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『THE TEAM』×『エンジニアリング組織論への招待』コラボイベントレポート

「THE TEAM」著者の麻野耕司さんと「エンジニアリング組織論への招待」の広木大地さんによるコラボイベントに参加してきました。

非常に人気のイベントであり、確実に参加したかったので先着で参加できるブログ枠で申し込みました。

ということで気合を入れた人力「ロ◯ミーtech」やっていきたいと思います。

登壇者

モデレーター: 株式会社レクター代表取締役「松岡 剛志」さん

パネラー1: THE TEAM 著者「麻野 耕司」さん

パネラー2: エンジニアリング組織論への招待 著者「広木 大地」さん

オープニング

松岡「しれっと現れました。今日もよろしくおねがいします!」

麻野「普通もっと紹介とかあって登壇とかしますよねw」

松岡「はははは、大体そのパターンなんですけどまあ、新しい変化に対応してください、はい、では今日はよろしくおねがいしまーす。

今日は『THE TEAM』と『エンジニアリング組織論への招待』という2つの本のコラボイベントということで、それぞれ実は結構近しいことを言ってることとかもいっぱいあるので、その辺ちょっと絡めて色々とお話していきたいなーと思っています。

両側にWi-Fiとか、あとTwitterのハッシュタグとかもアピールして、そうですね右と左に、さっき僕見たら #エンジニアリング組織論への招待 っていうのは無かったんですが、増えてますね。多分広木さんが書いたんだと思います」

広木「いやもっと字上手いんですよ僕」

松岡「ははは笑、なるほど、すいません、そうですか。本日のお品書きですね、大体こんな感じで、『司会挨拶』いまこれですね。で、『登壇者紹介』、僕がこれからします。それで『パネルディスカッション』と『質疑応答』を55分取っています。大体パネルを45分くらいさせて頂いて、質疑5分10分できたらいいなと思います。

結構喋りが大変得意な二人でございますから、質問したら大体答えますから」

麻野「そんな振りあります??笑」

松岡「ははは、それで休憩してからの懇親会ということで宜しくお願いします」

登壇者紹介

松岡「じゃあ、登壇者紹介ですね。紹介、自分でして下さい。麻野さん良ければ一分くらいお願いします」

麻野「はい、リンクアンドモチベーションの麻野と申します。リンクアンドモチベーションは創業以来、組織変革のコンサルティングをやってきたんですけれども、2016年からテクノロジーを使ったビジネスをスタートさせまして、第一弾として『モチベーションクラウド』というのを立ち上げました。組織改善のクラウドサービスになっております。

そちらが非常に急成長して、HRテックはもちろんですけど、HRテックという範疇にとどまらず、クラウドサービス、SaaSの中でも日本トップクラスの存在感を出してこれたんじゃないかなーという風に思っております。

で、今モチベーションクラウド以外にも色んなテクノロジーを使ったプロダクトを開発していまして、7月にも2つくらいクラウドシリーズをリリースするということで、リンクアンドモチベーション全体をテクノロジーの会社にしていくということをミッションに取り組んでおります。

あとは、最近「THE TEAM」という本を4月3日に出版いたしました。今日はその話を紹介出来ればと思います。宜しくお願いしまーす。」

松岡「宜しくお願いします。広木さんもちょっと、軽く自己紹介を」

広木「はい、広木です。宜しくお願いします。そうですね、なんていったらいいんでしょうね、自己紹介」

麻野「そんな難しい振りじゃないからw」

広木「はい、えー『エンジニアリング組織論への招待』って本を書いたんですけど、読みましたよって人っていらっしゃいますか?」

(会場ほぼ全員挙手)

麻野「凄くない?」

広木「凄い。。。あの、5冊以上人に売ったよって人います?」

麻野「何それwそんな人いるの?」

広木「えー、少ないですねちょっと。」

松岡「え?いた?」

麻野「ははははは」

広木「はい、今回色々その、こういった本を読んで頂いた方にさらに色んな組織について考える機会みたいなのを増やしたいなって思ってて、『THE TEAM』も組織についての本で、このあたりがね僕としてはメインテーマとして活動してきて、もっと深めたいなと思って活動してます。宜しくお願いします」

松岡「はい、宜しくお願いします。モデレーターとして松岡が勤めさせていただきます。レクターという技術経営とか技術組織に対してのコンサルティングをしている会社を営んでおります」

パネルディスカッション

松岡「えー、そうですねまず、『THE TEAM』読んだ人」

(会場挙手)

麻野「嬉しい、ありがとうございます」

松岡「ありがとうございます。7割8割くらいですね。素晴らしいですね。はい、『THE TEAM』でA, B, C, D, Eという5つの法則がありました。せっかくなんでこれをベースに今回パネルをやっていきたいと思います。で、まあ全部やりたいところなんでございますが、時間の都合が残念ながらありまして、AとBとDを今回やろうかなと。

AimBoardingDiscussion、これをB -> A -> Dの順番でやりたいなと思っております。

最初にちょっとその『Boardingの法則』ということで、ちゃんと皆さん読んでちゃんと理解されたと思うんですが、正直僕は若干自信がないです。昨日のお昼ご飯も思い出せない、そんな人間でございます。」

麻野「何の話ですかw」

松岡「ははは、ちょっと良かったら麻野さん説明をお願いしていいですか?」

麻野「はい、A, B, C, D, Eの5つの法則があるんですけど、この『THE TEAM』ですねまずそもそも大きなコンセプトはですね、『チームや組織には絶対解があるのではなく、最適解があるのだ』っていうのが言いたい。

というのがまず大きな大きなコンセプトです。なのでこのタイトルに『THE TEAM』ってあるじゃないですか、この『THE』っていうのが大事で『THE』っていうのは特定する言葉で、『その』っていう(意味がある)。

だから一人一人が『自分たちにあったチームづくりをしなさいよ』っていうのが言いたいことです。

で、世の中僕たちも組織・人事コンサルティングをしてますけど、コンサルティング会社であっても色んな事業会社であっても『このやり方をすれば上手くいきますよ』っていう主張をする人が多いと。

でも、それが組織やチームが上手くいかない原因になってることもある。僕はITやインターネットの会社のコンサルティングをすることが多かったんですけど、例えばメルカリが組織上手くいっているからといって、その同じやり方を自分の会社に当てはめてもうまくいかないことが多いんです。でも、それがちゃんと紐解かれていないってことなんで、この『THE TEAM』の中ではそれを紐解きたいっていうのが大きなコンセプトとしてあります。」

Boardingの法則

麻野「で、この『Boardingの法則』っていうのは、要は『人員選定』について書いた章です。チームにどんなメンバーを集めたらいいのか、どんなメンバーを採用して、どんなメンバーが退職していく、そういう『どういうチームがいいのか』を論じている章ですね。

