2019年の観劇メモ

2019年に観劇した作品の観劇メモです。Twitterの感想を添えています。74作品?


地点『ワーニャ伯父さん』
いやだぁ…と思いながら年末年始過ごしてたんだけど、最後の蹴るシーンでああみんな大変なやと新年の活力をもらった。 全体通して演出が攻めすぎててほとんど付いていけなかったけど、今度三人姉妹をやる上で(良いのか悪いのか)インスピレーションをたくさん受けた。

京都ロマンポップ 解散公演・丙『FINAL FUNTASY 僕と犬と厭離穢土』 おんりえど。 間違いなく今までで1番笑った演劇。終わって欲しくないなと思ってたけど本当に終わってしまった。

CIRCULATION KYOTO 相模友士郎『LOVE SONGS』 無人劇。なんかよく分かんなかったけど舞台上以外をあんなに観たのははじめて。 財力的に5演目チケットだったから僕は楽しめたなと。 もーっと木がわさわさしたジャングルみたいな空間で有人で公演してみたい。

夕暮れ社弱男ユニット『サンクコストは墓場に立つ』
想定と違って話の進み具合はゆっくりでスケールはこじんまり。アフタートークを聞いてそんな捉え方があるのねと。聞かずに自分で考えられたらより楽しめたな。
グスグスでしつこいのもパンパカパーンと走り回るのも、楽しそう。楽しかった。

岡崎藝術座 レクチャーパフォーマンス 『いいかげんな訪問者の報告(アサード・おにぎり付き)』
パラグアイのペンション園田という宿で2週間くらいダラダラしてたときに食べる機会の無かったアサードをやっと食べれたなあ、とか南米旅行中を思い出したり。 公演前、外でネコがお肉狙ってました。

安住の地『ポスト…フィナーレ』
VTuberが凄く良かった分、役者(人間に対する演出)が物足りない。この時期に平成を語りたくなるのは分かる。 作品の哲学が薄っぺらく感じて好きになれなかったのは、平成生まれの自分を見ているようだったからか。この作品に対して斜に構えてしまう自分がいる。

倉田翠と、和田ながらと、

で、観てるお前はどうすんねん? と言いたげな両作品だと思った。2つとも言い方は違うけど。 で、観終わって、いつも通りtwitterにも感想書こうとユニット名を確認したら。この瞬間が1番ハッとした。 さて、僕ならどうアプローチしてやろうか。

『幽霊の背骨』演出 和田ながら
役者は「わたし」を演じている。基本的にはゆっくり進む。考えをめぐらす余裕が用意されている。 普通に面白いセリフがあって笑ってしまった。もうちょっと集中しとけば良かったなとも思った。 久しぶりに見たあべゆかは大人っぽくなっていた。気がする。

『リディア』演出 倉田翠
ダンスとか、ライブとか、取り留めのない話とか、
音楽のライブって観客もノリノリ。動かす力があるし、そもそも客は動きにきている。演劇は? 演劇が社会問題を扱うとどんな効果があるのだろう。関心のないお客さんは「はいはい」って感じなのかな。

劇団速度『墓を放棄する部屋』 @ Art Hostel KUMAGUSUKU
旅行カバンにはこれまでの人生が詰まっている。旅行カバンがあればどこでも自分の部屋になる。 部屋は様々な人生を迎えては送り出し、ときに人生同士を交錯させる。 終演後に集まってお茶飲むのが良かった。僕は狭間要一さんの部屋を観ました。持ってる物のセンスが好きでした。

遠山昇司フェイクシンポジウム『マジカル・ランドスケープ』
基調講演、パネルディスカッション、マジカル・ランドスケープ、という三部構成。 一部、面白い。二部、面白くない。三部、へー。 景観論、風景論を扱っておいて、二部のあの浅い議論には残念。詩についてももっと掘り下げて欲しかった。人が目の前にいないと言葉が頭に入ってきやすいことに気付いた。バックでは写真のスライドショーが流れ、ところどころ京都ではない場所の写真が映る。 なんか全体として安直な感じ。

