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5|余裕で顔出しOKした理由【YouTuberのなりかた】

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テクノロジーと融合した機械人間、YouTuber。2010年代に突然登場した彼らは一体何者なのか。また、彼らは単なるタレントの枠を超えてどんな影響を社会に及ぼすのだろうか。坦々とした文体で筆者はYouTuberになることは簡単ではないと説く。誰もが持っているスマートフォンから動画をアップロードするという、一見極めて簡単に見える行為。しかしほとんどの現代人は動画の1本すらアップロードしていないのだ。ましてや動画が見られ続けるようにするためには毎日投稿、生活スタイル自体の変更を余儀なくされる。このようなことを鋭く指摘した著者もまたYouTuberであり、動画投稿のみによって定義された「YouTuber」になることはこれからの時代を生きる上で極めて重要だという強い主張で締め括られる一冊。




大学3年生の時に、学生証を割った動画でYouTuberデビューした経緯を語ります。

友達と二人で 「YouTubeやろう」となりました。最初は「ブログで稼ごう」でした。その手段としてYouTubeでブログを宣伝するのが有効だろうと言う話になり、僕が演者「現役医大生YouTuberダニエル」として活動することになりました。

2019年当時は芸能人もYouTubeチャンネルを持ち始める前で、特に私が属したいわゆる高学歴系YouTuberはwakatteTVくらいしかいませんでした。

実はその友達は顔を出すのを嫌がったのですね。「バレた時のリスクが怖い」みたいなことを当時言っていました。また私立に行っていたという事もあり「御祖父さん、お金だしてくれなくなる」と。リスクがありますから、仕方がないことです。一方で私は余裕で「顔出しOK」としました。打算です。

私は当時、医学部に通っていたのですが医師になる予定は無く、起業を考えていました。そんな時に、YouTubeの話があったわけです。

具体的に起業するアイデアとして私が持っていたものの一つが、予防医療やオンライン診療です。当時の私は将来医師免許を取得した後、病院勤務をするのではなく自分の体を動かして働く方法を考えていました。当時私はアルバイトで家庭教師をやっていて、色々な家庭にお邪魔させていただいて仕事をするスタイルが非常に楽しかったのです。性に合っていると思いました。

ですから医師になった後もこれを応用して、富裕層の方の健康相談などを仕事にして、家庭教師のように働こうと考えていました。このような「パーソナル医師」のような働き方をする人は少なくないだろうし、また需要もあるだろうと考え会社を立ち上げる予定でした(その後大学の先輩がほぼ同じような業態で起業していました)。

この起業アイデアを実現する時に必要なのが知名度だと考え、顔出しを選択しました。2019年はYouTuberブームの直前といった空気があり、自分の顔を売るチャンスでした。

小学生の時に、楽しんごという芸人がいました。「ドドスコ〜!」というギャグが日本中で流行っている時に、彼は裏で知名度を利用して整体師として稼いでいたのです。

テレビ放送でお笑いに出るのは実力さえあればコストはかかりません。何千万円も掛けてCMを流さずに整体師業の広告を行っていました。

もちろん顔を売るだけでは不十分で、本業を疎かにしないという前提です。しかしながらある程度リスクを取った上でYouTuberとして顔出しで知名度を上げていくことは非常に重要だと考えていました。


結局チャンネルは動画を4本しか投稿できずに終わりましたが。
 
 
 
 
 


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