ここで大事なのが4つのタイプにチームを分けています。前に出てますが『柔道団体戦型』『サッカー型』『駅伝型』『野球型』という風に分けています。もちろんチームっていうのは複雑なものなので、こんなにキレイに分けきれない部分もあるんですが、チームの理解を助けるフレームワークになっているんじゃないかと思います。これ、どういう風に分けていくのかっていうのをご紹介したいと思いますが。

まずですね、『環境の変化度合い』を縦軸に取っています。横軸が『人材の連携度合い』。これですね『環境の変化度合い』っていうのはですね、スポーツで言うと『敵チームの動きがどれくらい自チームの動きに影響を受けるか(与えるか)』ってことですね。

敵チームと体が接触するようなスポーツっていうのは、敵チームの動きに自チームの動きが影響を非常に受けやすい。逆に敵チームと体が接触しないようなスポーツっていうのは、敵チームの動きが自チームの動きにあまり影響を与えないっていう風に分けられます。

それが上と下で分かれていて、サッカーとか柔道の団体戦っていうのは、敵と体がぶつかるじゃないですか。敵の動きに合わせて自分が動くというのがものすごく大事なスポーツです。

一方で下の駅伝とか野球っていうのは殆ど体が触れないです敵と。だから敵の動きってあんまり気にしなくていいんですよ。だから駅伝なんてもう完全に自分との戦いってのがあるんですね。

なのでこれで2つ分けています。で、次の軸が『人材の連携』は横軸ですね。

これは、『同じ時間に、同じフィールドに味方と一緒に出るスポーツ』は連携度合いが高いっていう風に言えます。でも『同じフィールドに味方と一緒に出ない』っていう場合は連携度合いが少ない

例えば、柔道の団体戦とか駅伝って、同じ時間にプレーしないんですよね。だから連携あんまいらないんです。駅伝だってタスキ渡す時だけじゃないですか。柔道の団体戦なんて殆ど連携ないですね。

一方で、右側のサッカーとか野球って同じ時間にフィールドに出てるんで、どう連携するか、って凄く大事なんですね。サッカーでいうとMFとFWがいつどう動いて、お互いにパスを交換するか、シュートをするかって凄い大事。

そうすると、こんな4つの形に分けられるということで、環境の変化度が大きくて、人材の連携度合いが少ないのが『柔道団体戦型』

これ例えば、必ずしも分けられないんですけど、イメージ湧きやすくすると、生命保険の営業とか、柔道団体戦型に近いです。一人ずつ出ていく、でも顧客の動きに影響を受けやすい。

で、環境の影響度合いが小さくて、人材の連携度合いが小さいのは『駅伝型』

メーカーの工場の生産チームなんかは、一人の人が組み立てて、また次の人が組み立ててという形で、連携がそんなに無い。そして顧客の影響を受けることがほとんど無い。ということでここに分類される。

で、右上が環境の影響度合いも大きくて、人材の影響度合いも大きい『サッカー型』。これスマートフォンアプリなんかは常にマーケットの動きに影響受けながら、中で皆が一個のものを作るってのをやってたりする。

で、右下が人材の連携度合いが大きくて、環境の影響度合いが小さい。これが『野球型』。飲食業・店舗スタッフなんかはこれに当たるんじゃないかと。顧客の動きに影響を受けるんだけど、割とホールとキッチンしっかり分業されてる、という形ですね。

で、これを分けることによってどういう風にメンバー選びをしたらいいかとか、どういう風にルール作りをしたらいいか、ってのが書かれてる。というのがこの本の、自分で言うのもアレなんですが画期的なところというか、あまり今までの組織論の本の中では述べられてこなかったと、いう部分なんです。メンバー選び一つとってもですね、これによって色んな方針が立てれます。ちょっと次のページいって頂いて

環境の変化度合いが大きいチームっていうのは、どっちかっていうと流動的なチームにした方が良い。つまりメンバーが入れ替わったりするのもいいよ、ということですね。例えばサッカーなんかが、今環境の変化度合い、敵チームに影響受けやすいってありましたけど、サッカーってワールドカップ予選なんかでも日本代表でも、予選のメンバーと本戦のメンバーってガラッと変わったりするじゃないですか。予選のメンバーってやっぱ敵が守るんで、攻めるメンバーが要るんですね。でも本戦って敵が攻めてくるんで、守るメンバーが要る。そうすると入れ替えたりしないといけない。

なんで、環境の変化に合わせて入れ替えた方がいい。これはどっちかと言うと入り口で凄いハードル、採用としてもの凄くハードル高くするんじゃなくて、ある程度色んな人を入れて、合う人が残って合わない人が抜けていくというようなチームにしていった方がいいよっていうのがこの分類で分かる。

一方で、もう一枚めくってもらって。はい、環境の変化度合いが小さいチームは固定的なチームでやった方がいいと、野球なんか分かりやすいんですけど、サッカーほど敵チームの影響受けないんですよ。なので、巨人、プロ野球で巨人がV9、9年連続日本一達成した時なんかは、一番最初に優勝した年と、9年目に優勝した年のメンバー4人しか入れ替わって無いんですね。なんで同じようなメンバーで戦った方がいい、というようなことが分かったりすると。

結構世の中あるのが、『人が辞める、チームから去るのは凄くよくないことだ』という固定観念があったりするんですけど、必ずしもそうでは無いよと。もしもこういう(野球型のような)チームを作らないといけないのであれば人が辞めちゃうのは非常に良くないことです。でもさっきみたいな流動的なチームを作るのであれば、人が辞めるのも適切に循環していくのであれば別にいい、というようなことが分析できる。

もう1ページだけ説明します。さっきの人材の連携度合いを分けることによって、チームの中にどれくらい多様性が必要なのかっていうのも分かったりする。人材の連携度合いが、一個のチームの中で大きい場合は多様性が結構あった方が良いです。サッカーはこれ見て頂ければ分かると思うんですけど、あのー、メッシが11人いても勝てないんですよ、チャンピオンズリーグで。だってあの、メッシ、キーパーとかできないですもん、あんま走んないですしそもそもメッシ。サッカーって色んなタイプがいた方が良いんですよ。あれ皆で一個のボールを回して勝とうとしてるんで。

でも、駅伝。駅伝て、例えば駅伝の2区になんか時々いるじゃないですか『山の神』みたいな。あれが11人いたら勝ちますから絶対。多様性要らないんですよ。っていうようなことが言えるんで、人材の連携度合いが小さくて業務が一人で完結していって、その足し算で成果が生まれるようなチームっていうのは、多様性があまり要らずに均質性が高い方が良い

