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【ネタバレなし】「THE GUILTY/ギルティ」の映画レビュー - 映画おじさん2019#04

こんにちは!
映画おじさんのアキヤマです。
ぐっさんが観ていない作品の【ネタバレなし】テキストのみ感想の第4弾は
ワンシチュエーションで描かれる映画
「THE GUILTY/ギルティ」です。

評価:★★★★☆4

デンマークで作られた長編映画初挑戦の監督による意欲作。
Rotten Tomatoの評価が驚異の100%というコピーにつられて観に行きましたw

またしても何を書いてもネタバレになる作品。
ひとつ言えるとしたら、
ワンシュチュエーションで電話の会話だけでストーリーが展開するよ!
ということくらいです。
映るのはほんのりベンアフレック似のおじさんの、顔のアップと耳元ばかり。

しかしこの映画のすごいところは、そんな動きのない絵なのに完全に引き込まれてしまうところ。
そしてそれが約90分持続するということです。
そのことに途中気づいてビックリしました。
本当に気が抜けないのです。
なんとなくやろうとしてることが面白そうだと感じたのもあって観に行ったのですが、こんなにも集中して観れる作品とは思いませんでした。

みんな大好き宇多丸さんのラジオ「アフターシックスジャンクション」でゲキ推しされていて、
特集企画がいくつか組まれていたのですが、その中で言われていた通りラジオドラマに近い感じです。
観客の想像力に作品の大部分を委ねているのですが、きっと劇場で観ている皆が同じことを考えるであろうとしか思えない、
そのように感じるようにできているというのが非常によく考えられて作られているなと思いました。

導入部分のキャラクター紹介すらも見事です。
主人公がどんな人でどのくらいのスキルを持っている人なのか、
その時点でだいたいわかるようにできている。
現状紹介のお手本のようの描き方でした。

あとはもうネタバレになってしまうので
具体的に語ることはできないのですが、
パンフレットや町山智浩さんの解説でも言われている通り、
サスペンス的な犯人探しがこの作品のゴールではありません。
その点でも作り手の意気込みがかなり強いものだということを感じます。

無意識のうちにかなり音声に集中して観る事になる今作、
「ファーストマン」同様にぜひ【無音】を作り出すことができる劇場で観て欲しいです。
途中で石焼き芋や廃品回収の声が聞こえることのないような環境で見ることを強くおすすめします。


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