世界一可愛い朝の起こし方
日曜の朝、私はなかなかベッドから起き上がれない。急ぐ用事が無いのなら、気が済むまで寝ていたい。子どもたちも大きくなったので、結構粘れてしまう。6時、7時、8時…目は覚めるが、そのまま夢の世界に逆戻り。
そうすると、おなかがすいた!と息子が起こしにやってくる。
家の中の短い距離でも全力ダッシュする4歳児なので、本当は足音でとっくに気づいているけれど、目を瞑ったままじっと耐える。来る来る、来るぞ。
息子は私の隣にごろんと横になり、ぎゅうっと顔を近づけて言う。
「はい、かわいいこがきました。目をあけてください。」
目を開けると、にやにやと笑う顔が1cmの距離まで近づいている。
「ああ~ほんとだ。可愛い子来たぁ」そう言いながら抱きしめて、どこにも行けないように羽交い絞めするけれど、ギャハハと笑ってどこかへ行ってしまう。そのぬくもりが恋しくて、私はベッドから起き上がる。
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