でも意外と世の中、なんか『多様性っていっぱいあった方がいいよね』みたいな価値観があったりするんだけれども、必ずしもそうでは無いよと。この前も、ある会社の営業マネージャーの人に『なんかうちの会社の営業って多様性が無いと思うんですよね。もっと多様性があった方が良いと思うんですよ』って言われた時に、『なんで多様性が必要なんですか?同じような売れる営業マンが10人いたほうが成果出るんじゃないですか?だってその営業マン同士仕事分担したり出来ないですよね。だったらバランスよく全部の仕事をやれるような同じメンバーがいた方がいいじゃないですか』って言ったらハッとなるんですが。

まあそんな感じで考える必要があるのかな、っていう風にしてこのBの法則っていうのは、人材にどれくらいの多様性が必要なのか、であったりとか、人材にどれくらい流動性が必要なのかっていうことを説いているような法則でございます。ちょっと長かったですね。」

松岡「結構誰をバスに乗せるかっていう議論は色んなところでされると思うんですけど、その、ほんとにじゃあ乗せて降りてってとこまで含めて軸出しもして議論してる本ってのは凄くレアだなって思っていて、やっぱり凄く勉強になりますよね。

ちなみにちょっと僕の個人的な興味関心なんですけど、あ、皆さんに問いたいんですけども、スマートフォンアプリの開発チーム、もしくはスマートフォンアプリ作ってらっしゃる方ってどれくらいいらっしゃいますか?聴衆の方がどのセグメンテーションに所属してるかってのを一応知った上でこの後議論した方が面白いなと思って。

飲食店の店舗・スタッフチームっぽいなって、このエリア(野球型)に属するなー、って方どれくらいいますか?

なるほど、そうなんだ。

生命保険の営業チーム、柔道団体戦型だな。そこに今所属しているなって方。

なるほど。

メーカーの工場、生産チーム、駅伝型だなって方。

あ、なるほど。」

広木「ちゃんといらっしゃるんですね」

松岡「いらっしゃるんですね。やっぱりサッカー型が一番多い印象でしたね。」

広木「あの、これってその、自分たちが、今麻野さんの話をして、自分たちがどこにいるのかな、とか、自分たちの事業がどこにあるのかな、とかっていうのがぱっとピンと来るって、結構センスだなと思うんですよ。」

松岡「うん、うん、なるほど」

広木「もうひとつその、最初に相手が、相手チームがいるって話をされたじゃないですか?で、多分この本の一番の難解ポイントというか、この後解釈する時にポイントとなるのは、そもそも敵チームって見えてますか、とか、そもそも自分が変化の必要なビジネスモデルの中にいるんですか、とか、自分が果たしてどんな価値観の中にいると思うのかっていうことと、それに適したモデルがあるっていう、ここを見つけていくポイントが意外と難解なポイントになって、なので僕はこのBの話からしたいな、って結構思ったんですよね。

なんか、麻野さんの中でこの4象限に自分、全部所属したことない人が多いと思うんですよ。で、比較的麻野さんもそうだし、僕にしても色んな会社さん見させてもらったり、色んなビジネスモデル見ていくと、あ、こういうパターンだな、ああいうパターンだなってちょっとずつ見えてくると思うんですけど、一つの会社や一つの事業モデルに関わってたりする中で自分がどこに適しているんだろうとか、どういうモデルの中のビジネスに所属してるのかっていうリトマス試験紙みたいなのでいいのあったりします?」

麻野「自分を判断する」

広木「はい」

麻野「これ、これでお願いします。僕の限界までわかりやすくしたのがこの図なんです。

いや、確かにそこが難しかったんです。僕がいつもコンサルティングする時に、『事業と組織がリンクしているってことが大事なんです。絶対に勝てる組織戦略なんて無いんです』と。

だから例えば、ZozoのファッションのEコマースを成功させるためには、ああいう割とトップダウンのオペレーティブな文化だし、でもDeNAみたいに色んなコングロマリットでどんどん事業立ち上げていくっていういのであれば、ある程度フラットでロジカルな文化だし。で、それを合わせるのが大事なんですよっていうことまでは皆、経営者も賛成する。でも経営者もそこから先、じゃあ自分の事業に合った組織ってどうなのかっていうのを考えるとものすごく苦労するんですよね。で、それをどうにかして一般の人にもわかるように説明できないかっていう結晶がこれです。なんでこれ以上はちょっともう僕の能力を超えてます。何かいいの無いですか?逆に」

広木「なるほど。僕は、『自分が所属してるところが、何であるかって認識がずれそうだ』ってこと自体を重視した方が良いと思ってて。次、一個だけ用意させてもらったんですけど、このあたりですね

エンジニアの文化でいうと、サッカー型ってフィーチャーチームって呼ばれてるところで」

麻野「フィーチャーチームってなんすか」

広木「一つの機能とか一つのサービスを自分達のチームだけで作れる状態になってるっていう。」

麻野「はいはいはいはい。まさにね。」

広木「コンポーネントチームってのが対角線上にあって、それはウォーターフォール的なという言い方をすればそうですけど、各工程ごとにそれぞれ別のコミュニケーションしながら作っていくっていうタイプのチームですと。」

麻野「なるほど」

広木「この2つの対立っていうのがよく言われる話で、一方組織内には営業チームに多い柔道団体戦型みたいなチームの価値観を持った人と、バックオフィスには野球型のチームの価値観を持った人ってそこそこいるなって思ってて。実は自分がどの価値観にいるかって、自分のチームの中だけにいるとあんまりわかんないんだけど、外と接するとそもそも価値観違うのに、それぞれのルールを適用しようというところで、分断衝突が起きてるなーって」

麻野「なんかもう、凄いよこれ。天才だわ。広木さんは。いや僕の先生なんですよ。リンクアンドモチベーションでテクノロジーのチームを立ち上げていく上での先生が松岡さんと広木さんで僕教えてもらいながらやっていて。

僕の、あの、僕も実は結構詳しいんですよ。結構組織くわしいんですけど、結構ねやっぱ色々勉強なるんすよ広木さんと喋ってると。これめっちゃ分かりやすいね。

要はでもあれですよね。その、同じようにスマホアプリ作ってても右上と左下両方の作り方があるとかってことですよね?」

広木「そうですね。例えば、スマートフォンのアプリケーションでも、ほとんど時間がかかったからといって変化しないような領域に対して提供しているところというのは、比較的ライフサイクルの長いウォーターフォール的な作り方をしてるのが多いんですね。しかも結構作りきったら終わるっていうような。昔のPOSシステムとかいわゆるコンポーネントチーム的な作り方をしてたりします。

