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歌詞集

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2019年7月の記事一覧

「遺書」

もういっそ 目覚めなきゃよかったと思った朝
何もかも嫌だって こぼす場所もない
誰だって辛いのはとっくにわかってるけど
布団から出られずに 泣いてしまうのです

ああ このまま ずっと一人か
考えるほどに恐くなる 触ったら壊れるような
砂の身体になれたら

いつかは消え去る 哀しみの器ごと
誰かが垂らした喜びも灰にして
五日で忘れる愛されたかった声も
「さよなら」って書く手が震えるな

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「ホロウゴースト」

隠しておきたいことばかりの 静か過ぎる川沿いで
足を浸して頭を空に 僕は沈む石みたいに
話しておきたい君はいつも 僕に確認するみたいに
腕を隠して身体を寄せて 緩い流れを受け入れる

一つになれたらなって思いながら 弱く笑っていた

今がどんなによくても 君はきっといなくなる
内向的才能に溢れた 適応障害寸前の僕
君はこんなに美しい でもいつかきっといなくなる
内向的才能に溢れた 人格障害寸前の僕

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「私」

悲しい時は 泣けばそれでいいとか
笑ってればいいことが 集まるだとか
それを見せる相手が 必要なのに
私はいつだって 鏡を見てた

力ない目もとが 腫れているのは
去り際にくれた 笑顔のせいだよ

私なんか一人 私なんか一人
呟いた後で後ろめたくなる
誰に愛されて 誰を愛せばいい?
それも全部あなたが 決めてくれたらいいのに

神さまがくれた この身体は
大切にしなきゃいけないんだと

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「僕らはまだそこにいた」

忘れたいことばかりと こぼしたら涙がでた
遠くで鳥が鳴いてた 青い世界と君のこと

名付けたいものばかりの 思い出をかき集めた
毛布で嘘を隠した 青い世界と君のこと

光も当たらぬ岩場で 秘密を持ち寄ってさ

君の生活は順調かな もう傷つけることもないんだな
ねぇどうして 悲しみだけで 進む船はあるのかな

過ぎ去れば戻せないのは 時間だけと思っていた
毛布で嘘を隠した 青い世界と夢の跡

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「昨夜未明」

今夜出ていこう 二人で暮らしたこの部屋を
片付けた言葉 清潔なシーツで隠して

僕に触れた あなたの指が
階段の手すりより冷たくなってた

僕たちは行方不明 このままニュースになりませんように
失敗しても立てるのは 選ばれた人だけなんだ
さよならすべてへ

世界の終わりの本当は 物語にはなくて
日常を少し踏み外すだけで充分だ

足りない言葉 治らない傷 
何曜日捨てれば回収される?

僕たちは行方

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「落伍者A」

このアルバム出したら なんか変わる?
この曲書いたら 来年なんか変わる?
見知らぬ街の 見知らぬライブハウスで
客二人との空気を 「被害者」と呼ぶべきか

重い荷物 背負って歌いに行っても
コネのない僕は 初心者扱い
憤る勇気もなくてSNS
遠回しに書いたのに フォロワー減った

刹那的な表現 わかりやすいメロディ
猿でもわかるお話 昨日食べたカップ麺みたい

明日ホームで死ん

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