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制作記録23/11/24:「川」で悩んで日は過ぎる

at でなくて about 川で、また結構な日数が過ぎてしまった。
間にお仕事のために描く時間が挟まれる、というのもありますが、それはそれで「早く自分のために描きたい」という気持ちが湧いてくるし、「こういう色味もいいな」などと役立つこともあるし、数日置いて改めて自分用に描いていたものを眺めるのはいい事だと思っています。

それより、描き始める前に配色や描き方にしっかり時間をかけたのに、時間が経つと、あるいは実際に色を塗り始めると心変わりが発生してしまい、また改めて時間がかかってしまうという事が、私にはよくあります。

それで、「川」をどう描くかということで、悩んでしまいました。

ギャラリーハウスMAYAさんでの展示のためのイラストレーションです。
↓下描きを終えた時点ではこんな感じで、トップ画像の色の川に、よくある横線を引いて流れを表したものを考えていて、こんなくらいの軽さで分かりやすくていいんじゃない?と思っていました。

川の流れを表す横線

でも。
既にまた「空の色」を予定と変えてしまったことから(!)、結局、川全体を色から考え直すことに。「この色でいいのか?この白線でいいのか?」と。
「川」にも小川から大河まで様々ありますが、私が描きたいのは、利根川や渡良瀬川中流で優しく流れる川のイメージです。

「空の色」に緑系を入れようとしていたのを無くしてしまったので、どこかに緑系を使いたくて「川」で使うことにしてみました。
紙が切れ端になっているのは、描いているものの上に載せてみて、いちいち全体として他の色との組み合わせが自分の好きな色合いになっているかな?と確かめているからです。

海のよう?

↑濃い色の中にさざ波を入れると、海か湖沼のようだなあと思って
これは、やめて。
薄い色味で基本の色を考え直してみました。

色の組み合わせで8通り。といっても重ね塗りしてまた微妙に変わる。

↑の8色のうち、一番左下の感じがいいなと思い、川面のゆらぎが出るように意識しながら試し塗りしてみます。

川面の反射も意識してみる。

ここで、地面の反射の様子を表そうと思って茶系の色を上に入れたのだけど、濁っているだけのように見えるのでこれもやめて。

↓のように綺麗な青系から始めて少し緑を混ぜたりと試みて、ところどころキラッキラッと光るようにしてみます。

ところどこる水面が光っているような描き方だとあまり流れがない?

でも。
「この水面の光り方って、水が止まっている感じなんだよね…」と思いながら、他の場所との色合いも一緒に眺めてみると
「あ、違う。やっぱり緑系がいい。」と振り出しに戻って考え直し。

↓のように、川の流れを薄い線、ところどころ川面にのぞく岩を描いてみましたが、砂か土に埋まった石のよう・・・。

川の波に影ができて、その影が横線に見えるので、今度は濃い色で横線を描いてみたのですが・・・流れがおっそ~い大河のよう?

白い線で横長に光っているようにするとやっぱり流れて見える?

「流れる川」のためには、やっぱり横長の白っぽい線があった方がいいんだなあ、よくできているなあと納得しました。

それで、
横長の白い線を走らせ過ぎると激流になってしまうので、様子を見ながら長さと密度でやさしい感じの流れになるように、自分のイメージの流れになるように調節していきました。

色は、
↓の2つのうち、冷たさを感じる左側で。

右側は暖色が強く出てる?

若干、流れているけど、微かに音が聞こえるくらいの流れにしたいので、
白い線をもうちょいハッキリと見えるようにして
↓こんな感じの川となりました~。

いつも思うのは、いくら時間をかけて考えても出来上がるものは
「なんてことないモノだな」ということ(苦笑)。
まあ、一歩一歩。自己満足です。

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