幻灯劇場『盲年』
セリフが聞き取れなくて、途中から寝てしまった。15分長引いた北文化会館から自転車で急いで来たせいかもしれないが。 さっき全国学生演劇祭でのDADAを見返したけど、そっちのほうが見応えあったな。

來來尸來『ログ』
女性の役者さんが綺麗。
2人の関係性がよく分からない。2人で「旅」しているのか。女性だけは「旅行」なのか。その場合男性のそれは「旅」なのか。
旅行/旅の気分に浸りたかった。あまり旅感を出さない演出意図は何か。
会話に収まらない脚本。僕のどこにも掛からなかった。

吉田寮食堂大演劇『三文オペラ』
客入れから終演後の出店まで、総合的に楽しかったです。 この楽しさは吉田寮でしか味わえないのかについて考えている。

木ノ下歌舞伎『摂州合邦辻』
半分近くは音楽に合わせてセリフが配置されている。歌もある。ミュージカルのよう。 転換滑らか。 当日パンフであらすじと人物相関図を読んでなかったらほとんど話が分からなかっただろう。 歌舞伎を観たことないし教養も無いのでなんとも言えない。

akakilike『はじめまして こんにちは、今私は誰ですか?』
客入れ時に映っていた場所はバイト先のすぐ近くだった。
本編中の映像には何人か知っている人がいた。
舞台上には、芸術家、地域の人、福祉の人、行政職員とその家族、観客がいた。
アフタートークには村川拓也さんと倉田翠さん。
舞台作品を作るという名目がとても機能していて、その名目で生まれたものを壊さないような公演だと思いました。
文化芸術をやる意義が少し見えた気がした、気がする。
公演自体の感想としては、最初から泣きそうになった。特に、シン・ゴジラでもそうだったけど、役人さんの姿に胸打たれた。
ルサンチカを予約キャンセルしてこっちを観に来たけど、悪い選択ではなかった。

(Twitterに書いていない感想メモ)◎村川拓也アフタートーク
・ドキュメンタリー映像作家の佐藤真の例えになぞらえて、「鏡にしようとするが、どうしてもヒビができてしまい、それでもそのヒビをつなぎ合わせて鏡たりえようとすることであり、またそのつなぎ合わされた鏡」。
・ダンスだけが浮いていた。非日常。 ・芸術と表現としての芸術。
・触れること、触れられることもダンスだった
・フィクションからリアリティに戻る。フィクションのほうがリアルよりもリアルになるときがある。・東北ボランティアでも感じたけど、当事者にはなれない。そこには超えられない壁がある。じゃあどうするか。壁がないところで出会えばいい。わざわざ同化しなくていい。


fooork『ユニアデス』 #JSTF2019 セリフが聞き取れないことによる情報不足から空想を膨らませることができなかった。ストーリー展開を一番楽しめそうな作品だけに残念。傘を持った彼ら、2人もいる必要性をもっと出してほしい。 缶バッジ買いました!

stereotype『感染性ピエロ』 #JSTF2019 複線のようでそうでないフリの数々。日本が無くなるのに東京に向かうシゲくん。最後2人がお腹抱えてバタバタしてたのは苦しいから?愉快だから? 意味が分からなくてもいっか!と思えるほどの笑いを提供しない見事なナンセンス作品。攻めてて好き。

劇団しろちゃん『ネクタイとスイカ割り』 #JSTF2019 展開が読めてしまうような正統な脚本・演出・演技で、ブロックの最後なのにずっと観ていられる。主役の女性が素敵。タイトルがほのぼの。 缶バッジ買いました!

ミチタ カコ『夏の続きは終わらない休み、雨の音は聞こえている』 #JSTF2019 女性の客演出に対して偏見を持っている。偏見を持っているのは僕の中にその部分がないから。ないと思いたいから。嫌いだけど触れてみたいと思ってしまう。その先に何かある気がする。 もっと突き詰めた作品を観てみたい。

でいどり。『夕暮れの公園、静寂を忘れて。』 #JSTF2019 絵、金髪で大柄な男と小さく気強い女、光と影、光と暗闇。音、独白とノイズ、喧騒と静寂。コントラストが美しい。互いが打ち消されないように掛けている調整も秀逸。 問いを投げかける脚本にも当然ながら主義がこもる。回避しようがないのか。