で、だからそれをもうちょっと変化の強い業界に、それとかいわゆる『攻めのIT』みたいに言われてる時に、サッカー型にしていかないと、相手チームが出てきちゃったんでどうしよう、ということでシフトしてることが多いんですね。

こういうのはよく言われてるんですけど。逆にエンジニアには結構馴染みのある話なんですけど、一方で営業的な価値観って中にも、例えば所謂インサイドセールスが強めのなんか、もうちょっとロジカルなとか、連携しながら作っていくタイプの営業チームと、個人主義、個人商店的な営業チームってあるじゃないですか、でここでも意外と文化衝突が起きてる。」

麻野「うーん、なるほどねえ」

広木「で、なんかそうすると今までいた場所っていうのを実は皆さんあんまり自覚してなくて、そうじゃない人と出くわした時に『なんでわかってくれないんだろ、この話』ってなるんじゃないのかなっていうのが、結構僕は感じることが多くて。

で、多分バイトとかで、それこそホールスタッフやってたことがありますとか、営業チームやってましたって人がエンジニアで入ったりすると、営業さんとのコミュニケーションが出来るとか、って結構あったりするじゃないですか」

麻野「うん」

広木「で、バックオフィス的な変化の度合いはあれなんだけど(少ないんだけど)、色々連携しなきゃっていうところにいる人っていうのは、キャラクター的なところはいいんだけど、チャレンジングなことしようとすると急に能力落ちちゃったりとか、何か上手くいかなかったりするとか、そういうルールが多くて変化嫌っちゃう人が出てきた時にどんな伝え方していくんだっけとか、そういう境界面を皆さんが意識した時に、じゃあちょっと認識揃えませんかみたいな話をしていく為の本なのかなっていうのが」

麻野「そういう本!うん、そういう本ってことにしていきたい。なるほどね。それメチャクチャ面白いすね。いや、僕もね今これ見て、自分もモチベーションクラウド立ち上げてから3年くらいの中の色んな成功とか失敗とかありましたけど、反省とか今これ広木さんの話聞きながら振り返れました。

僕やっぱりあの左上の文化だったんですよね、リンクアンドモチベーションってかなり。だからコンサルティングチームもそんなに人数いないんで、メインのコンサルタントがいて、サポートのアソシエイトがいてみたいな、基本的には一人で成果を完結していくって感じなんですよ。

そんな文化で育ってたんで、その僕がいま右側みたいなエンジニアチームをマネジメントすると、やっぱ僕ルールとして作りたくなるのってまず、目標を数値で設定したくなるんですよ、あと個人に目標を落とし込みたいってなるんですよ。でもそれ結構なんか『やめろ』みたいに言われたじゃないですか途中で」

広木「いや、そんな言い方してないですよw」

麻野「いや〜、結構そんな言い方するんですよ。ていうかもっとイヤラシイ言い方するんすよ。『なんか頭わるいすねー』みたいな言い方するんすよこの人w」

広木「そう聞こえてるってことですよね。難しい話ですよねー。認識を揃えていきたいw」

麻野「いや、でもねそれもこういう話っすよね。エンジニアの仕事とかもう分けらんねーよっていう話なんで、そこある程度曖昧にしてチームとしての目標大事にしていかないと駄目だっていうこととかが、この図を最初から理解してればいけますね」

広木「なんか今、天才的な流れで『Aim』の方に向かおうとしてます?」

麻野「ははははw、いやいやいやw」

松岡「ちょっとだけ補足すると、麻野さんは取締役とかでやられてるのと同時にモチベーションクラウドのプロダクトオーナー、初期のプロダクトオーナーを一年、二年ずっとやられていたので、実際にチケット切るとか、『こういう方向に進むんやで』っていうのもやられていた中での恐らく気付きの話ですよね」

麻野「たしかにね。でもこういうの理解するの大事ですよね。結構企業で人事制度とか作っても皆不満があったりするんすよ。じゃあなんでかっていうと、スタートアップとかベンチャーって皆中途なんで、前の会社のやり方って一定頭にあるんすよ。なので前の会社のやり方がいい、っていうのがあったりするんですよ、慣れてたりすると。なのでどんな制度が来ても前の会社とは違うんで全員が不満を持つみたいな。で、そっから離れられないっていうことがあって、本当は皆が今までのチームのあり方は一つのパターンに過ぎないってことを認識して、新しいチームに行くたびに、『ここに最適なものはなんなんだろうか』っていうのを考える癖を持つだけで、ちょっと相対化して見せますよね。

今僕が言ったように、左上のチームで成功してきたから、右上みたいなチーム見ると『だめだ、このチーム』ってなっちゃうみたいな、自分を客観的に見るっていうことを皆がするだけで、だいぶ変な衝突はなくなったりするかもしれないですね」

広木「そうですねやっぱ、自分の常識を疑っておく、っていうのが結構この『THE TEAM』の中でも重要なポイントかなって思っていて。エンジニアの人はエンジニアの中でのカルチャーにおける正義っていうのが、常に全ての組織とか全てのビジネスモデルに適用できるんじゃないか、って錯覚しがちな部分がちょっとあって、全然そうじゃないことはたくさんあるな、って思ってます。

で、そのバリューチェーンのそれぞれに、それぞれ異なったチームが存在していて、それを見ていくと、その価値観のギャップっていうのがあることはもう仕方ないんですね。じゃあ、どうやってそことすり合わせて行きましょうっていう時に、皆さん(にとっての)常識なんで、(それぞれが持ってる)常識が異なっている時って、論理的な話し合いってなり辛いんですよ。

だから、ちょっとそれぞれ常識が違う文化の人が(新しくチームに)来た。そういう(自分達が持ってる常識の)話が通じるっていうモノカルチャーじゃないという前提で話しませんか、っていうタイプの事業が結構増えてんじゃないかな、と思っていて。なので、そういう時に話し合うきっかけに『THE TEAM』とかを皆で読んで、『自分どこにいた』とか『前職どういう価値観のところだった』とか『バイト経験の時どうだったとか』そういう話しをしてから、この本読んですり合わせていくと、意外と個々の項目は分かりやすいので、使い方としては、自分のオリジンがこの4象限のどこにあるの、みたいな、そういう風にするともう少し使い勝手がいいんじゃないか」

麻野「そうかもしれない」

松岡「いやー、あのですね。開始から30分。一個目の」

広木「ははははw」

麻野「でも、この2つはライトめにいけますよw」

松岡「はははw。じゃあライトめにAimの話お願いします」

Aimの法則

麻野「これは結構シンプルで、皆企業において『目標をどう達成するか』っていうことに関心がめちゃくちゃ強いと、でももっと大切なものがある。もちろん目標を達成することが大切なのだが、それ以上に大事なのは『目標を適切に設定すること』であるっていうのをこの『Aimの法則』では説いてます。

