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遺言〜後編〜

こんにちは。おかしずです。

前編では主に「北の国から」の感想を述べた内容でしたが、

遺言〜後編〜では今回転職するに当たって、
新卒から9年働いてきた会社で経験したことについて話したいと思います。

ベンチャー企業に入社

創業3年目のどベンチャー企業に入社したおかしずはまず営業マンから社会人生活を始めることとなりました。

というのも、この会社は営業マンの集団が独立する形で創業された会社で新卒入社したら全員営業マンになるというユニークなシステムでした。

業務内容はごりごりの訪問営業で、紙の地図をバインダーに挟んで、資料をクリアファイルに挟み込み、契約書を持ってしらみつぶしにひたすらピンポンして営業しまくりました。

僕が入社したの当時、会社は創業3年目で社員も100人未満でした。ただ毎年新卒を30人ぐらい採用していたので、創業したばかりの会社としては社員数がかなり多い特徴がありました。

当時、新卒の同期が35人ぐらい一緒に入社して、もちろん急にいなくなる(辞める)人がかなりいて、それでも他の同期も頑張って営業しているという環境は僕にとって頑張れる理由でもありました。

辞める人が多かったのは、営業職への適正の問題もあると感じていて、自分から能動的に話せる、人を動かせるなど対人能力が必要もしくは早急に身につけてる必要があって、そこを乗り越えられずに辞める人が多かったので辛い点だったのかと思います。

あとは契約数が伸びないと働きがいも人間関係も給与も充実しない仕組みになっているので、結果が出ない社員=損益分岐点を越えられない赤字・低迷社員は状況的にやめざるを得なかったのだと思います。

一方で結果がつけばすぐ給与に良い影響があるし、昇進や部下をかかえて営業チームを作って仕事ができるなど、結果を出すことを楽しめる環境でもあったと思います。

6年間の営業マン時代

営業マン6年間を振り返って、僕は最終的にトッププレイヤーにはなれなかったと感じています。成績の波がかなりあり、トップ10に入り続けるような結果は出せていませんでした。もちろん輝いたタイミングはあって、新入社員だけの新人コンテストで優勝したり、小規模のチーム戦で優勝することができたりしたのは良かったと思います。

当初の目標としては営業マンとして良い成績を出して、他事業部に移りたいというのがありました。しかし、1番収益が見込める営業部で結果を出せる社員を簡単に移動させることはなく、むしろ営業部で結果をつけるための組織作りやコンテストの実施が徹底されていて難しい状況でした。

そのため本当に一握りのトップ営業マンはずっと良い待遇を受けられる一方で、結果が出ないとだんだんプレッシャーや自分への劣等感を感じてやり切れない状況に陥っていく感覚を年々感じていました。

終盤は新規営業所出店メンバーに選んでもらうなど結果を出すチャンスをもらって挽回することもありましたが、ずっと抱えていたモヤモヤは解消されず、結果的に会社を辞めたいと思うようになりました。

さらに当時投資の勉強もしていて、お金の稼ぎ方がたくさんあることに気づき始めました。同じ会社で働いているとその会社で重要視されていることがそのまま自分の価値観になっていたと思います。

つまり頑張って良い営業成績を出して稼ぐことだけが自分が稼ぐ道だと思い込んでしまっていたのです。ですが、投資はもちらん労働集約型の仕事からの脱却やダブルワークなど色んな働き方があることに興味を抱きました。

これはどの会社や環境で働くにしても何かしら陥りやすいことだと思うので気をつけるべきことですが、、、

それは恩の押し売り

営業マンが作った会社なので、営業に特化した企業文化なのは間違いないのですが、昭和の営業会社の要素もありつつモチベーション育成型の会社でした。今となっては変だなと思うことが多々あって、会社にいる時もそれはおかしいんじゃないかって思うこともありました。

それは何かというと恩を押し付ける文化です。元々は社員同士が仕事に真摯に向き合うために行われていたコミュニケーションで、成績が付かずにネガティブなメンタルになっている社員に対して、あなたにこれだけ期待しているよ、何かあったら人生をかけて私が助けるからといったアプローチです。

このコミュニケーションによって本当にモチベーションがあがり、成果に繋がることもあると思います。僕もありました。

しかし、今の仕事や会社にコミットさせるために使われるアプローチなので、ある意味でかなり無責任なのです。

僕が驚いたのはいくつかあって、1つ例としては退社希望を出すと引き留めが必ず行われるのですが、ある社員が退社希望を出した時に、その営業所の社員10人ぐらいが1人ずつ何故やめて欲しくないかを営業所で輪になって本人の前で伝えるという謎の儀式がありました。

しかも引き留めの言葉が上手く出てこないと後から所長に怒られるというさらに謎の儀式がありました。その社員が辞めようと思うことに何も思わないのか、何の気持ちもなく一緒に働いていたのかと。上手く伝わるかわかりませんが、会社にめちゃくちゃ違和感を感じる瞬間でした。

退社した今だから感じること

どの会社でもこの仕組みはおかしいよねって話は必ずあると思います。新卒で入ると当たり前と思いがちですが、後々考えるとちょっと特殊だなと思える習慣がたくさんありました。

一方で、少しタフな環境だった分、他の会社で働くと全然社員同士の距離感やコミュニケーション量が違ったりして違和感もありつつ、仕事では人に対してそこまでやってくれるんだと感謝されたり、案外昔は恩を押し付けられてたと思ってたけど、次の環境ではその恩を他の人に返してるなとちょっと笑ってしまったりします。

新卒で入社して、夜中の1時まで会社に残り、そこから会議が始まるのは頭がおかしくなるかと思いましたし、仕事は完全に労働集約型で割に合いません。しかし、ハングリーさは磨かれたのも事実かと思います。

もちろん今は労働環境もクリーンで、給与も劇的に変わりました。どちらかと言うと社員同士の争いが激しいとも言えます。

ただ、急に前職を思い出したりします。学生時代の部活の走り練習のように。しんどいけど頑張ってちょっとキラキラしていた自分を。






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