劇団バッカスの水族館『結婚したら両目を瞑れ』 #JSTF2019 コメディ調で進むと思いきや。前の2団体が重いだけに軽やかさを求めていたのだろうか。 話は好き!裸眼でイヤホンしながら街を歩くとMVの役者の気分に浸れるよね! 嗚呼、宇宙について研究したい人生だった

楽一楽座『LIVED』 #JSTF2019 2年前出場したマシカクの役者3人のうち、去年は2人、今年は1人かつ(ほぼ)一人芝居。他の2人は就職したのだろうか。1人はまだ続けている。刹那的に楽しさへ飛びついてきた結果、彼には何が残ったのだろう。選択は正解だったのだろうか。 演劇は残酷で、リアルで、美しい。

ゆり子。『あ、東京。』 #JSTF2019 ゴジラ、トマト、リボン…象徴のセンスが抜群。音響、照明、映像も全部噛み合ってる。純粋な主役と脇を固める役者2人。警察官、母親との一夜、父親と東京の関係…解釈の幅を狭めすぎない設定。上手さが抜けてる。 気持ち悪さと美しさの共依存にただただ溺れた。

#JSTF2019 Aブロ1ステ メッセージカード当たった!笑 普段こういうの当選しないのですごい嬉しい! 色は全く違うけど3団体とも主張の強さを感じて、好感の持てるブロックでした。少しメタ気味なstereotypeが僕の好み。 詳細はネタバレになるから土曜日に。

#JSTF2019 Cブロ1ステ タイトルが文章ブロック! 京都ではない3団体が京都っぽくない作品を観せてくれて刺激的でした! 特に福岡代表のでいどり。!! 美しい!ゾクゾクした! 福岡代表は毎年好き!

#JSTF2019 Bブロ2ステ 最高のブロック!! 楽一楽座、3年連続出場の重みを感じる作品だった。切実で誠実。 ゆり子。、京都学生演劇のときよりパワーアップしてる。瞬きを忘れた。涙が溜まったのは目が乾燥したからだけではない。全ブロックを締めくくってくれた。

#JSTF2019大賞予想 でいどり。 楽一楽座 ゆり子。 の3つが好きでした。面白かったし観れてよかった。 審査員賞とってほしいな。 でいどり。は単純に一番好みだった。 楽一楽座は3年観ているせいもあってエモかった。 ゆり子。はノースホールを食べた。

#JSTF2019 講評会も行った! 審査員3名のやり取り最高!笑 人も作品も変われば当然だけど、去年とはまた違う視点での評価の中で審査員賞を取った楽一楽座さん、おめでとうございます!!! 来年も期待しています!

#JSTF2019 今年はより楽しかった! 一昨年、中央なしの両極 去年、両極なしの中央付近横並び 今年、中央から上極の間を散布 みたいなロームシアター3年間の大雑把な感想。突き抜けて面白いのがあると来た甲斐あります。講評会も良かったし。 来年の名古屋も楽しみにしとこ。

ダンススタディーズ1 『私も知らなかった「わたし」が動く』
何を観ようか最後まで悩んで当日券で来た。見たことある人が大半の中、初見の女性2人が印象的だった。誰よりも真っ直ぐだった眼鏡の子。勇気を振り絞って舞台に立つもう片方の子。舞台上で彼女たちは何を感じていたのか興味深い。


演劇ユニットYOU企画『ダイナマイト<お守り>』C.T.T. kyoto vol.120 1本目については、観客側で色々あって僕が作品に集中できなかったのが残念でした。 その上で、ですが、原作の雰囲気を保とうとした演出が良かったです。動きもあれ以上多いとうるさいし、少ないと飽きそうなので、ちょうどよく感じました。 また他のを観てみたいです。

2本目。タイトルの意味がようやく分かった。自分の(おばあさんに関する)体験を軸にした演出が観客に対して有効だったのか。他のインフォーマントとおばあさんの身体がかけ離れすぎている。いっそおばあさんから距離をとって死のイメージを変えるか、固執するならもっとやり方がありそう。次も観たい。

