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宇宙からの色という絶対遭遇したくない神話生物(22/05/04)

こんにちは。今日はシナリオフック兼、神話生物語りをする。

遭遇したくない神話生物たち

数あるクトゥルフ神話生物の中でも、探索者として遭遇したくないトップリストがある。以前も書いたが、こんな感じだ。個人的な怖いシナリオの一要素が、探索者自身に不穏な徴候が現れるというものがある。
・クアチル=ウタウス:
触れたものを一瞬で風化させ死に至らしめる。この神話生物の嫌なところ(誉め言葉)は、探索者が急速に老けたり、タイムリミット系のシナリオが多くハラハラする。
・ガタノソア:
周囲の生物を石にする。こちらもタイムリミット系シナリオに多く登場し、探索者自身に異常を与えるという意味で最悪だ。徐々に体が蝕まれる効果が辛いところだ。
・宇宙からの色:
周囲の生物から生命力を吸い取る。POWやSTRなどを直接減少させてくる最悪さがある。さらに影響力が大きすぎる、2ヘクタール(東京ドーム半分くらい)の範囲で生命力を奪い取ることが可能であり、小さい村なら簡単に壊滅出来る。

宇宙からの色-上級の独立種族

宇宙からの色は知覚力のある有機物であるが、純粋な色として出現する。無定形のキラキラ輝く色の断片のように見える。人間界で生き物から生命力を吸い取り、宇宙へと還っていく。
宇宙からの色のPOWと犠牲者のMPを対抗させ、色が犠牲者のMPを10上回るごとにSTR,CON,POW,DEX,APPを1ずつ永久的に減少させる。

マレウスモンストロルムp29

宇宙からの色の初期POWは2D6で良心的ではあるが、それにしてもこの効果はあまりにも酷い。この色がいる地域では動物や昆虫、植物が奇形で生まれて、人間も急速に老化や変形するという。
この神話生物をテーマにした映画として、ニコラスケイジの「ザ・カラー・アウト・オブ・スペース(宇宙からの色/異次元の色彩)」が有名だ。勿論原作のラブクラフト小説を基礎にした映画だ。こんな風に紹介しているが実はまだ見ていない。

シナリオフック

宇宙からの色は幼胚を生むようで、それは最初は危険性は無く7~8センチらしい。では、この幼胚を取り込んだ人間を中心に2ヘクタールで怪死事件が起きるというのはどうだろう。

◆導入
探索者が住む隣町で奇形植物や動物のニュースが連日報道されている。ハイキングをしていた近隣住民から見たことのない動植物がいると連絡を受けて、大学教授など専門家が調査に行ったところ、生態系が大きく変化しており、既存の動植物が奇妙に進化しているらしい。
このニュースはただの始まりにすぎず、次第に町全体で変死体が次々に報告され、パニック状態に陥る。
探索者はその町に調査に行くことになる。

◆探索
その町の山の中にある自然科学調査の施設から同心円状に町に異変が起きていることに気が付く。山の景色は明らかに異様であり、近づくと七色に変色したぐにゃぐにゃの木々が生い茂っている。
山のふもとに行けば、目が8個で4足歩行をしている何かが家の中に倒れている。よく見れば、それは人間の変わり果てた姿であるとわかる。

◆解決
探索者は自然科学調査施設にいる宇宙からの色を取り込んだ人間をどうにかすれば町を救えると理解する。
しかし、その場にいるのは色の効果を受けない防護服を着たサイエンティストと、小さな少女であった。この少女こそ無自覚に宇宙からの色の力を暴走させ、町から命を吸い取っている元凶だ。

荒廃した町に、奇妙な生き物というダークファンタジー要素もあれば、得体の知れない何かに自らの体が脅かされる恐怖も味わえるクラシックシナリオになるかもしれない。

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