またしても悲しい知らせがありました。サラリーマン時代に世話になった方が他界されたとのことです。

私よりちょうど一回り年上の方で、好き嫌いが激しく、文句と愚痴が多く、でも仕事はきっちり責任を持ってやり遂げてくださる方で、そして面倒見の良い方でもありました。

あまりにも出来が悪く、仕事で行き詰まるといつも泣きついて助けを乞うていた私のことを気に掛けてくださったものです。彼の本業と関係のない仕事でも、困ると電話をしては助言をもらっていまして。

最初の会社を退職して本当は某大手企業に内定していたのを直前で蹴ってしまい（初告白）、プー太郎となった私に「しばらくウチでバイトするか？」と声を掛けてくれたのも彼。思えばそんなに仕事は忙しくなかったはずなのに。結局はヒマなので飲みに誘ってくれるのですが、バブル期に栄華を極めた（？）オヤジらしく飲み方が豪快というか、とにかく酒が物凄く強かったです。

まず行きつけのスナックでウイスキーのボトル1本を空けてからスタート。そこから何軒もハシゴするのですが、私はいつも途中で完全に記憶を失っていました。でも先輩との付き合いなのでフィリピンパブやら他のスナックやら、とにかく最後までお供をするのですが、しまいには「お前、良く飲むなー」と呆れられまして。それは貴方でしょ、こちらは必死で付き合っているのに！

その後も仕事を時々お願いして、知人の結婚式やイベントなどで何度か顔を合わせることもあったのですが、愚痴を言いながらも上機嫌で飲んでいるのを見て、相変わらずだなーと思っていました。最後は偶然、仕事中に繁華街の地下鉄駅構内で夕方の早い時間にばったり。全開の笑顔でニコニコしながら駆け寄ってきて「打ち合わせをすっぽかされて困ってるんだよ。1時間後の飲み会に行くんだけど、それまで飲まない？」。

最近ではゆっくりサシで飲む機会はしばらくなかったのですが、お互いに年を取って酒が弱くなってからなら、ちょうどいい飲み方ができると思っていたのに。随分早く逝ってしまわれました。残念でなりません。普段はスナックでは飲まない私ですが、たまには他の先輩と献杯に行こうかな。

岡橋秀樹
一般社団法人プリエンド協会 代表理事
㈱プリエンド・マーケティング 代表取締役
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