第三劇場『路線図』自分自身が経験ないので空想レベルになりますが、大学の公式サークルに所属しながら別でユニット作りたくなる人の気持ちと、一方で別に作らない人の気持ち、両方がちょっど分かった気がしました。
卒団してからもお芝居観に行ったり自分でやったりしてほしいと思う作品でした。

きたまり『あたご』 視界が広がるにつれて山々が見えるようになってきた。気持ちの良い体験。 舞踊は綺麗で、いっぱい可愛かった。行為は繰り返される。同じに見えるけど同じ瞬間はないことをよく忘れてしまう。ずっと観ていられるのはいつだって身体が新鮮だったからだと思った。

喀血劇場『寮の中の打ちたい面々』
吉田寮食堂春のオールスター感謝祭 喀血劇場 同じ職場にいたから笑えた。

後付け『ハンドクリーム』
吉田寮食堂春のオールスター感謝祭 後付け 全体で一つにまとめたがゆえにいつもみたいなぶっ飛んだ展開が無くなった感じで、なるほど。実験の検証結果として面白かった。

広田ゆうみ+二口大学『クランボンは笑った』人間座スタジオ ひたすら役者の演技を見ていた。広田さんに関しては見てしまう。ノイズの無さすぎる身体。動くってそういうことなんだなと。普段稽古場で教えてもらっていることを裏付けられた感じ。

隣に座ったおじさんが開始2分くらいで寝始めた。いびきもかきだして普通に邪魔だったので肩をトントンして起こす。数分するとまた寝るのでトントンする。ということを繰り返していたので話が全然頭に入ってこなかった。 僕もよく寝るから気をつけよ。

ビジノチズム『イズム、離れて』 気楽に観ていられる。なんでも笑いに変えてしまえる技量に惚れ惚れします。ユニット美人もソノノチも一度観てればもっと楽しめたのかな。田中沙穂さんは何かはまり役がある気配を感じました。

劇団FAX『まばたき』
面白かったです。台本買っちゃった。 劇団FAXを観るのは3回目。夢や幻が混在するいつもの世界観。小ネタを織り交ぜてストーリーが展開される。シンプルな舞台美術の使い幅が自由自在で役者も見事なので、終始楽しめました。たまにセリフが聞き取れないのが残念かな。

劇団そばえ『三人姉妹』(5度目の役者経験)

中野劇団『10分間2019~タイムリープが止まらない~』
タイムリープしたら本当にあんなふうになるのかはさておき、伏線を全て回収していく飽きが来ない展開とすれ違い続ける役者の反応は楽しめました。客に予測させる笑いがたまらん。 思ってたより素敵な話だったので、観た後の心地が良いです。

劇団衛星もなか軍団『ハムちぃ』
僕の中では前説が1番のピークでした。役「者」のやる気が感じられなくて残念です。終始どう観て楽しめばいいか苦労して、楽しむことを途中から投げ出してしまったので、本当は面白かったのかもしれません。人生の修行が足りなことを反省して次に繋げたいと思います。

スピカ『ロミオとジュリエット』
近江演劇祭Aブロ1ステ シェイクスピア初観劇。 わっきーさんの前説と後説でギリギリバランスを保つ、度が付くほどキュートな演出。想像力豊かに身体を使い分ける女優に勇気を与えんと黒子になりきらない2人。意味を含みすぎない椅子。そして、巻き込まれていく観客。

努力クラブ『どこにも行きたくないしここにもいたくない』
贅沢な2時間でした。(僕にとっては)懐かしさや青春といった類の感情が思ってたより無くて、思ってたよりバカバカしい話なのが最高に娯楽でした。 変な脚本。なんで中学生なんやろ。

『ひたむきな星屑』

『墓入り娘』

夕暮れ社 弱男ユニット『京都で、恋とフォーク』(人生6度目の役者経験)

KERA・MAP『キネマと恋人』
スタンディングオベーション。緒川たまきさんは今まで見た役者の中で1番上手かった。妻夫木くんになりたい。前半一瞬寝てしまったりしたけど、後半ココで効いてくるのかと脚本と演出の巧みさに唸った。脚本も相まって映像の使い方も面白い。映画と演劇、か。最後切ないな。