で、三種類の目標があると。『意義目標』『成果目標』『行動目標』というのがあるということですね。

例えば、この『THE TEAM』もチームで作っているんですけど、事例を載せて分かりやすく説明するってのは行動目標かもしれないし、10万部売るってのは成果目標かもしれないし、世の中に良いチームを増やすってのは意義目標かもしれない。まあそんな感じですね。

それぞれ、どれが良い悪いではなくて、メリット・デメリットがあって、『行動目標』ってのはアクションが分かりやすいと。一緒に本作ってるチームに『よし、色んなチームの事例を伝えるんだ』って言うと、まあとりあえずチームの事例を探すと。皆動きやすい。一方でブレークスルーが起きにくい。ブレークスルーってのは自分たちなりの工夫です。事例を探す以外にチームメンバーは何もしないでしょう。

でも、一方で『世の中に良いチームを増やすものを作りたいんだ』ってなると、一瞬皆何していいかわからない。アクションが分かりにくいんです。でも『じゃあこんなことしませんか?』っていう自分たちなりの工夫や提案が出てくる可能性はある。これはブレークスルーが起きやすい、ということです。

で、チームの状況に合わせて、どの目標をやっていくか、ってのが大事なんですが、今大きな人事のトレンドなんかで言うと、昔の日本は人事評価全部が行動目標でしたね。行動目標って要は小学校の時の通信簿みたいなもんです。『教室で、きちんと挨拶をする』『忘れ物をせずに来る』っていう行動目標が立てられていて、それに対して評価をしてもらってましたよね?これ、日本企業の評価も同じで、等級ごとに取るべき行動が書いてあって、二重丸、丸、三角みたいな評価をつけられてた、ってのが昔の話。

これがワークしやすいのって、環境の変化が少ないときはワークしやすい。予めどんな行動を取れば成功するのかがイメージしやすい。で、90年台くらいからなかなか行動目標がマッチしなくなってきた。世の中の環境変化のスピードが速くなってきたので、この『成果目標』、所謂成果主義人事制度っていうんですかね、MBO、Management By Objectives、っていう数値を用いて目標をちゃんと決めましょうと。そのプロセス、行動についてはその人の責任で考えてください、っていうような人事制度、目標設定・評価が行われるようになっていく。これあの、中学・高校とかの通信簿が試験の点数で決めるのと近いですよね。

それで今、さらに環境変化のスピードが速くなっている。要は3ヶ月前に立てた数値目標を今あんまり役に立たねえなっていうことを、特に今日スマホアプリなんか作ってる人多いって言ってましたけど、出てきている。そこで出てきたのがOKRというのだと思っていて、Objectives Key Rusult という考え方で Key Result というのは成果目標と一緒なんですが、その先のObjectivesで目的まですり合わせておこう。

で、目的があってから、最初に決めた成果目標(KeyResult)以外のことでも評価するよ、とか時に成果目標(KeyResult)を柔軟に変えていくよ、っていうのが僕はOKRの本質の一つだと思ってるんですが、それも非常に環境変化の速いビジネスの中で生まれてきたものなのかなって思ってる。それを適切に使い分けるっていうことが大事なのかなっていう風に思ってます。

広木「これ、あれですよね。目標立てる側の人ってどれくらいいるんですかね?お、結構立ててる」

松岡「これ意味としてマネージャーって意味ですかね?」

広木「あ、はいそういうことですね」

松岡「半分くらいの方が今手上がりましたか?すごい、日々お仕事お疲れ様です」

広木「なんか、うちのチームの目標は意義目標だって人手を上げてもらえますか?意義目標を中心に目標管理してるって人」

(半数くらい)

広木「じゃあ、成果目標を中心に使っているよって人。ああ、半数くらい。」

(半数くらい)

広木「行動目標だよねって人」

(ほぼいない)

広木「意外と結構成果目標多いんですね」

麻野「まあOKRのとかだと意義目標と成果目標セットでやったりするので、両方あるってところもあると思います」

広木「結構難しいと思ってるのが、この抽象と具体を行き来する能力ってどういう風にトレーニングされてるのかなっていうのが結構あって、意外とMBOも『ちゃんと目標フォーカスしましょう』とか、意義でも意義目標が『世界をハッピーにする』とかだったら意義もへったくれもないっていうか」

松岡「はははは、止めなさいw」

広木「うんw。でもそのフォーカスを作れるってのも目標を作る意味じゃない?」

麻野「いや、そうだよね。ほんとそう」

広木「フォーカスを作る。フォーカスが合ってることと、意義を作るってこと、作れる能力って結構、なんかこう普段生きてたら難しい」

麻野「難しい。ほんと難しい」

広木「そうすると、結構そのわかりやすく説明しやすいとか、成果出します、成果目標です、成果ってのは売上のことです、いついつまでに作ることです、って言いがちの人の方が多いんじゃないかなって」

麻野「うん、そうだと思うよ」

広木「なんか、麻野さんは、そういう意義目標的なものを立てるのが比較的得意な。。」

麻野「いや、でもね、苦労してます今。やっぱり、特に僕たち、学校で意義目標みたいなものの立て方習ってないんすよ。与えられた成果目標と行動目標ちゃんとやるっていうこと以外、日本の学校教育ほとんどやってきていないので、もしかしたらOKRによって皆崩壊する可能性ありますよ」

松岡「O 何かわからなくて?」

麻野「うん、ちゃんと出来なくて。意義目標ちゃんと設定できないし、設定されてても自分で工夫できない可能性あると思うんスけど。だからこれからの、非常に変化の激しい環境の中で戦う為には、これはもう身につけるしか無いと思ってるんですね。で、僕のそれこそさっきのコンサルタント時代は完全に成果目標、もうMBOだったんですけど、今やっぱりそれを変えて、エンジニアチームOKRで一個一個、目的と目標、目的と目標ってやってるんですけど、やっぱりね難しい。かーなり難しい、鍛えられる。何回もやり直して作り直してます。でもやっぱり、それが出来るようになると、僕の持ってる事業上の目的に対してメンバーとして一個一個目的をブレイクダウンして、柔軟にその目的に対して今生み出すべき成果目標っていうのを変えて動けるような、かなり有機的なチームになれるって思ってるんで、今やって練習してますね。

