ツルガキNotriousRBG1

全米映画興行収入ランキング(5/11~13編)

おまっとさんでした!

毎週月曜恒例のBOX OFFICE全米映画興行収入ランキング!

5月11日~13日のトップ10はこちら!


1)Avengers: Infinity War

$61.8M($547.8M)3週目 

2)Life of the Party

$18.5M($18.5M)1週目

3)Breaking In

$16.5M($16.5M)1週目

4)Overboard

$10.1M($29.6M)2週目

5)A Quiet Place

$6.4M($169.6M)6週目 

6)I Feel Pretty

$3.7M($43.9M)4週目 

7)Rampage

$3.4M($89.7M)5週目 

8)Tully

$2.2M($7.0M)2週目 

9)Black Panther

$1.9M($696.2M)13週目 

10)RBG

$1.2M($2.0M)2週目

 

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が三週連続の1位を達成だい!

スーパーヒーローもんは強いな。

2位は初登場『ライフ・オブ・ザ・パーティ』だ。

「母の日」に向けた「ママ大好き!」映画だね。

ハリウッドいちのラブラブ夫婦、メリッサ・マッカーシーとベン・ファルコーンが製作・脚本・監督・主演した映画だよ。

GQ《Melissa McCarthy and Ben Falcone: Comedy's Top Power Couple

わはは!

そういえばメリッサって、女だらけの『ゴースト・バスターズ』にも出てたよね!

今ノリノリのぽっちゃり系女優だ。

この映画も「ドジでイケてないお母さんが娘のために奮闘する」というベタな内容だけど、王道コメディを直球でやり切った潔さが清々しい作品だね。

ちょい待てや。お前らの目は節穴か?

なんか言うこと忘れてるやろ!

なに?

目ん玉くり抜くぞワレェ!

頭や、ア、タ、マ!

ああ、気付かなかった。母の日特別バージョンだね。

ワイの鶴仲間、大谷と「お揃い」やで!

さて、3位も初登場の『ブレイキング・イン』だぞ。

『The Birth of a Nation(バース・オブ・ネイション)』で好演を見せたガブリエル・ユニオンが主演、『V for Vendetta(V・フォー・ヴェンデッタ)』や『Ninja Assassin(ニンジャ・アサシン)』のジェームズ・マクティーグが監督を務めた作品だね。

さて4位には、前回紹介した『オーバーボード』がランクインだ。

5位以下も紹介済みの作品ばかりやな。

9位の『ブラックパンサー』は、国内7億ドル間近だね。

歴代1位『スターウォーズ/フォースの覚醒』と2位『アバター』には追い付かないだろうけど、たいしたもんだ。

そのうち歴代トップ10が全部「スターウォーズ」と「マーベル映画」になるんとちゃうか?

かもね。

すでにトップ15のうち「8つ」がそうなっている。

このペースで行くと5年後あたりには実現するかもしれない…

ライバルのDCを擁するWBは?

空気読めや。そうゆうこと聞いたらアカン。

おっと、10位に初登場作品が入ってるね。

ドキュメンタリー映画『RBG』だ。

赤青緑?順番ちがくね?

色のことじゃないよ。

アメリカで「RBG」と言ったら、最高裁判事の「Ruth Bader Ginsburg(ルース・ギンズバーグ)」のことを指すんだ。

彼女の愛称が「RBG」なんだよね。

なんだかスゴイおばあちゃんだな!

RBGは9人いる最高裁判事のひとりで、現在、在任25年目というアメリカ司法界の重鎮だ。

御年85歳。まさに司法界の至宝だね。

Ruth Bader Ginsburg(1933−)

どひゃ~!やっぱりスゴイ!

リアル・ジャスティスリーグのワンダーウーマンだ!

日本では法律家の地位というか国民の意識が低くて、最高裁判事とか誰も関心を持たないし、法務大臣もオマケみたいな存在だよね。

だけど、アメリカは法によって作られる法治国家なんで、法律家が非常に重んじられるんだ。

まさに国民の重大事をジャッジし、これかの道筋を作っていく存在なんだよね。

だから最高裁判事の知名度も桁違いに高い。こうして映画が作られるくらいに。

特にRBGはポップアイコンとして、多くの歌やアートにも登場するんだ。RBGって愛称は歌詞にも乗せ易いし、彼女の人生はドラマとリスペクトと愛嬌に満ちていて、いろんなシーンで取り上げられる。

Ruth Bader Ginsburg Song(Notorious RBG)

ノートリアス(悪名高き)RBG?

どっかで聞いたことあるな。

伝説のラッパー「Notorious B.I.G.」とかけているんだよ。

RBGの本名「ルース・ベイダー」って、かなり悪そうな名前でしょ?

ああ、あの「ノートリアスBIG」か!

なるほど確かに「ルース・ベイダー」は悪名だ!

あの重苦しいテーマ曲が聞こえて来そう(笑)

面白いよね、アメリカって。

ちなみに現在9人いる最高裁判事だけど、ユダヤ教徒は彼女を含めて3人もいて、5人がローマ・カトリックなんだよね。

アメリカ人の多数派であるプロテスタントが、たった1人しかいないんだ。

へ~!それもちょっと面白い。

このへんも昨今のWASPの右傾化に繋がってると思うんだ。彼らにとっては「俺たちの国を取り戻せ」って感じになるんだろうね。

だからトランプ大統領は、就任直後に保守の「プロテスタントの白人男性」ニール・ゴーサッチを新判事に任命した。

次の機会も同じようにいくだろうね。

いろんな「せめぎ合い」があるんだな。

さて、話題がちょっと重くなったんで、最期はユーモラスな映像で締め括るとしようか。

人気女優ケイト・マッキノンが『サタデー・ナイト・ライブ』で演じてる「ジャスティス・RBG」の爆笑コントでお別れだ。

ちなみに途中でオレンジジュースの粉末が出て来るのは、ユダヤ人ジョークの鉄板ネタだよ。ドラマや歌なんかでも不自然なタイミングで「ジュース」が出て来たら、まずユダヤ人(Jew)のことだと思っていい。

Justice Ruth Bader Ginsburg (Kate McKinnon) in SNL

人気番組でこんなコントやるんだから、アメリカって懐が深いな…

イギリスでも王室パロディは鉄板ネタだし…

日本は東アジアの儒教の国だからね。

目上の人を茶化したりしちゃいけないんだ。常に敬って立てなきゃいけない。

文化の違いって、やっぱり大きいね。

それでは皆さん、また来週のこの時間にお会いしましょう。

僕は引き続きコーエン兄弟『バートン・フィンク』の徹底解説に取り掛かります。

ごきげんよう。さようなら。



『RBG』

製作・監督:ベッツィー・ウェスト、ジュリー・コーエン
編集:カーラ・グティエレス
音楽:ミリアム・カトラー
撮影:クラウディア・ラッシュク
出演:ルース・ベイダー・ギンズバーグ、ニナ・トテンバーグ、グロリア・スタイネムほか


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?