タイピングはゲームよりゲームだ
娘にタイピングを教えてみた。
小学校3年生の娘は、パソコンとは無縁の生活をしている。私も主人も、子どもが寝るまでは起動すらしないし、YouTubeを見るにもGoogleホームに喋りかけるだけ。
2020年からプログラミング教育!!という触れ込みが気になってはいたが、息子にパソコンを破壊されるリスクと比べたら、まだ先でいいかな…という感じだった。
ところが、娘がぽつりと言った言葉が、強烈に心に刺さってしまった。
「わたし!パソコンで新聞つくりたい!」
え、なんで?と聞く前に「遺伝子~!!」と叫んでしまった。
私も小3のころ、なぜかせっせと学級新聞を作っていたのだ。新聞係とかではなくて、突然作りたくなって、秘密結社のようにチームを組んで、誰かの家で考えて、手書きの新聞をわら半紙で印刷して配っていた。あの使命感と自発性はどこからやってきたのだろう。(そしてどこへ行ってしまったのだろう)
だから、娘から「新聞を作りたい」なんて言われたら問答無用で作らせてあげたい。はい、わかる~!としか言えない。
パソコンで作りたいというのが今風だが、テレビか何かで見たのだと思う。(学校で習っていたら恥ずかしい、遺伝子ではなく授業のプログラムかもしれない)
ま、とにかく良いタイミングだと思い、タイピングサイトを検索して、試しにやってみることにした。
ただ、そもそもローマ字もまだ習っていないので、まずローマ字をざっと教える。それで私は満足して(疲弊して)しまった。
タイピングは
・手を置くポジション
・なるべく画面のキーボードを見ながら手探りで打つこと
を教えただけ。
あとは破壊王・息子と少し離れて本を読みながら、ひとまず今日はJとFの場所でも覚えたら天才~!と放っておいた。
しかし娘はものすごく楽しそうに、真剣に、休みなくタイピング問題にチャレンジしている。見に行ったら、ミスタイプもほとんどしていなかった。未だフリック入力に馴染めない36歳としては、8歳の吸収力に感動するばかり。
そういえば私も初めてパソコンに触れたころ、ガンマンみたいな早打ちソフトで、バキューンバキューン!と打つのが異様に楽しかった気がする。
練習の最後は、きらきらとした目で、googleの検索バーに「すみっこ」とか「アラジン」とゆっくり打ち込み、検索結果を見て興奮していた。パソコンでインターネットの中に初めて入る人の顔を、真横から見てしまった。
ゲームをしている時よりも、良い顔。タイピングすごい。世界が広がっている人の顔だ。
タイピングゲームをするだけで、こんな顔が見れるとは思っていなかった。
もちろん、まだまだまだまだまだまだまだ…時間はかかりそう。私と息子の忍耐が持つかどうか、怪しいところ。でもぜひ、気長に楽しく応援したい。
ラスボスの新聞完成は、いつの日か。
完成したら、わら半紙に印刷して、リビングに色画用紙で掲示コーナーを作ろうと思っている。
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