広木「結構トレーニングだと思ってて、いっぱいそれこそそれ、アブストラクションラダー的な話だったと思うんですけど」

麻野「アブストラクションラダーってなんですか」

広木「抽象のはしご」

麻野「ああ、抽象のはしごね」

広木「なんか、あれをこう、今目的側にしたり、Howの側にしたりとかっていう、上げ下げの訓練みたいなのって日常的にやってないと多分何をしなきゃいけないのかすら分かんなくなっちゃんじゃないかなっていうのが、僕は結構、このOKR周りもそうですし、目標をちょっと意義化したいって話に対しては、基礎連みたいなのが必要なんじゃないかっていう」

麻野「基礎連ね」

広木「あと、この行動目標寄りしか、実は処理する能力が無いメンバーなのにめっちゃ意義目標を(立てさせようとして。。)」

麻野「わかるわかる。メンバーがね、レベルに合わせないとね」

広木「で、この納得感とフィット感みたいなところをどういう風に見極めていくのかってあると思っていて、本当にまだジュニアのメンバーに成長求めようと思ったら本当に意義目標から考えさせるだと、ちょっとレベルが高すぎちゃう。だからもうちょっとブレイクダウンしなきゃいけないんだけど、もっと意義的なところからやりたいっていう風になって、比較的トンチンカンなことになっちゃう、みたいなところが皆さん苦労するんじゃないかなって」

麻野「うん、たしかにね」

広木「どういう習慣があると、このあたり上手くできますかね」

麻野「でも、ものすごくシンプルに言うと本にも書きましたけど、やっぱりチームメンバーの能力レベル、特に能力レベルの中でも『自ら考えて動く』ってレベルが高ければ、この抽象度の高い成果目標や意義目標を立たせて、自分でやらせた方が状況に合わせた動きが取れるんで成果出やすい。

一方で、自ら考えて動くレベルが低かったら、もう『これをやれば上手くいくからね』っていう行動目標までブレイクダウンしないと、どんどんずれた方向にいくんで、そこが一個見定めるポイントの一つですよね。それがやっぱりこの内部の人材面で。

もう一個は環境の変化面で、あまり変化が大きく無いなら、もう勝ちパターンをバチーンともう具体例のレベルまで定めて、ずーっとそれを積み上げさせるってのが強いですし、結構状況によって変わるなってのだと、ちょっと緩くして、目的で動かしていったほうがいいっていうのがあると思うんで。ここの、今のチームメンバーの成熟度がどうかっていうのと、自分たちが置かれているビジネス環境の変化度合いがどうかっていう狭間に『どの目標がいいか』ってのがあると思うんですよね。

広木「うん、そうですよね。。。」

松岡「いやー。。。大変、押しております。いや、もうね、しゃべくる二人なんでそうなるだろうなと思ってたんですけど、一応ちゃんと、はい、意思決定の話もしたいなと」

Decisionの法則

麻野「これねー、あの、正直、経営層にはこのDの法則が圧倒的に一番人気あります。『これいいわぁ』って言われます。」

松岡「どんなところが」

麻野「意思決定についてちゃんと理解しましょうってところです。意思決定を間違えると違った方向に行っちゃうんですけど、そもそも『意思決定の方法を意思決定する』ってことが大事だってことです。

で、意思決定には3つの種類があります。1つ目が『独裁』。誰か一人で決める。2つ目が『多数決』。皆で投票して決める。3つ目が『合議』。皆で話し合って決める。これもさっきの目標と同じようにメリット・デメリットあって、皆で話し合って決めるのは納得感が高いです、でも時間がかかります。一方で独裁っていうのは納得感低いです、でも時間が早いです。っていう形なんで、これもそれぞれのデメリット・メリットを理解した上で『今はこのチームこれで決めよう』っていうのを皆で決めることがまず大事なんですけど、

よくあるのが、チームリーダーは『もう俺が決めた方が早いよ』って思っている、要は独裁をしたい。でもチームメンバーは『何で皆で話し合って決めないんだよ』。合議がしたいと思ってて、その事自体が不和を生んでるってことがあるんですよね」

松岡「よく見ます」

麻野「なので、これをまあずっと合議してて死ぬようなチームもいっぱいあるんで。『誰も決めねえなこのチーム』っていうのもありますし、でも一人が状況も分からずどんどん決めていって間違った方向に行くっていう時もあるんで、状況次第なんですけど。やっぱり今自分たちのチーム『どの方法で決めんの』ってことを決めることが大事

で、比較的割と僕たちの社会では、合議が良しとされてるんで。ちっちゃい頃から何か喧嘩になったら『ちゃんと皆で話し合って決めなさい』っていう風に言われてきたんで、でそもそも僕たちの政治のシステムがやっぱり、血統によって決められた王様とか皇帝が独裁するところから、皆で決める民主の力に取り戻していくプロセスだったんで、割と『合議がいい』っていう先入観があるんですけど、やっぱり今スピードがものを言うんで、最後はリーダーが決めたらもうそれに従って皆が動くっていう要素を残さないと、失敗することも増えてきてるなっていう風に思いますね」

広木「これってあの、チームの単位がでっかくなっちゃうと、意思決定する量増えるじゃないですか、一番上の。だからそのチームのサイズ感が例えば10人くらいでって見た時に、環境の中でパターンあると思うんですけど、さらに何階層あってってなった時に、階層深くて1000人くらいいて、全部独裁ですって言ったら多分一番上の人回らないじゃないですか。で、そういう時のバランスというか環境変化とか速さでいうと実はそのデリゲーションしていった方が早いってことがあったりするじゃないですか。実はこのあたりの環境に合わせて、合議とかの他に、デリゲーションしていくって部分も実はそんなに上手く回ってないポイントなのかなっていう風には僕はちょっと思っていて。意思決定権が下がってったうえで、下がったチームのリーダーが独裁になってると早いよね、とか、そういうの結構ありそうやなって思ってる。このあたりってどういうプロットになってるんですか?」

麻野「そうですね。『THE TEAM』そのものは3人〜10人くらいのチームってのを完全に想定して書いたんで、階層が増えるとそこには自ずと複数のチームがあるはずなんで、それを『組織』と呼んで、組織の中の最小単位のチームっていう風な使い分けでやってたんですけど、実際の組織はもう増えてくると階層化をしないといけないんで、これ分けてます。独裁、合議みたいな意思決定方法と、階層としてどこまでを決めるかってのは別の話かなって思ってて。

例えば(AとB)2階層あったら、このこと(Bのこと)はこのリーダー(Bのリーダー)が独裁で決めます。でもこれ以上のことはこの上のリーダー(Aのリーダー)が独裁で決めますっていうような話なのか。

ここのチームではどんなに小さくてもリーダーが決めるんじゃないです、会議が決めるんです、っていうのは合議ですよね。だからそこはちょっと軸をわけでますね、なので独裁する単位をわけていくってのはチームのメンバーが増えてくるとやらないことなのかな、っていう風に思ってます。