劇団ZTON

ヨーロッパ企画

akakilike『眠るのがもったいないくらいに楽しいことをたくさん持って、夏の海がキラキラ輝くように、緑の庭に光あふれるように、永遠に続く気が狂いそうな晴天のように』
公演見終わって室町通りを自転車で北上してたら、交差点を車がほぼノンストップで駆け抜けていって、世の中変なやつ多いなと思いました。 前作の感想でも書いたけど、創作過程や公演後が気になります。 出演者のダルクの方たちはもちろん、akakilikeさんも、変えられない過去を背負って、ときに強かったりときに弱かったりしながらこれからを生きてくれると、僕が楽に楽しく悲しく生きていける気がします、な70分でした。

地点『三人姉妹』
愛・不和といった関係性を軸に再構築された脚本。そしてセリフが無くても関係性と感情が伝わってくる身体。身体は雄弁で、弱いと緩い。強い体に強いセリフが吐ける俳優はカッコいい。

ビギナーズユニット#26 劇団えだまめ『硝子のサーカス』
役者の個性が光ってました。お兄さんとリーダーと旦那さん、最高です。 役者間でのやりとりがフワフワで、全体通して何が起きてるのかよく分かんなかったんですが、終盤でなんか納得しました。 坂道なのをもっと使って欲しかったなー。最初の彼みたいに。

DULL-COLORED POP “福島三部作”
DULL-COLORED POP “福島三部作” 2時間×3本で福島が描かれる。 第一部『1961年:夜に昇る太陽』は原発が作られる経緯を。 第二部『1986年:メビウスの輪』はチェルノブイル後の葛藤を。 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』は震災体験者から漏れ出る言葉を。 事実をもとにした物語。
ドキュメンタリードラマに作家の主観が加わったような構成で、どの視点で切り取られるのかに注目していた僕からすると視点が無いように感じた(≒神視点的)。 本当にあったと思われる事実が並べられ、その諸事実は既知あるいは想定の範囲内、説明過多。解釈の余地が無い。
福島を語ろうとするが、第三部は東日本大地震の規模でもって福島の被害を過大に見せてしまっている。事実の提示の仕方には注意。 批判するステレオタイプの福島像を作品内で繰り返す。それに対する自己批判は提示されない。 取材したがゆえに取材相手を批判しきれない作家の葛藤を想像する。

地点『だれか、来る』
トム論になぞらえたメモ。 原作を知らない客は何を感じるのか。分かりにくさの先に何を見るのか。 分かりやすいことと、分からないけど腑に落ちることは違う。 結局、現前するのは俳優しかいない、という当たり前を思う。

劇団ニガムシ『方舟と葬列』
スタジオヴァリエの舞台構造の中に配置される役者たちで形作られる絵が美しかった。脚本もそうだけど、計算尽くして作り上げている印象を受ける。脚本の構造を推理しながら90分楽しみました。

九条劇『キルト』
東九条の人による東九条のお話。僕が作品づくりで求めているのはそういう指向だけど、演劇として立ち上げたときにはもっと違う切り口を期待している自分がいる。あくまでテキストレベルでの話だけど。演劇で知れる事実はたかが知れてる。まだまだ見てみたい。


京都学生演劇祭2019にて劇団トム論『岡田世界一周の旅』を上演。審査員賞受賞。7回目の役者経験。学生演劇ドラフト会議にて菱井喜美子さんから1位指名をいただく。

#KSTF2019 Aブロック
また明日。『夕暮れとさよなら』本番前だったので見れませんでした!ごめんなさい!残念!

#KSTF2019 Aブロ ゲネ
ユニットめうつり『わすれもの』途中入場で見ました。上手前のはけ口をわざわざ毎回カバン持ち直して出たり入ったりする淡々とした感じが蓄積して蓄積して彼女と彼女が和解されていったらいいなーと思って見てました。いかんせんはじめを見てないので深くは語れない。

#KSTF2019 Bブロ2ステ
ゆとりユーティリティ『さとりストーリー』実行委員会やTwitterでの立ち振る舞いが作品の布石だったのだと分かる。策士め!
社会風刺を自己批判と重ねるのは全然いいとして、演劇までは悟ってほしくないなーという個人的な想い。まあでも舞台立つの好きそうだからいいや。

