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日本産業分類、国際標準分類、民泊、そのつぶやき

表題に漢字が並ぶのは、ご容赦ください。ww

日本の産業を分類するのに、一般的に使う「日本産業分類(H25.10改定、H26.4.1施行)」がある。

けっこう細かく分類されている。この分類に当てはめると、「民泊」はどこに該当するだろう。

まずは、大分類で、「宿泊、飲食サービス業」

次に、中分類で、「宿泊業」

さらに、事務所系で、「主として管理事務を行う本社等」、「その他の管理,補助的経済活動を行う事業所」の2つ。

サービス内容で、「旅館、ホテル」、「簡易宿所」、「下宿業」、「会社・団体の宿泊所」、「リゾートクラブ」、「他に分類されない宿泊業」に分類されている。
はじめの3つは、「旅館業法の営業種別」とほぼ一致する。
「住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業」や「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業」(いわゆる特区民泊)は、「他に分類されない宿泊業」に分類されると思う。

これらをみると、どの視点でみるかにより、同じサービス(宿泊)を提供するのに、様々な呼び名と許認可が存在するのがわかる。

さらに、視点を変えて、これらを国際標準分類(仮訳)でみてみる。

事務所系は、すべて「本社」

サービス内容だと、「旅館、ホテル」、「簡易宿所」、「会社・団体の宿泊所」、「リゾートクラブ」は、「短期宿泊業」

「下宿業」、「他に分類されない宿泊業」は、「その他の宿泊業」と「キャンプ場、RVパーク及びハウストレーラ用キャンプ場」に分類されている。
細かな説明は、省くが、「下宿業」が「その他の宿泊業」に分類されているのは、日本の旅館業法の許可要件で、1ヶ月以上の宿泊になるので、けっこう納得がいく。

この国際標準分類(仮訳)だと、日本の民泊系(新法届出、特区民泊)は、短期宿泊業に入れていいかと思う。

前回、法人の事業目的の話を書いた。

これらを踏まえると、許認可の名称と産業分類等の名称を組み合わせて、事業目的を作成すると、わかりやすく漏れない形になると思う。

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〜〜専門家のツブヤキ〜〜
日本と国際の分類を眺めてみると、そこに文化の違いや許認可の違いを感じる。「旅館、ホテル」は、「Hotels」でまとめられている。今後、インバウンドで、「旅館」を日本の文化として紹介するなら、江戸時代の参勤交代で、街道や宿場が発達し、大名が泊まる「御本陣」や庶民がとまる「木賃宿」などから「旅館」が生まれていき、食と泊が一体となったのが、「旅館」というメッセージを発信していくのも手だと思う。もちろん食泊分離で、新しい形を提供することも重要だと思う。選択肢の多様性だと思う。一泊二食付きで、メニューも選べません、食事内容も予約時にはあまりわからない。これでは、日本の「旅館」文化を、インバウンドで伝えるのは、難しいのではないか・・・・。
また、キャンピングカーやトレラーハウスなどのご相談もいただくが、「キャンプ場、RVパーク及びハウストレーラ用キャンプ場」の分類がきちんとあるのはすごくわかりやすし、文化の違いを感じる。

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