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第9回:ウィロビーの訪問 ~『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(スリー・ビルボード)』徹底解説

さて、ミルドレッドのTVインタビューを聞いて、ウィロビーは自分への宣戦布告だと勘違いした。

「もしかしたらアンジェラ殺しの犯人であることに気付いているのでは?」と不安に思ったんだね。

詳しくは前回をどうぞ。

ウィロビーにとって、特に「RAPED WHILE DYING」のメッセージが気にかかった。

なぜなら彼は末期癌で余命数ヶ月の体で、アンジェラをレイプしている最中に吐血してしまっていた。

そのことにミルドレッドが気付いたのでは…と不安になってしまったんだね。

でもウィロビーには、どうやってミルドレッドがその答えに至ったのかがわからない。

なぜなら重要な証拠はウィロビーがすべて揉み消しており、誰も気付かないはずだったから。

そこでウィロビーは、ミルドレッドがどこまで気付いているのかを探るために、彼女の家を訪ねた…

あのシーンは、そうゆう状況やったんか。

だからあの時のウィロビーは芝居じみていたんだ。

さすがは名優ウディ・ハレルソン、やましさを隠している様子を巧く演じている。

いつもと違う口調で口早に弁明するウィロビーをミルドレッドは疑いの目で見てるのに…

ああいうのは何か嘘をついてる証拠なんだよ!

なんで気付かないんだ!

確かにミルドレッドはウィロビーの弁明を冷ややかな態度で聞いていたね。

ウィロビーはこんなことを言った。

「あらゆる手は尽くしました。だけど遺体に残された犯人のDNAは、逮捕者の誰とも一致しなかった。アメリカ全土の犯罪者のDNAデータベースと照合しても、一致する者はいなかったんです…」

そりゃそうや。犯罪歴のある奴と一致するわけがない。

誰からも尊敬される警察署長様のDNAやさかいな。

そしてこう続ける。

「彼女が家を出てから発見されるまで、目撃者はひとりもいません。これ以上どんな手を尽くせと?」

そこでミルドレッドは口をはさんだ。

「町の全ての男の血液を採取すればいい。8歳以上の全ての男の血を」

ああ!血液!

惜しいとこ突いてる…

ウィロビーは、一瞬、言葉に詰まる。

だけど反論し、ミルドレッドとのやり取りが続く…

ウィ「それは人権的に問題が…。それに犯人は町の人間ではない可能性も…」

ミ「じゃあ国じゅうの男の血液を採取すればいい」

ウィ「すでに国外へ逃亡していたら?」

ミ「私ならDNAのデータベース作りを始める。これから生まれる全ての男の赤ちゃんから血液を採取して、そこからDNAを辿るのよ。悪人だって必ず近親者がいるはず。100%の証拠を立てて、そいつをぶち殺す」

ウィ「それも残念ながら…基本的人権の侵害になるでしょう…」

「血」に着目したところまではよかったのだがな。

しかしこの会話も笑わせてくれる。

何のパロディか気付いたか?

パロディ!?

もう忘れたの?

ウィロビーには…

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