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”過ごすこと”について|はじめに

いつからか地域にいる自分が好きだ。
地域、といったときにどんなまちを想像しているかといえば
例えば、海があったり、山があったりと自然に囲まれている場所(特に山が好き)。古いお家が並んでいて、人の暮らしの息遣いが聞こえるような場所。美味しいコロッケとか、いつもの靴屋さんとか、落ち着く喫茶店とか決まったあたたかさがあるような場所。そんなまちのことを、私は地域と呼んでいる。
もしかしたら一般的には「田舎」のほうが正しいのかもしれない。ただ地域という言葉のほうが私はしっくりくるので地域、という呼び方をする。

地域が好きな私は、自然と旅行好きにもなった。各地に行って、美味しいご飯ときれいなものに触れて、帰ってくる。そんなことを繰り返していた。

大学4年生のときにリディラバという会社で地域の事業に携わった。
各地へ行き、いわゆる関係人口と呼ばれるつながりを作る仕事だった。
今まで以上にたくさんの地域を訪れた。関係人口作りを目指すなかで、色々な出会いもあった。
地域にはやさしい人がたくさんいた。強さと弱さを兼ね備えたやさしい人が。
私はそういった人たちと交わったり、交わらなかったりしながら地域で”過ごすこと”がとても好きだと思った。

関係人口なんて逆に地域を疲弊させるだけ、移住定住じゃないと意味がない、そういった声はたくさんある。
だけど、”暮らす”は”過ごす”の積み重ねで、その”過ごす”がどれだけ自分にとって心落ち着くものであったか、和らぎのあるものであったか、もしくは心躍るものであったか、きちんと考えることはすごく大切なことのはずだ。
そういったとき、グレーゾーンの関係人口として各地域に訪れ、それを味わうこと、それらから自分の気持ちに出会うことは1つキーとなる体験だと私は思っている。だからこそ、私は今はひとまずいろんなまちの関係人口でありたいと思う。

このマガジンではそんな私の”過ごしたこと”について少しずつお話していきたい。

文を読んで、そのまちで過ごしてみたい、と少しでも感じていただけたらそれほど素敵なことはないなと思いながら。

2020.01.15 おじま



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