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【インドネシア】断食明けて新しい一年が始まる

「これまでのわたしの罪を赦してくださいね。」

2024年4月10日。イスラム教徒の人々は1ヶ月の断食期間を終え、イスラム教の暦で新年を迎えました。この言葉は、新年の挨拶の時に互いに掛け合う言葉だそうです。

2023年春に家族でインドネシアに赴任しました。
その時はちょうど、この新年お祝い中でした。子どもたちは赴任初日のホテルでお祝いのアイスをいっぱいもらって大喜び。
ということは、私たちのインドネシア生活もイスラム教の暦でちょうど一年か。あぁ、なんだか感慨深い。

あの日、空港からホテルに向かう車の中からみた街の景色全てが物珍しかったこと。道路に走るバイクの多さにびっくりしたこと。翌朝ホテルからみた朝日のこと。一年経っても意外と覚えているもんだなぁ。と思います。

ムスリムは心も身体もキレイにして新年を迎える

イスラム教徒の人々のことをムスリムと呼びます。ムスリムの人たちは、年に一回1ヶ月ほど断食をするそうです。
断食は太陽が出ている間に食べ物も飲み物も控える。朝は日の出前の4時台に食事をし、夜は日没後18時過ぎに食事をするらしいのです。

断食では、フィジカル面を整えるだけでなく、メンタル面でも怒らないようにしたり、人にいつも以上に優しくしたり、善いことをするようにつとめる期間なのだとか。
要するに、心も身体もキレイにして、新年を迎えよう!と言うことなのかなと、私は個人的に理解したのでした。

成功も失敗も神から与えられたもの

日本のとある本屋でこの本を見つけました。インドネシアの生活と切っても切り離せないイスラムの考え方について、何か知れるかもしれない!とこの本を手に取ってみました。

『イスラムが効く』(2019年発刊/ミシマ社)

読み進めていく中で、実体験とつながったのはこの部分。

うつ病そのものは誰だってなるものだし、ムスリムだってなりますけど、ただその前の「深刻なストレス」というものをかわす術を持っているのではないかと思うんですよね。イスラームは、ものごとの責任結果が自分に帰ってこないようにできているので。

第5章 イスラムが「心の病」に効く、P88

以前、インドネシア語の先生も同じようなことをおっしゃっていました。「イスラムでは、成功して良い暮らしができていることも神からいただいたもの。逆に、失敗して貧しい暮らしをしていても神から与えられたもの。と考えます」と。そういう意味で、良くも悪くも自分を必要以上に責めたり奢ったりしないのがでストレスが少なく見えるのかもしれない。ということでした。

責任を背負って努力を重ねて成果を上げて、、、とっても素晴らしくてかっこいいけれど。自分だけの責任になるとやっぱりどこかしんどい。
ついつい自分で背負ってしまう真面目な方こそ、イスラムの考え方を味方につけて過ごせると良いのかもしれませんね。

さて、インドネシアでは、こうやって新しい一年が幕を開けました。
私もムスリムの方々のように「これまでの罪を赦しあって」心機一転、インドネシアでの2年目の日々を進んでいこうと思います。

2024年3月。さとゆみゼミ4期の仲間と共に始めた#note1000日チャレンジ
16投稿目。今日も最後まで読んでくださってありがとうございました!