ん? ビットコイン価格100万円回復?

一時40万円程度まで落ち込んでいたビットコイン(BTC)が100万円を回復したそうだ。↓ (それでも2018年末の高値の半分ではあるが)背景について、ちょっと独自の視点から考察を加えてみる。

弊著、「お金のマニュアル」でも触れたが(其の24~26ご参照)、仮想通貨は国の信用度の低い所、つまり高金利を謳っているマイナー通貨の動向の影響を受けやすい。金融危機時などに資金の逃避先として選ばれ易いからだ。

そこで昨今の日本人による高金利通貨建預金や債券への投資、あるいは外貨建て保険の影響が考えられる。外貨建て保険については6月3日にも投稿したが、日本では銀行の窓口販売を中心に2018年には3.6兆円もの契約があり、最近になって苦情が殺到しているという。円高による損失が原因だろう。

「円高」、といっても昨今ではドル円を見るだけではその本当の姿は分からなくなっている。特に安倍政権になってからは、日本は米国と同一視される傾向があり、現象としてはドル高円高、あるいはドル安円安が同時におきる。だから、円の価値はドル以外の通貨とのペアで見る必要がある。

高金利通貨の代表格が豪ドルであり、外貨建保険の主力の一つとなっていると考えられる。また、エキゾチック通貨としてトルコリラや南アフリカランドなどが良く話題に上るので、それぞれの対円チャートを載せてみよう。↓

まあ、見事にみんな「円高」である。この辺の通貨に投資していた人達はさぞ苦しい思いをされていることでしょう。

何を言いたいのかというと、特にこのトルコリラや南アフリカランドなどのマイナー通貨安はBTCを初めとする仮想通貨の上昇を招きやすいと言う事。BTCの投資額では日本は「母国」でもあり、米国に次いで2番目だそうだから、なかなかのインパクトであることは間違いない。

「お金のマニュアル」の中でも繰り返し書いてきたが、マーケットや相場という物は誰かの損が誰かの得、いわゆるZero Sum Gameが基本構造であり、今回は高金利通貨に投資した日本人の損失をBTCバイヤーが頂いている構図といえそうだ。

ということは、日本人の外貨投資の損切りが終わるまでこの傾向は続く可能性が高く、BTCの売り時は「対高金利通貨の円高」が終わるとき=チャートが底を打って反転する時になるであろう。

昔「野生の王国」という番組があったが、お金の世界は基本あれと同じ。人によって対処方は違うだろうが、戦うも良し、食料を確保して隠れるとか、ジャングルを出てしまうとか、それぞれ対処しましょうね。

年金といい、世の中罠だらけ。穴に落ちないよう気をつけて進みましょう。

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