていくのはいつの時代だってその世界を生きている当人たちだ。
女性や女の子みんなが、自分がそうしたいと思ったときに進む、そんなところに勇気をもらえるし、応援し、なんならそこに当事者として一緒に考えて行動することも必要だろうと思う。

マンガであることでかなり読みやすい。そのような論調を何となく理解できていない、あるいは自らかみ砕けない部分があるという方は必読だ!

特別賞…楳図かずお

一度は筆を折ったというが、"ホラー、SF、ギャグと幅広い分野でのマンガ文化への貢献と、27年ぶりに発表した新作に対して"ということで、受賞している。
「まことちゃん」のぐわし!を書いた人だ。


ここでレビューしきれていない内容もあるが、ぜひ大賞は私も読みますし、皆さんも読んでみて感想を教えていただきたいですね。
「女の子がいる場所は」も、何かの討論の課題にしてもいいくらい。一人ひとりのストーリーに絶望と、希望が詰まっています。

こちらのレビューを語っているのが以下のSpoonのサイトにて、放送したアーカイブが残っていますので、ぜひ。1時間程度の番組ですので、耳がお暇なときにお聞き遊ばしていただけると嬉しいです。
(タイトル未設定ですが気にせず)


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