だから結構日本の企業とかだと会議に決めさせるっていう習慣がめちゃくちゃあるんで、これが組織を腐らせることが多いですね。特にその場合は、間違った意思決定をして腐らせるというよりは『決まらない』。

(会場笑い声)

なかなか決まらない。なので決まらないっていうことによってチームとか組織が腐っていく会社がものすごい多いなあって思ってますね」

広木「うん、うん。そうですね」

松岡「なんでこっち見んのw」

広木「ああ、いやいやいやいやw」

松岡「こ、こんな小さな会社で。。。」

広木「はははははははwww。いや昔あったなって思って。豪華な会議体で決めようとして遅くなってしまうってことがあったなって思って。その逆に言うと納得ってあるんですけど、納得感なんてあとからなんとでも調達できるといえば調達できるかもしれないじゃないですか。これって(スピードと納得感)常にトレードオフなんですか?」

麻野「なるほど、面白い意見ですね。合議でも納得感が生まれないこともありますし、独裁でも納得感が生まれやすいってことはありますね。だから非常に、上手くいくリーダーシップっていうのはリーダーがよく状況わかっていて、かつリーダーが決めること皆が納得感を持って受け入れるっていうチームは独裁の良いところと、かつ納得感が高いっていう状態を取り入れられるんで、決める人の影響力を高める、ってのはトレードオフじゃなくする方法の一個ですね」

広木「ここに伴う責任っていうか、決めるってことが怖い人が結構多いんではないかという気はしていて、決めるのが怖くて、かつ責任って概念が結構あいまいで、ちょっと失敗しちゃったら辞めなきゃいけないみたいなタイプの責任しか、あんまりなんか日本社会って見えてるものがなくて、そうすると皆が話し合って責任の所在を曖昧にするみたいな機能として合議が使われてることが多いんじゃないかと」

麻野「うん、多いね」

広木「合議っていうのは、意見を納得するまでぶつけ合うって意味なんだろうと僕は思っていて、実は合議ですらなくて、意思決定を遅延させてるだけの遅延行為がこの軸とは別に存在するんじゃないかなあと思って」

麻野「あー時間っていうね」

広木「喧々諤々、意見をぶつけ合った合議っていうのは納得感も生まれるけど時間がかかるっていうトレードオフが見えるんですけど。実際になんだろその」

麻野「あー、あるかも、両方無いっていうね」

広木「両方ないっていう、そもそも意思決定が不在だっていうことの方が、実はよく見る光景なんじゃないかと思っていて」

麻野「いやー、あるかもしれない。例えば開発チームとかでも『こうこうこういうところが上手くいってないんで、なんとかした方が良いと思うんですよねー』って言って、そしたらマネージャーが『そうだよなあ』って、いやなんだよその会話、何か決めろよみたいな、ありそうですもんね」

広木「じゃあ、また来週ねなんて言って」

麻野「あるある、あるよ。だから僕が再生ファンドの人に聞いた話でいうと、腐ってる会社どうやったら組織とかチームとか変えれるかっていうと、社内で生きのいい中間管理職を10人集めて、でファンドの横に社長座らせて、(中間管理職たちに)提案させるらしいんですよ。一人一個ずつ。その場のルールは一個だけで、この場で必ず Yes or No 言ってね。全部にこの場で Yes or No と言わないとあなたもう社長には置いておかないと言うらしいんですよ。

で、提案して、『No』、『うーんNo』とか『Yes、いやNo』みたいにいうと、めちゃくちゃ中間管理職元気になるらしいんですよ。9割が No でも。なんでかっていうと、腐ってる会社って、何を提案しても Yes か No かわからないくらいの反応でずーっと放っておかれるって会社が腐っていくらしいんですよね。

そうすると、そうやってやらせれば『あ、この会社なんか言ったら決まるんだ』って。『やらないってことが決まるんだ』みたいな。」

広木「それはつまり、社長をサイコロに変える方がマシみたいな?」

松岡「ちょ、今日なんでその、チョイチョイ入れてくるんですかwww」

(会場爆笑)

広木「あ、いやいやいやw。今の話をね、まとめたらそうね」

麻野「でもね、そうかもよ。サイコロで決めた方がねいいってこともね、あるからね」

松岡「ログミー?ログミー大丈夫?」

麻野「大丈夫、大丈夫っすよ。サイコロで決めろって話だね、結論はね。」

広木「賽は投げられた」

麻野「ね、有名な言葉もありますからね」

松岡「あー、はい、ありがとうございます(苦笑)。大変しまりがいいのか分かりませんが、皆さんの会社の社長さんに是非『サイコロを振れ』という話をして頂ければ、学びの多い会になるんじゃないかと思います。」

広木「ははははwww」

松岡「ちょっとね、スライド作り忘れちゃったんですけども、5分くらい質疑応答したいなって思ってまして、良かったら挙手して頂ければと」

質疑応答(質問者様の身バレに配慮して一部省略してます)

質問者1「お話ありがとうございました。うちの会社建築設計事務所で、建築、住宅、防災以外に開発部門が別途あって、パッケージソフトを作ってるんですけど。実はこの一年でモチベーションクラウドを入れて、◯◯をいれ、△△を入れ、とやってるんですけど、上司へのありがとうがまったくないんですよね。

上司から部下へはいくんですよ。部下同士でも感謝のメッセージ行き来するんですが、上司へのメッセージが圧倒的に少ない。これどうやったら変えられるのかな、と思ったらやっぱり離職率が25パーとか高いんですね。で、まさしく腐ってるというのがアレなのかわからないんですが、決まらない、とかありまして、どうやったら組織がよくなっていくのかなと、特に開発の部門なんですけど、ちょっとお悩み相談的なところもあるんですが」

広木「ちなみに、上司の人達はなんで感謝されないんですか?」

質問者1「やっぱり、決めないとか、部下から言われたことをやってないとか、が圧倒的に多くて、グループウェアの中でも炎上するみたいなのがたまにあって。ただ社長が昔のよしみで雇ってる、というか要は同じ出身なんですね、同郷の、皆◯◯県出身みたいな。」

松岡「コンサル事案ですよこれw

麻野「でもね、確かにサーベイの項目とかでも『即時の意思決定』っていう項目が低いマネージャーって大体ほかも全部低いですよね。やっぱ決めてもらえないのってほんとストレスだけど、でもよく見るっていうことは、やっぱ決めれないマネージャー多いんでしょうね。どうすればいいですか先生」

