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歌詞集

20
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#岡まこと

「切り絵の影」



心が壊れてしまわぬように
在りし日の僕らへと 還るのです
短いやりとり 長い運転 雨の峠ぽつり
君は笑って泣いた

規則的な車窓 僕らは名も無き水滴の中を走る獣
交わし合う一つ一つ 重さを量るよう 互いを確かめていたはずなのに

それでも損なう二人で

誰のものでもない白い手 月明かりが差す小さな窓
神経質な神が作った切り絵のように正しく象る影を僕は見ていた

僕らの出逢う前 全ての星はも

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【歌詞原案】のろい

【歌詞原案】のろい

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「遺書」

もういっそ 目覚めなきゃよかったと思った朝
何もかも嫌だって こぼす場所もない
誰だって辛いのはとっくにわかってるけど
布団から出られずに 泣いてしまうのです

ああ このまま ずっと一人か
考えるほどに恐くなる 触ったら壊れるような
砂の身体になれたら

いつかは消え去る 哀しみの器ごと
誰かが垂らした喜びも灰にして
五日で忘れる愛されたかった声も
「さよなら」って書く手が震えるな

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「ホロウゴースト」

隠しておきたいことばかりの 静か過ぎる川沿いで
足を浸して頭を空に 僕は沈む石みたいに
話しておきたい君はいつも 僕に確認するみたいに
腕を隠して身体を寄せて 緩い流れを受け入れる

一つになれたらなって思いながら 弱く笑っていた

今がどんなによくても 君はきっといなくなる
内向的才能に溢れた 適応障害寸前の僕
君はこんなに美しい でもいつかきっといなくなる
内向的才能に溢れた 人格障害寸前の僕

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「私」

悲しい時は 泣けばそれでいいとか
笑ってればいいことが 集まるだとか
それを見せる相手が 必要なのに
私はいつだって 鏡を見てた

力ない目もとが 腫れているのは
去り際にくれた 笑顔のせいだよ

私なんか一人 私なんか一人
呟いた後で後ろめたくなる
誰に愛されて 誰を愛せばいい?
それも全部あなたが 決めてくれたらいいのに

神さまがくれた この身体は
大切にしなきゃいけないんだと

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「昨夜未明」

今夜出ていこう 二人で暮らしたこの部屋を
片付けた言葉 清潔なシーツで隠して

僕に触れた あなたの指が
階段の手すりより冷たくなってた

僕たちは行方不明 このままニュースになりませんように
失敗しても立てるのは 選ばれた人だけなんだ
さよならすべてへ

世界の終わりの本当は 物語にはなくて
日常を少し踏み外すだけで充分だ

足りない言葉 治らない傷 
何曜日捨てれば回収される?

僕たちは行方

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「落伍者A」

このアルバム出したら なんか変わる?
この曲書いたら 来年なんか変わる?
見知らぬ街の 見知らぬライブハウスで
客二人との空気を 「被害者」と呼ぶべきか

重い荷物 背負って歌いに行っても
コネのない僕は 初心者扱い
憤る勇気もなくてSNS
遠回しに書いたのに フォロワー減った

刹那的な表現 わかりやすいメロディ
猿でもわかるお話 昨日食べたカップ麺みたい

明日ホームで死ん

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「クロニクル」

一日200カロリー ケーキを食べ続けると
病気になる確率が10パーセント上がるらしい
なのに君はいつだってケーキを食べたがってて
甘いものは別だよって楽しそうに笑った

「長生きしたくない 太く短く生きたい」
君がそう嘯く度に僕は困っている

ねぇいつかどちらかがフライングしてしまったら
カレンダーはただの数字の羅列になっていくんだろう
ねぇ人生なんてさ思えば一瞬だったよね
そんなことを話せたらな

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「パキシル」

話し相手は今日も本だけ
「悲しい」ということの意味を考えてる
意味なんてないさ ただ浮かべただけ
君とすれ違うそう決まってただけ

上手くいくことってなんだったっけ
生きてる資格ってどこでとれるの
汚い笑顔とクソ親父に媚びへつらえば
それでいいんですか

誰も信じられないことは幼稚ですか
一目が恐いのは人間失格ですか
時々柄にもなく笑うのは可笑しいですか
ああ 今日も水で流し込む

嘘つき

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「ブルースペクトラム」

誰にも褒められない日々を過ごしてきた
いちいち傷つく余裕もなくなって

どうすれば永遠に 忘れられないかな
本当は 覚えられてさえいないくせに

嘘をついて裏切った後 そこに流れる涙
今更もう縋るものも 僕には一つもないけど
自分以外が嫌いだって わざわざ口に出すのは
誰のことも 自分でさえも 少しも許せないから

熱が出てきたな なんて口に出してみても
何も出来ない僕の 言い訳にすら

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「非行少女」

向上心のないバンドマン 抱かれて私は家に帰る
何かに照らされて光る あの月はなんで怒られない?
平常心しかないから 浮かれた他人が疎ましくて
だけど多数決を採れば 私が異分子で それから悪

毎週末の九時半に大抵全部が終わる
最低限のハードルも飛べない私の非行
最終回のエンドロールで死んだ少女がかぶる
眠るように逝けるならそれもいいかと笑う

「愛してる」の重ねがけが私の心を 独りにした
「どうか

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「紡ぐ」

「紡ぐ」

ねぇ 今から外に出て遊ぼう
服を着て 寒いから上着も
誰もいないね そりゃそうだ0時も
まわったばかりだし みんな寝てんだろ

星明かり伝い歩く君が
「転ばないでよ」って笑っていた

手を伸ばせば 届きそうな昨日みたいな今日を
踏み外してしまわぬように つま先ばかり見た
忘れないと 決めたこと それ自体を忘れても
別に構わないって思えたらな

ねぇ 今からじゃんけんで

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