#KSTF2019 Bブロ2ステ
後方39999.999km『㌔』アドリブ時に予定調和感が見えちゃうから俳優って難しい。じゅういちの生の反応には俺は勝てねーなーとも思った。
底ら辺は広報の仕事もうちょいせえとも思うが、面白い作品作ってくれてありがとうとも思う。

#KSTF2019 Bブロ2ステ
睡眠時間『◎』45分で場所の歴史を掘り下げないのは賢明。女子高生が障害持ちなのは知り合いと話して気付いた。これは全てマイノリティの話か。ではおばあちゃんは何を体現している?
セカイという名の2人の未来が駆け抜けていった後の2シーンは絶望か希望か、はたまた日常か。

#KSTF2019 Cブロ2ステ
劇団脳殺定理『春玖番』BUMPの曲が流れ始めたー!!と思ってたら終わっちゃいました。BUMPファンからすると嬉しさもあるが、劇中で使ってもあんまり影響ないと思われるほどBUMPの知名度が低いと思われてるのかなーと少し悲しい。

#KSTF2019 Cブロ2ステ
劇団シレン『静かにしろ』静かにしてほしいならもっと声張らんかい!!!(司会と社長はいけてたと思う)
あとは自由にやってる感じが出てて最高です。パイプ持ったアイツとかもはや誰やねんって感じです。なんか混ざりたくなりました。混ざったら良かったのかも。アタマくれ!

#KSTF2019 Dブロ3ステ
劇団ストロベリーフレーバー『コドポリーとレムレル』脚本に対してツッコミどころは多々あるが、一貫して観やすかったです。台詞の節々にBUMPみを感じる。ただ、藤くんよりだいぶ絶望してそうで、ならその絶望をもっと見せろよと思った。なんでお前は白いんや!?

#KSTF2019 Dブロ3ステ
魔法の××らんど『部屋にアリが湧きました。』1発目のセリフが腹から出てなくて、やる気ねえなと思った。
脚本家としての立ち位置や本気度が分からない。過激と過激を事実のように結びつけるロジック。他人批判はすれど自己批判は無い。全部自分に返ってくるから嫌だ。

來來尸來『スパイア』モニュメントが持つ価値は人や時代によって変わる。そこに人(?)格が加えて生んださらなる複層性が面白かった。儀式のアイデアも。
話自体は内容というより選択意図がよく分からない。日本も掛けていたのかな。
あと、ミワチヒロさんの愛嬌が終始強すぎて作品に入り込めない。

まめだのきかく『カラシニコフ不倫海峡』戯曲、面白い。息遣いと数少ない顔を上げるタイミングで引き込まれるか否かが決まるんだなと。
なんで海峡なんだろう。語呂はいいですよね。戯曲を書いてみたくなりました。

ベビー・ピー『ラプラタ川』伝えるという意識が強くあるとは思うけど、いっそもっと分からなくても良かった。と思ったのは単に期待と違っていたから? だって最初と最後の音楽はスペイン語のときのほうが乗れたんです! 台本買いました。
テント芝居は空間の使い方に可能性が満ちてる。ケツが痛い。

チェルフィッチュ『消しゴム山』人間と物。人間以外の生物は出てこない。命のない人間も出てこない。人間が創造した物は出てくる。グラデーションをあくまで人間と物の間で用意する。
でも猫いたんだよなー、絵だけど。あと映像に映る人間や物や猫の絵。電脳世界はどこに位置付けられるんだろう。人間以外の観客の存在を示唆する第3部。物が当たり前に観客である世界。その世界では人間が物に服従してるようにも見えた。物の代弁者。
逆にいうと1部は人間が物を服従する世界。物が壊れると人間は大変で、同時にそれはそれで楽しむ。第3部の物にとっての人間と同じ?そして第2部。タイムマシーンというメカニズムが存在する世界。メカニズム?
存在に気付かぬ一般人。この世界でもウダウダ楽しそうな政府。メカニズムを使いこなす人間(?)は時間を超越する。
時間は人間と物にとって何なのか? 電脳世界の人間らしきものが時間を説明する。電脳世界では無いのかなー…あとあと思索してみると楽しくなってきたけど、観てるときは退屈で時々不愉快。物があるのに「有効に」使わないから退屈。俳優さんは時々素敵。物に見せるのと人間に見せるのとでは違うのか? 全方向に配慮したものは面白くなくなるけど可能性もどこかにあるはず。

劇団FAX『灯し火と星霜』土地に関する情報提示が少ない。その街の規模や地図が分かってこその話ではなかろうか。映画のほうがいいんじゃない。一人で芝居してるってこういうことなのか。データ版の挟み込みってどうやったら見えるんですか?