広木「えwそういうパターンなのw。いやー、だからまあさっきの話だとサイコロ。一個ずつプレゼントしてあげたらいいんじゃないですかね、サイコロをね。

麻野「今決めて〜って言ってねw」

広木「逆に言えば、それだけってことですよね。その意思決定の項目が上がっていくと、まわりも連動して上がっていったりする」

麻野「でもねー、世の中色々マネージャー研修とかあるじゃないですか。意思決定に関するトレーニングって殆ど無いんですよね。部下のモチベーションどう上げるかとか、どう育成するかとかあるんですけど。僕たちもっと意思決定トレーニングするべきなんですよね。だからツイッターとかでもよくこの本の中で取り上げてもらえるのって『ファーストチェス理論』っていう孫さんが好きな、要はチェスで10秒で決めた手と、10分考えて決めた手は86%同じであるっていう。だったら10秒で決めた方がいいっていうのがあるんですけど。そういうなんかこう、早く決めるってことに価値があるっていう教育をもっとしないといけないでしょうね。」

広木「なんか、僕の本の中だと、学校教育で100点を取る為の教育が多くて、間違ってるかどうかみたいなことを誰にも確認せずに100点取れたら偉いよね、っていう話で教育されるんだけど。別に、答案書いたらすぐ出して間違ってるよってチェックしてもらって、っていう方が本当は正解に近づけるじゃないですか」

麻野「そうなんだよね」

広木「なので、早めに間違ってるって見せてもらえる状態ってのは失敗じゃない、っていうそういうアプローチが出来るようになると、なんかもう少し教育も変わるし、意思決定ってコト自体が恐ろしいことじゃ無くなるんじゃないかな」

麻野「そうだよねー。やり直せるからね」

松岡「なんか、人事制度とかで意思決定の回数の多いマネージャーを評価するみたいな設計されたことありますかね?」

麻野「いやぁ、出来てないなあ。出来てない。そういうのは出来てない」

松岡「まあ聞かれてる質問に対する答えとしてはとりあえず、サイコロもしくはコインを渡せということで。殴られるかもしれませんが、その際は麻野さんにご相談いただくってことで」

広木「Yes / No 枕っていう手もありますからね」

麻野「え?」

広木「イエスn」

松岡「はい、次の質問」

(会場爆笑)

松岡「もうひとり、確か手あがってましたよね」

質問者2「ありがとうございます。システム開発系の会社にいるんですけど、前は外資にいてデリゲーションは結構頻繁にやれてました。で、今は日系の企業にいるんですけど、デリゲーションっていう概念が殆どない。で、意思決定がどんどん遅れる。一方で、環境の変化が早くなってて『自分たちも早く動かなきゃいけないよね』みたいに社長とかは言ってるんですけど、実際その環境の変化が早くなってるから意思決定早くしなきゃいけないよね、アクション急がなくちゃいけないよねっていう温度感って、経営層って今どれくらい持ってるのかなって。先程の話だと環境の変化早くなってて、やらなきゃいけないんだけど動かないって人多いなって思う中で、実際コンサルとかで接してる中でどのように感じてらっしゃるのかなって」

松岡「主に麻野さんに対しての質問として、経営陣どのくらい状況の変化、肌感理解してますか?みたいなまた酷い角度の質問ですねw。まあ麻野さんならいけると思います」

麻野「どうですかね、でもねー。あの結局拡大するかどうかって、今のポイント凄い大事で、デリゲーションできないってことは、全部自分で決めたいって思ってるんですよ。だから任せられないみたいなことだと思うんですけど、結局そういう会社伸びないんですよね。だから僕コンサルで入る時最初に必ずそれ言います。世の中の企業には2種類の企業があるっていう。

1つは動物で言うと『昆虫』だと。昆虫っていうのはものすごい数の種類が世界に存在する。でも一個一個の体凄く小さい。企業も一緒。小さい会社が世の中にいっぱいある。おっきくならない。それは体の構造が昆虫と一緒だと。カブトムシ思い浮かべてください、カラがあるじゃないですか。カラで体守ってるんですよ。だからカラ以上に大きくならない。これ部下に任せない社長と一緒です。自分で全部クオリティとかコストとかスケジュールとか全部確認したい。でもそれやってたら遅いんで、もうそれ以上拡大しなくなっちゃうんですね。っていう会社。これまあ別に悪くないんですけど小さいときは。

で、おっきい会社って哺乳類ですね。哺乳類って数そんな多くない。ゾウ思い浮かべてください。ああいう風なメガになる会社って凄く少ないんですけど、哺乳類ってどうやって体支えてるかって言うと、カラが無いんですよ。背骨なんですよ、脊椎動物って言って。で、背骨があってその外側に体がどんどん広がっていくから大きいんですよね。で、やっぱり大きくなっていく会社っていうのはやっぱり判断を社長から広がらせて、任せていかないといけないんですよ最終的には。で、その時の背骨が所謂判断基準って言われるもので、それがバリューって言われたりスタイルって言われたりするもんなんですけど、そういうスタイルに変わらないといけない。どれくらい認識出来てるかって言うと、その比率は分からないですけどね、ただそれが大きな転換点になるとは思いますけど」

広木「なんかその温度感って言った時に、今までやってたことを急に変えるとか、今までの常識ってこれくらいの速度だよねっていうものを急に変わってるからその速度に合わせられますって人って少ないんじゃないかなっていう気がしてて。今までずーっと原付乗ってたのに急にF1カーですみたいな違いですとか言われたら結構困るんじゃないかな」

麻野「そう何かあるんでしょうね。人との出会いなのかな。でもいつも関心するの。TOYOTAの豊田章男さん凄くないですか?あの感度というかセンス。ああいう大きい会社の中でもう飛び抜けてるなって思ってて。だからもう自分達の会社だけではリソース調達できないって、なんか昨日か今日かな記事で読んだんですけど、あれまさにサッカー型のセンスなんすよ。

駅伝型みたいな、自動車会社なんてまさに駅伝型なんですよ、分業で。でも、もう皆新卒じゃないですか。外部の人なんか中に入っていけないっすよ。でもこれからモビリティカンパニーになるっていうので、ああいうサッカー型になって流動性高めて外部のパートナーとか色々中に入れてやっていかなきゃいけないって、彼気づいてますよね。めちゃくちゃ少ないと思いますけど日本のトップで、ああいう人もいるんすよね。あれなんでああなるんすかね豊田章男は。」

広木「次、そういう本。。。」

松岡「次回作の構想も始まったところで、ちょっとお時間過ぎてしまったのでここで一回切らせてください。でこのあと休憩挟んで懇親会でもおりますので、聞ききれなかったこと質問してもらえればいいなと思っております」

(終了)

おわりに

二度と文字起こしはやらねー、って思いましたまる。

ログミーは偉大。

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