劇団月光斜TeamBKC『オールドブルー』やっぱり面白かったです。去年の学生演劇祭で1番好きだったエイリアンズ。
安易に比較できないけど、初演のほうが好き。
熱さが物足りない。過去現実夢が入り混じる脚本以上に強い体と気持ちが欲しい。体力は人によって違うんだから負荷を合わせちゃダメでしょ。役者の疲れが不均等のためか、初演での4人で一緒に走り切ってた感がなかった。孫へのフォーカスが強くなってる気がしたけど、そのせいもあるのかな。
俳優4人の芸は多彩で見応えありました。中でもしおみひとみさんは存在感強かったです。
いやーそれにしても良い脚本だな。

宗岡茉侑『ハムレットマシーン』台本渡されてセリフを読まされた。特に何もできなかった。
クラッカー渡されたけど破裂のタイミングを逸して、「よし、次の発語のタイミングで」と思ってたら出てきた言葉がボソッと「なんか悲しくなっちゃった」だった。申し訳なくなってしまった。何もしてあげられなかった。ひとり芝居だけど観客が何かしてあげないと辛そう(難しそう)だった。もっと能動的に参加すればよかったのかもしれないけど、何してても観れてしまうし、辛そうなのも観たくなってしまう。
クラッカーを置いて帰った。選択肢を持たされた観客は終演してからもウダウダした。観客を巻き込むといえば、僕は劇団なかゆび『45分間』全国verを思い出してしまう。
あのとき思ってたのは、観客が全員ただ観客を演じていたほうが舞台上の俳優は何もできなくなって面白いのにって。だから僕は背中にびっしり汗をかきながら「何もしなかった」。見るという観客の行為に対して俳優は何をリアクションできるんだろうとずっと思ってたけど、何もできないことも1つの答えで、そんな俳優に観客が救いの手を差し伸べるのもそう。
宗岡さんがあそこで寝てしまったのは『45分間』で僕が観たかった景色だったのかもしれない。

劇団そばえ『友達』三重公演。役者8回目。

劇団そばえ『友達』ポーランド公演。役者9回目。

BRDG『通信ノート』内容: 在日「外国人」のエピソード言語: 日本語、英語、タガログ語?、謎の言語×2、手話。「媒体」: 文字(手書き(ノート/テーブルクロス)、プリント、映像)、発話、手話(ジェスチャー)。舞台美術。2つの中間レイヤーだけで多様な表現が生まれる。手話は2つのレイヤーをまたぐ。

したため『文体練習』内容: 2人の1日。2人? 「私はあなた」ではないらしい。文体の分類軸: 単語/文章、視点(自分、他者、物)、時間(因果関係)、空間(左右/前後反転(上下は反転しないらしい))、俳優とその関係性、体験者と俳優とその関係性。身体。なぜか分解してみたくなった。
分からん。

B級演劇王国ボンク☆ランド『まるだし純情フォークロア』序盤は何度も声出して笑ってしまった。中盤は話に引き込まれた。
終盤は西マサトさんが熱演してるのを横耳に自分のことを考えてて、毎週毎週観劇してはツイッターで感想あげて自己反省ぶってるなー自分って思ったりしてました。

岡崎藝術座『ニオノウミにて』助六弁当食べながら観劇。目も耳も口も心地よかった。
良いふざけ具合。タブレット弦楽器、頭の魚群、じじい、UNO。
特別面白かったわけではないし眠くもなったけど次回作品も見たくなる。餌付けも2度目で飼いならされてしまったらしい。
途中休憩嬉しい。娯楽だった。

劇団トム論『紙風船』役者10回目。

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